過去の作品・・できれば忘れたい作品・・。私のテティベア第1号です。
私はバッグとか小物は以前から作っていたのですが、
「人形」関係が苦手で、過去3個しか作ったことがありません。
動物系は初めてでした。手芸はなんでもそうですが、
本に書かれてあるとおりの型紙を使っても、人によって微妙に違いがでます。
まして人形のようにパーツが多いと、一つ一つが微妙に違うので、
まとめたときいろいろ違いがでてきます。それがいわゆる「表情」という
独特のものになるということでもあるわけですが・・。
更に加えて「コツ」というものがあります。
たとえばバッグの底マチも、使う布地の厚さや材質によって、
縫い方のコツが違います。「底マチ○センチ」と決めて作っても、
ちょっとした材質の違いで出来上がりは同じになりません。
そういうことは、いろいろ作っていくうちにわかってくることで、
初めてのときは、どうしても「書いてあるとおり」になってしまいます。
このテディも、型紙、縫い方は、本に忠実なのですが、
コツがつかめなくて結局顔の丸みと角ばったところのバランスを
うまくまとめられませんでした。まぁこの写真は真正面から写しているので
よけい角ばって見えるのですが、生地の選び方も失敗しています。
キレイな水色の流水にカラフルなおしどりの小紋柄なのですが、
水を通っていない布だったので、柔らか味にかけています。
あとは「綿詰め」。人形作りには「綿詰め」は必須科目です。
それまでの3個はふわっと柔らかく仕上げるタイプだったのですが、
テディベアというのは、けっこう硬めに作ります。
綿詰めは「きゅっきゅ」ではなく「ぎゅぎゅぎゅぅ~~っ」というカンジ。
まさしくチカラシゴトで、綿詰めの道具のせいで手のひらが痛くなりました。
ピンクの紋綸子のよだれ掛けと、替えのちりめん花柄のよだれ掛けを
作り終えたときには、ヘトヘトになりました。このコは友人のところへ
お嫁入りしましたが「不出来だ」と言ったにもかかわらず、
「とてもかわいい」と言ってくれた友人に感謝しています。
このあと、ひとまわり小さいのを柔らかくて薄い無地で作りましたが、
今度は小さいのと、布の柔らかさに手を焼きました。
カッコはなんとかマシになったし、顔の詰めのコツも
すこぉ~しわかったのですが、完成したときはやっぱりヘトヘト・・。
こんなに疲れるものはありません?!
あれからテディベアは、練習にアタマだけ・・なんてのはやりましたが、
いくら作っても、やっぱり「苦手」なもののひとつです。
この話しを母にしたら「アンタ昔から動物アカンやんか」・・。
えっ?作ったことあったっけ???
「ホラ、小学校の3年生やったか、夏休みの宿題やゆーて、ピンクの
フェルトのプードル作ったやんかぁ。あれ、首の綿詰めが少のうて、
ずーっとオジギしたまんまやったやん」・・・。
(おかーちゃん、何十年前の話や・・)
裁縫が苦手な私ですが、子供が小さい時に近所の奥様達が我が家に集まって、軍手人形を作りました。(一時流行っていました)
同じものを作ったはずなのに、皆違って それぞれ個性が出ていました。
綿の入れ方ひとつ、目のつけ方ひとつで本当に違いが出ますもの。
だからこそ、手作りが良いんですよね。
愛着が湧きます。
他所様の作られた物でも手作り品は格別です。
それにしてもお母様は記憶力が宜しいですね。
ピンクのフェルトのプードルちゃんは首を下げっぱなしではさぞかし疲れたでしょう。
母は「女王サマ」でして、優しく教えられた
記憶はありません。「見て覚えよ」が原則でした。
もう80をすぎましたが、ときどき針を持ってます。
昔のことはよ~~く覚えているのに、
最近のことは「ダメ」になってきました。
ピンクのプードルは、その後どうしたものやら
全く記憶がありませんが、ずーっとおじぎした
姿だけは、覚えています。疲れますよね~。
かわいそー。(ダレのせい!)
私は母に「不器用な子」と言われ続けて育ちました。
よって不器用になりました。
家庭科の宿題は母が、美術の宿題は父が担当。
私がしていると見ていられない様で横取りされて・・・二人で楽しんでいました。
それを良い事に私はさぼっていたのですが・・・。
反面教師で子供は否定せずに育てようと思ったのですが・・・うーーん 難しいですね。
洋服になってしまい、古着の洋服を分解しては
型紙をとって子供の服を全部縫ったんだそうです。
で、その祖母の口癖が「手と指の数がおんなじだけ
あったらできる。見ておぼえたらええ。
見てわからんもんは、言うてもわからん」だそうで。
私も「見てたらわかるやろ」といわれ続けました。
少しできるようになると、縫い物や編み物の本を
「貸したる、よごさんときや」・・でオシマイ。
私が手芸をやるようになったのは、
ほとんど「意地」みたいなものだったのかも
しれません。だから、ミシンがつかえない和裁は
めんどくさそうで、ちゃんと「盗み見」を
しなかったのです。したがって「単」しか
縫えないわけで・・・。