着物ブログ、のはずなのに、まぁ着物関係話題がないわないわ…すみません。
今日は久しぶりに(いいのかそれで)着物関係話題です。
写真は、入手の古い編み物本。まぁミニスカートがはやっていたころのものですから、
あけたとたんに「みんな短い」…毛糸ものだというのに、思わず「さぶっ」。
わずかですが、和装関係が出ていたので購入しました。
表紙はどちらも「酒井和歌子さん」、昭和42,43年の本です。お若いですね。
さて茶羽織の「茶」は、茶道の「茶」ではなく、たぶんですが「茶の間」の茶…。
つまり、自宅で気楽に着られるもの…ですね。半反でできるので、半反羽織とも言われます。
基本形を言うと、丈は短く、マチや衿がなく、袖は船底、紐は共布…。
これは戦後に流行りだしたもの…といわれています。
こういう記述を読むと「戦前はまったくなかった」とか、「共布の紐でないと」とか、
つい限定しがちですが、そうではないんですね。要は「そのようなもの」ということです。
昔だって、家庭着として似たようなものを作っていた人は、たくさんいたと思います。
茶羽織、つまりは「普段のあったか着」「ほこりよけ着」で、それで「家事もこなすもの」…。
となれば、「でなければ」ではなく「だといい」が優先です。
だから、衿はないほうがいい、丈は短めがいい、マチはないほうがパカパカしない、
袖は船底で短いほうが動きやすい…と、そんなことが凝縮されるわけです。
この本二冊とも載っていたのは、残念ながら機械編みが多く、またストール・ショールが多かったです。
ショールは母が毛糸ものをいくつも編んでくれましたので、自分では編んでいないのです。
ラクしてましたわ。
母は茶羽織よりひっぱり、半天のほうが多かったですが、近所のおばちゃんたちは、
けっこう着ていました。記憶にあるのは茶色やグレーばっかり…。
まぁあの時代の50代60代は、今のように若い装いは、あまりしませんでしたからねぇ。
で、機械編みの茶羽織
機械編みは、目も揃うし、布地のようなカンジに仕上がりますが、
私はやっぱり手編み派です。
こちらは手編みもありのほう。右下のピーコックグリーンのもの。
「和装コート」もいろいろ載っていました。
63番は手編みですが、結構いいかなーなんて思ったりしています。
まぁ編み物でコートでも悪くはありませんが…、実は毛糸編みというのは、
風がスースーと通るものでもありますよね。裏をつけないと真冬の防寒には向かないかも…。
また、毛糸の編み物というのは、たとえそれがスーツであっても(細い糸のニットは別として)
やはりカジュアルな装い…というレベルだと思います。たとえばこんなの。
まさか留袖に、毛糸編みの道行きは着ないでしょうけれど、
かといって、ウールで近所のお買い物…に、スクエアネックの道行みたいなコートを着たら、
なんか中途半端な気がします。コートならやはり「道行」デザインよりは、
「道中着」デザインの方がいいんじゃないかな、というのが、これを見ての私の感想です。
さて、ひとさまの編んだものにケチばかりつけていないで、私もほんとに一枚は編みたい…のです。
やっぱり普通のカンジで…この編み方はいいけれど、袖がカタイなぁ。
やっぱり船底で、できれば袖つけもぴったりつけちゃって、着物の袖の長さを気にしなくていい…
そんなカジュアルタイプで…と。えぇ「思うだけは思ってますっ!」
お年寄り向きもありました。右下のストール、母に編んでもらいましたね。どっかにアル・・・。
そして「これ、いいんじゃない?」が、こちら、腰巻の上に・・・。暖かそうだけど、デブるなぁ・・・。
今日は成人式でしたね。ニュースでちょこっと見ただけではありますが、
今年はやはり、なんとなくですが古典柄が増えている気がしました。
髪の色も結い方も、なんかちょっと昔に近づいて、ステキな初々しいお嬢さんが
多かったように思いました。ゴテゴテメイクと、明るすぎる髪は、着物には合いません。
それぞれのお好みではありますが、着物着てかっこよく美しく、というなら、
洋装のそれをそのまま持ち込むと、ちょっとハズレる…ということを、知ってほしいですね。
ともあれ、成人の皆さん、おめでとうございます。
成人式の様子が朝方テレビで、
茶髪のアンちゃんが着物みてカメラみてヒップホップホーズ。
着物の姉ちゃんは襟を抜いて片肌はだけタトーをみせてた。まるで玄人さん。
気分悪くなりチャンネルかえたけど、どこの式だったのかしら。カメラマンもそういう人たちに向けなきゃ良いのにと思い方でした。
刺繍や色半襟に、2~3枚の伊達襟、帯は飾り結びで+帯留め。
帯揚げでお花を作り、髪飾りてんこ盛りに耳にはピアス。
ため息。親御さんや着付けしは承知のうえですよね。お金掛けて・・・・・。娘居ないのでなんとも言えないけど。
我が地方の様子は普通でホッ。
一番上の、青に白い模様とか、結構模様編みで糸が重なってたり、二本取りのものがあるので、暖かそうですね。
青に白い模様のは、模様もステキです。
どれも割と色鮮やかで、見ていて楽しいですね。
が、外に出るにはやはり布でないと風が通って寒い…うちは山沿いの斜面ですから、朝夕に風が…。
以前編んで重かった引っ張り型の上衣は、引っ張りの下に着るベストに直そうかと思ってます。
毛糸のちゃんちゃんこかな?
昔の真綿を背負う感覚で、背中から肩先辺りまで、長さは腰を覆うくらい、引っ張りの中に毛糸を着てたら外でも暖かいんじゃないかと思って。
家の中で台所で袖を上げておけるように、袖口にしっかりゴム編みのあるものが欲しかったんですが。
習っていた事もあって、何枚か編んでもらい
ました。
毛糸は編み直しがきくから要らなくなったら
捨てないで持ってきなさいと母に言われた
事を思い出しました。
そうそう、この形だったわと懐かしいです。
ここしばらくの「流行」なんでしょうけれど、
元々は何かのファッション雑誌だそうです。
オイランだの姐さんだの、本来の意味も何も無関係で
「かっこいいじゃーん」だけなのですよね。
ファッションといえば、なんでもOKなのでしょうけれど、
年を取っていろいろなことがわかってきても、
成人式の記念写真を堂々と見せられるかどうか…。
若気の至り…を回避できる知恵は、
親が授けるものなんですがねぇ。
まぁ幸いなことに今のところですが「一部」です。
これが広がらないことを望んでいます。
昔は羽織り下というのも当たり前にあって、
背中に真綿背負うと、あたたかい…とか。
昔の編み物は、ほとんど中細くらいです。
だから重くならないのでしょうか。
最近の編み物は、だいたい太いですけれど、
軽くなっているものもありますね。
ふわりと編んで…ということなのでしょうか。
毛糸モノは「編みなおし」ができるのがいいのですよね。
昔は毛糸も高かったですから、
母もいつも解いては、湯気で元に戻し、
編みなおしをしていました。
いまや着られなくなると「しまいっぱなし」…イカンイカン!