本日は、襦袢です。
最近は、元が着物だったのか、元から襦袢なのか考えてしまいます。
昔の着物の色柄は、いまよりずっと大胆ですから・・・。
これは単の襦袢で、肩から背中までと居敷あてに木綿が使われています。
袖口を一寸広げてありますが、袖口の内側にレースが縫い付けられてあります。
これはすそにもグルリとついていまして、昔の着物ではよく見られます。
要は「補強と汚れ対策」ですね。これは単なので綿レースを使っていますが
袷のものなどは、その着物の八掛に合わせた色などの地模様のあるテープが
使われていることが多いです。専用のそういうテープがあったようですね。
すそや袖口はもっともスリきれるところであり、汚れるところですから。
昔のヒトの「大事にする思いや方法」が、そんなところからもわかります。
色鮮やかで大きな柄、襦袢にしてもハデなのですが、ついている半衿は、
ご覧の通り「濃いグレー」の絽ちりめんです。色から言って・・
少なくとも中年以降だと思います。
さて、柄ですが「鷺」に川辺の草、それに「蛇籠(じゃかご)」。
蛇籠というのは竹で編んだ籠に石を詰めて川縁や流れの強いところなどに
置いた、今で言う「テトラポット」や「土嚢」のような役目のもの、
水の流れをやわらかくしたり、方向を整えたり・・。
コンクリートのテトラや土嚢より、はるかに情景にあった防災品?ですね。
で・・・やっぱり「鳥」は苦手なので、またまたお調べ・・。
少々お待ちを・・・。
えー、唯一知っていたことを先にひとつ。
「白鷺」という名前の鷺はいません。白い色目の鷺の総称です。
この図柄の鷺は「コサギ」ですね。なぜならアタマに「冠羽」があるから。
これはコサギの特徴で、夏場にだけアタマの上に出るのだそうです。
以前住んでいたところには、すぐそばに田んぼがあって、
このコサギやカモが、よくタニシなんかを食べにきていました。
このほかにもダイサギとかチュウサギ・・なんだ要するに「大・中・小」ですね。
実は、コサギは足指が黄色いとあるのですが、絵は全部黒い・・。
これはたぶん図柄として「黒だけ」にしたのだと思います。
ゴイサギというのは、シラサギではありませんが、名前としてはよく聞きます。
私はまだ見ていないと思います。ゴイは「五位」、見たことないのに、
名前の由来だけは知ってました。醍醐天皇が、庭の池にいたサギを
「捕まえよ」と命じたところ逃げまわって捕まらない、そこで家臣の一人が
「帝の御前である、とまれ」とかなんとかいったところ、
おとなしくなって捕まった、それで天皇が「命に従うは神妙である」と
「五位」の位を授けたので「ゴイサギ」になったと。
あと「サギ」のお話として見つけたのは有名な「鷺娘」。
あれは日舞も歌舞伎も能も、うーっすらとしか知らない私でさえ、知ってます。
綺麗ですよね。知り合いの娘さんが日舞を習っていて「これを踊るのがユメ」と
いってましたっけ。玉三郎さんのは、確か写真で見たような・・・。
あの、最初に出で来る傘をさした心細げな姿もいいけれど、
私は終わりの地獄の修羅を味わうというあの場面の姿も好きです。
だいたい白地に銀で、鷺の羽の図柄になりますね。
着物って、形はおんなじなのにその色柄や着方で、何にでも変身する・・
もちろん「演者」「役者」「踊り手」の実力もあってのことですが・・。
サギもどこやらでは「公害」になっていると聞きました。
最近そういう話が多くて、一方でウチのウラのように雑木林スッポリなくなって、
どんどん状況が悪くなっていくようで、寂しいですね。
こんなふうに襦袢にして愛でていた頃は、そんな問題もなかったのでしょうか。
この襦袢、解く気になれないのでちょっと考えようと思います。
布としてはまだチカラが残っているので、何かに作り変えるか、
それとも昔の逸品として残すか・・悩むところです。
いろいろな角度から話題が出てきてさすがです。
遅くなりましたが、コメントandトラックバック
ありがとうございました。
「ガロンテープ」っていうんですか!
今でもあるなら、大きな手芸やさんで探してみます。
普段着なんかには、いいですよね。
ところで・・さくらこ様には、顔が上げられません!
誠に以って申し訳ありません!(穴掘って、穴・・)
何も結局作品作りができませんで・・。
ご連絡もしないまま、おはがきいただくたびに、
「あぁ~~」っと、倒れておりました。
あきれておられるものと思っておりましたのに
コメントいただけて、感謝致します。
先日「ネコと魚」というブローチを入手致しました。
あの帯に、帯止めとして使う予定です。
また、メールさせていただきます。
こちらでは はじめまして。
昔の着物の袖口、裾についてましたね~
今でも付けてらっしゃる方がいますよ。
このテープ、ガロンテープ、って言います。
大きな洋裁店には時々置いてます。
無地とか柄入りとかあって
着物の合わせて選ぶのも楽しみだったんでしょうね。
最初の写真はちょっと明るさ加減しちゃいました。
2枚目の方が、実物、まんまです。
それにしても綺麗ないろですねあざやかっ!
何とかして身につけるものにしたいと、
脳細胞たたき起こして考えてるところです。
ばそちゃん、一緒に考えれー!
とんぼ様のスケッチも、面白い。
昨日に続いて、今日も、ノート・パソコンが
つぶやいているぅ。。。 うふ
これ用のテープ、もう何本も解いたことあるんですがただのリボンにはみえないんです。
ちょっとだけ柄が入っていて・・。
こういうものを売っていたのかもしれません。
普通のリボンでも代用できますよね。
夏物の袖口なんかは、白の綿レースいいですね。
ちらっと見えるのもかわいいですよね。
色鮮やかな襦袢、昔の人の方が
おしゃれですね。
いまどきこういう風な色、柄の
襦袢なんて私は見ていないです。
袖口や裾にテープいいですね。
擦り切れるまでは着ないけれど
汚れ防止に付けておいてそれだけ
取り外して洗うということも出来
ますものね。