![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/56/a07bb9753f456526c0ca16c89d11a109.jpg)
まずは、まぁ連日の猛暑です。
そして昨夜はまたしても大きな地震、横浜もゆれましたが、
震度は小さいもののなんと長かったこと。
まだおさまらないの?と、とりあえずドーンと大きいのがきたらと思い、
玄関を少しあけに行きました。もどったらすぐに情報が流れました。
あちらはたしか雨もあったはず、少しでも被害が少ないことを、祈るばかりです。
さて、HPで絽の着物も…と、これまた予定ばーっかしで、
秋になっちまいそうですが…。とんぼってゆーばっかりなのよねぇ…
都合の悪いときは話題を変える…とんぼ返りでクリッと…コラコラ。
えー、絽や紗ってのはどうやって織ってあるのか、なんてお話をしてみましょう。
元々織物は「三原組織(平織り・綾織・朱子織)」という基本的な織り方、
またはその組み合わせや変化によって織られています。
この三原組織については、図を描くのはけっこうタイヘンなので
(描いててゼーッタイ間違える!)こちらをご覧ください。
で、絽・紗・羅というのは、このどれともちーっとばかし違います。
織り方は基本的には平織りなのですが、糸の使い方といいますか、
一本ずつの糸にねじりやからみを起こさせる織り方です。
これは「捩織り(もじりおり」といわれる織り方で、
普通の機(ハタ)では織れないので、捩機(モジリバタ)という機を使います。
経糸もしくは緯を決められた段で分けて、ねじってからませて…とまぁ
言葉で言うとそうなるのですが、わかりにくいので絵にしました。
コレくらいならなんとか描けそう…といいつつ3回間違えました…。
これがまずは基本的な「紗」の織り方です。右側は比較の「平織り」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/8f/e234394204f995d99b919d51ae2ed189.jpg)
緯一本に対して、経糸を二つに分かれた状態にして、緯をはさむようにして、
さらに交差して…の繰り返し。絵ですとどうしても間スカスカですが、
これがギュッとつまった状態で織られるわけですね。
ねじれる分、間に隙間が生じて薄く仕上がるわけですし、
糸はそこで太く(といっても細いですが)硬くなりますから、シャリ感があります。
捩織りは「からみおり」という呼び方をする場合もあります。
絽はどうかと言いますと、絵はムリ…ですので、上の図を元に説明しますと、
上の図は緯が一本ずつですね。絽はまずこれが緯三本、五本などになります。
三本を三本絽、五本を五本絽といいます。
さらに、この三本五本という緯が、経糸と交差するとき、
一本は経糸の前、次は後ろ…というように、更に交差します。
非常にややこしい織り方なわけですね。
絽目といわれる「穴」は、上の糸が交差した部分でよせられるためにあきます。
こちらが、上の絽の着物の「絽目」です。
これは何本絽かわかりますか?ちょっとボケていてわかりにくいですけれど、
穴の開いている段にはさまれた部分の緯、5本のようですね。
つまり「五本絽」です。私のデジカメは接写が不得意でして、
これ以上ズームすると、かえってボケますので、これでギリギリです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/c1/5dba5cb1790ef3a765155ec00114347c.jpg)
羅というのはもっとややこしくて、着物の柄に「網目柄」という柄がありますが、
あんな感じで、経糸が分かれてさらに隣の糸と絡むというややこしさ、
そのため網のように大きな穴のあいた織りあがりになります。
布自体は、それぞれ糸の太さや糸の質で、風合いも見た目もかわりますが、
絽も紗も羅も、「織り方は原理的に同じ」ということです。
また絽にもいろいろありまして、平絽は一番オーソドックスな絽、
駒絽は駒糸をつかったもの、駒糸というのは一種の「強撚糸」です。
またややこしいのですが、たとえば右撚りに撚った糸を数本合わせて、
今度は反対に左撚りに撚り合わせる…というもの。
