今日は、着物の柄の話ではなく…「紙風船」にかかわるお話しです。
トップ写真は、以前にも出していますが紋錦紗の着物「紙風船」の柄。
こんな柄、私着たかったー!と毎度思っています。
以前にも何回か出ていますが、撮りなおしてみました。着るとこんな感じ。
作り直し。サイズは「もう少しで大人サイズ」…くらいの少女のものです。私が着たら「長半天」…。
八掛はオレンジ、同じ系統の帯を文庫にでも結んだら、かわいいお嬢さんのできあがりです。
実はこのところ、ちょっと「ん~~~」と思っていることがあります。
ひとつは、この柄、私なんかは、見ただけで「紙風船」と思うのですが、
思えばお手玉と同じで、イマドキ紙風船で遊ぶ子供は、そんなにはいないのでしょうね。
駄菓子屋さんにはまだあるそうですが…。だから見てもすぐわからない…。
何でもプラスチック、何でも電気仕掛け(ふるっ)…紙風船は、ぽんぽんと何回かついたら、
すぐに空気が抜けてしまう、ちょっと強くたたけば破れてしまう…やっぱりつまんないかな。
昔は「置き薬」というのがあって、年に何回か薬の大きな箱を持って、薬屋さんがきたものです。
ケロリン、熊の胆、そして「おまけの紙風船」…それが楽しみで、何枚もらえるかなと。
ただし、薬屋さんの紙風船は、○型より四角が多かったです。見つけましたよ、こちら。
さて、この紙風船ですが…見ても紙風船とはわからない…人が多くなったのでしょう。
着物の柄として出ていて、まず「鞠」と間違える、また「ねじり花柄」なんてときも…。
確かに「これ」、ねじってますが…
実際の紙風船は、こんなに凝ったねじりの作り方はありませんが、
そこはそれ「柄のウソ」です。まっすぐより、こんな風になっているほうがキレイだし動きがあります。
いかにもポーンとあがっているところ…。
情報は正確に…と、いつも思います。着物の柄としては、子供の着物などには、まだまだあるのです。
プロとして和服、特に古着を扱う人なら、覚えていてほしいものです。
丸きゃ「ボール」ねじってありゃ「花」…そうそう、鈴と鞠も間違えやすいです。
よく見れば、鈴にはちゃんと切れ込みや、紐を通すところも描いてあるのに…
そのうち、丸かったらなんでも「鞠」になってしまうのでしょうねぇ。
もうひとつ気になったこと、最近になって、またシーズンなのでしょう、
かの有名な着付け教室のCMが始まりました。今年のバージョンはこちら。
おしまいのほうで、紙風船で遊ぶところがチラッと写ります…紙風船…で、バレーボール?。
まぁ現代女性の元気のよさを…なのでしょう。それに今年はオリンピックで女子バレーも活躍しましたしね。
そんなところからきているのでしょうけれど、なんか気になりましたねぇ。
紙風船というのは、下から片手で打つのです。子供は夢中で落ちそうになると両手打ちもしますけどね。
まして着物なら、片手で袖口あたりをちょいと持って、下からぽぉんぽぉんと…。
先日のお手玉のとき、いろいろな遊びをサイトで見ていて「おはじき」のはじき方も、
親指と人差し指で輪を作って、人差し指の先で飛ばしてる…まぁ取りにくいところはそれもしましたが、
おはじきって、主に親指ではじきませんでしたかねぇ。親指のツメの横とか指腹側とか…。
こちらの写真見てるだけで、指がつりそうになりました。やりにくそうです。
ちなみに「おはじき」は、モノが単純なゆえ、地域ルールがたくさんあります。
私が子供のころのやり方…まず何個かずつ出し合う。たぶん5個くらいだったと思います。
じゃんけんで順番を決め、トップの子がおはじきをまとめて、お膳の上などで横に流すようにして広げる。
どのおはじきにあてるか決めたら、当てるおはじきとの間に指で線を通す。
これ、小指、人差し指、ランダム…とあります。私のところは人差し指が多く、狭くなると小指でもOKだったと思います。
間に線を切った2個の当てるほうをはじく。うまくあたったら、またその間に指で線を引く、引けたらそれがもらえる。
はじかなかったり、別のにあたったり、はじいたあとの線が引けないと、どっちももらえない。
順番にやっていって、最後に2個残ったら、2個で連続5回だったかしら、当てるともらえる。
1個残ったときは、目を閉じておはじきの周りを人差し指でぐるぐると3回まわり、
最後に人差し指と中指を開いて逆V字にし、おはじきに当てないように通す。
うまく日本の指に触れないように、おはじきを通せたらもらえる。触ったらダメ。
いっしょうけんめい思い出したんですが…こんなでしたよね。
お手玉はジャグリング、おはじきははじく…それはわかっていても、
実際にやったことがないと、わからないのでしょうねぇ。
こうして正確な伝承はとぎれてゆく…のでしょうか。 寂しいなぁ。
久しぶりに紙風船柄の着物を眺めながら、つまんないことが気になった私でした。
あーこんなことが気になるのも「暑さ」のせいだ…いや、それはヤツアタリ…。
そして、お手玉に続き「紙風船」と「おはじき」という授業ネタをいただいてしまいました(笑) ぐふふ、これも使わせていただきますね~♪
とんぼさん、先日いただいたメールの柄のお話、あれは私個人で楽しむのはもったいないです!
ぜひ、ブログ記事にアップしてくださいませ。
こんな素晴らしい紋錦紗はもう作れないでしょうね。寂しいですね。
例のCMがテレビで流れると凝視してしまいます。
着物って良いなあと全く思えないんですよネ。
あの頃はこういうのをもらえるのがとっても
嬉しかった記憶があります。
おはじきも触れない様に指先を通してはじきました。
最後のV字、そうでしたね。
忘れかけていた事を思い出しました。
CM何気なく見ていましたが、本当にバレーボール
打ちですね。
イマドキは、子供の着物でももう見ない柄です。
おはじきも楽しいですねぇ。
あの系統のお話しは過去にも書いているのですが、
かなり前ですからねぇ。
記事を探すのが大変なんですー。
すでに繰り回しのようですし、弱りもあって無理ですね。
いよいよアキの「着物シーズン」というところでしょうか。
毎年よくがんばってますね、あそこも。
ゴム風船ももらった記憶があるのですが、
紙風船のほうが、いろいろ書いてあって好きでしたねぇ。
あの箱がどこかにあるはずなのですが…。
バレーボールだったでしょ。なんかしっくりきませんでしたー。
まあ可愛らしい柄で…素敵ですねえ。
9歳になる娘が居ります。私が着物を着るせいか、娘も着物が大好きで。
でも困ったことに、小さな子供が普段に着られるような着物が手に入らないのですね。
晴れ着の扱いはあっても、普段着になるような子供の着物が見つからない。
仕方がないので、洋裁仕立てですが、生地を買ってきて私が縫って着せたり・・・
親世代ですら着物離れですもの、子供の着物なんて・・・という事なのでしょうね。
まして「子供が着られる普段着物!?冗談でしょ!」という感じでしょうか。
小さな子供が着物で走り回ってる姿って、可愛いのに…残念です。
お祝い用の着物はなんとかありますが、子供の着物はゆかたくらいしかありませんね。
また昔のものも、女の子の着物は柄がかわいいから、結局いろいろ使われてしまうんですよね。
手持ちのハギレも、みんな「昔女の子の着物でした」みたいなのが多いです。
子供の着物姿って、ほんとにかわいいのに、お正月でさえ見れなくなりました。
寂しいですわ。ぜひぜひ、ずっと着せてあげてください。