諸撚り(両方に撚っている)といわれます。
このあたりになると、私も理論を知ってるだけで見てもわかりまへん。
しっかりした感じでさらーっとした手触り…といってもむずかしいんですけれど、
いまではそのしなやかさから、八掛などに使われます。
絽ちりめんは、以前お話した「ちりめん」を織るときに使われる
強撚糸を使ったもの、駒絽と比べてちょっとざらつき感があり、
少し厚みと重さを感じる絽です。
絽・紗・羅が捩織りという織り方であること、つまりは兄弟であるということ、
お分かりいただけましたでしょうか。
ちなみにこの中で歴史が一番古いのは「羅」なんだそうです。
私はてっきり単純な「紗」かと思ったんですけれど。
数年前、友人が「羅のコートを作ったの」と言ってました。
羅じゃ着ても着なくてもおんなじよーなもんじゃない…とは、
持てないもののヒガミ?でして、羅の帯やコートにあこがれるアタシです。
そして昨夜はまたしても大きな地震、横浜もゆれましたが、
震度は小さいもののなんと長かったこと。
まだおさまらないの?と、とりあえずドーンと大きいのがきたらと思い、
玄関を少しあけに行きました。もどったらすぐに情報が流れました。
あちらはたしか雨もあったはず、少しでも被害が少ないことを、祈るばかりです。
さて、HPで絽の着物も…と、これまた予定ばーっかしで、
秋になっちまいそうですが…。とんぼってゆーばっかりなのよねぇ…
都合の悪いときは話題を変える…とんぼ返りでクリッと…コラコラ。
えー、絽や紗ってのはどうやって織ってあるのか、なんてお話をしてみましょう。
元々織物は「三原組織(平織り・綾織・朱子織)」という基本的な織り方、
またはその組み合わせや変化によって織られています。
この三原組織については、図を描くのはけっこうタイヘンなので
(描いててゼーッタイ間違える!)こちらをご覧ください。
で、絽・紗・羅というのは、このどれともちーっとばかし違います。
織り方は基本的には平織りなのですが、糸の使い方といいますか、
一本ずつの糸にねじりやからみを起こさせる織り方です。
これは「捩織り(もじりおり」といわれる織り方で、
普通の機(ハタ)では織れないので、捩機(モジリバタ)という機を使います。
経糸もしくは緯を決められた段で分けて、ねじってからませて…とまぁ
言葉で言うとそうなるのですが、わかりにくいので絵にしました。
コレくらいならなんとか描けそう…といいつつ3回間違えました…。
これがまずは基本的な「紗」の織り方です。右側は比較の「平織り」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/8f/e234394204f995d99b919d51ae2ed189.jpg)
緯一本に対して、経糸を二つに分かれた状態にして、緯をはさむようにして、
さらに交差して…の繰り返し。絵ですとどうしても間スカスカですが、
これがギュッとつまった状態で織られるわけですね。
ねじれる分、間に隙間が生じて薄く仕上がるわけですし、
糸はそこで太く(といっても細いですが)硬くなりますから、シャリ感があります。
捩織りは「からみおり」という呼び方をする場合もあります。
絽はどうかと言いますと、絵はムリ…ですので、上の図を元に説明しますと、
上の図は緯が一本ずつですね。絽はまずこれが緯三本、五本などになります。
三本を三本絽、五本を五本絽といいます。
さらに、この三本五本という緯が、経糸と交差するとき、
一本は経糸の前、次は後ろ…というように、更に交差します。
非常にややこしい織り方なわけですね。
絽目といわれる「穴」は、上の糸が交差した部分でよせられるためにあきます。
こちらが、上の絽の着物の「絽目」です。
これは何本絽かわかりますか?ちょっとボケていてわかりにくいですけれど、
穴の開いている段にはさまれた部分の緯、5本のようですね。
つまり「五本絽」です。私のデジカメは接写が不得意でして、
これ以上ズームすると、かえってボケますので、これでギリギリです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/c1/5dba5cb1790ef3a765155ec00114347c.jpg)
羅というのはもっとややこしくて、着物の柄に「網目柄」という柄がありますが、
あんな感じで、経糸が分かれてさらに隣の糸と絡むというややこしさ、
そのため網のように大きな穴のあいた織りあがりになります。
布自体は、それぞれ糸の太さや糸の質で、風合いも見た目もかわりますが、
絽も紗も羅も、「織り方は原理的に同じ」ということです。
また絽にもいろいろありまして、平絽は一番オーソドックスな絽、
駒絽は駒糸をつかったもの、駒糸というのは一種の「強撚糸」です。
またややこしいのですが、たとえば右撚りに撚った糸を数本合わせて、
今度は反対に左撚りに撚り合わせる…というもの。
諸撚り(両方に撚っている)といわれます。
このあたりになると、私も理論を知ってるだけで見てもわかりまへん。
しっかりした感じでさらーっとした手触り…といってもむずかしいんですけれど、
いまではそのしなやかさから、八掛などに使われます。
絽ちりめんは、以前お話した「ちりめん」を織るときに使われる
強撚糸を使ったもの、駒絽と比べてちょっとざらつき感があり、
少し厚みと重さを感じる絽です。
絽・紗・羅が捩織りという織り方であること、つまりは兄弟であるということ、
お分かりいただけましたでしょうか。
ちなみにこの中で歴史が一番古いのは「羅」なんだそうです。
私はてっきり単純な「紗」かと思ったんですけれど。
数年前、友人が「羅のコートを作ったの」と言ってました。
羅じゃ着ても着なくてもおんなじよーなもんじゃない…とは、
持てないもののヒガミ?でして、羅の帯やコートにあこがれるアタシです。
何度聞いても右から聞いたら左から
抜けていく・・・
涼しげな萩の柄の素敵な絽のお着物ですね。
でも、すぐ忘れそうです(笑)絽は単時期にも締められますが、紗や羅は、やはり盛夏のみなんでしょうか?羅はスケスケなので仕方ないかと思うのですが紗で透け感薄ければ構わないかな~と思ったりするのですが、どうなのでしょう。
どの記事も面白くて為になって・・・・
着物は好きでもお勉強は嫌いな私でも色んなことを覚えられそうです。
おお!織り方としては羅が一番古いのですか!
丁度今お友達と「羅の帯っていつ頃できたものなんだろう?」ということが話題になってるんです。
織り方で柄出しが制限されるということはあるでしょうが、羅の帯って昔着物のあのドッカン!な柄が無いですよねぇ?
まず具象柄の羅の帯を見ること自体が少ないですし・・・
状態の良い古いものが残っていないのかもしれませんが、不思議です。
夏のお着物は一段と季節感バリバリの模様が多いですよね。素材で着心地、模様で目から涼しくということでしょうか。明日 着物を着たいのですが、殆ど我慢大会のような気がしてきました><
書くの、大変だったでしょうに・・・
ありがとうございます!
着物の本でも
夏物について書いてあるものは、あまりありません。
とても参考になります!
織りは見ていても目が痛くなってきます。
きれいな柄見て、ほっこりしているほうが
いいですねぇ。
この絽は少し古いんですが、若いうちに
こんなの着ておけばよかったです。
S様
本来は、そうなのですが、最近は地よりも
見た目の涼しさが優先されますね。
単着物のときに色柄合わせて涼しく…で、
いいというのが最近の傾向です。
りら様
コメントでははじめまして。
少しでもお役に立つことがあれば嬉しいです。
羅については、古いんだけど「廃れた」という
事実があるんですね。鎌倉くらいでしょうか。
やっと復元されて…というものです。
なかなか柄としてないのは、元々が
有職文様からでたものだからじゃないかなと。
織り方も複雑で道具立てもたいへんですし…。
そのあたりのことも含めて、
記事にしてみようと思っています。
zizi様
ほんっとーーーに、暑いですね。
せめて見た目に涼しげに…と、本人暑くても!
ガマン大会…かもですね。
補正具がわりにアイスノンを入れるとか??
おなかの薬もいりそうですね。
てまりばな様
少しでもご参考になればほんとに嬉しいです。
着物人口が減り、夏モノとなると更に…
ですものねぇ、ほんとに暑いですけど…。
絽・紗・羅の織りかた、なるほどとは言いませ
ん、とんぼさんの説明を読みました、というだ
けのレベルです。でも、知識が増えてなんだか
偉くなったような気もしてます。