染めをなさっていたかたから「反物」状態で譲っていただいたもの。
紋が入るとばかり、勝手に思い込んでおりましたが、これは「訪問着」でした。
以前アップしたときは「色留袖」と書いてますが、マチガイです。
記事はこちら…。
上の写真は「元の状態」、金糊で輪郭だけ描いた状態で、
絵の周りにも、糊がついてしまったりしてまして、
とてもその状態では着物にできないものでした。
なんとかならないかと思いつつ、何年もそのままにしてあったのですが、
「染工房 遊」様を知りまして、ダメで元々と、お伺いしてみました。
余計なところについてしまったものの直しも含めて「やってみましょう」と
引き受けてくださいましたので、色についてはすべておまかせして、
「いってらっしゃーい」と送り出したのです。
そして帰ってきたものは、見事にちゃんと「着られる」反物になっておりました。
あまりの嬉しさと、たまたま戻ってすぐに知り合いの呉服屋さんが
立ち寄ってくださったので、仕立てのためにまたまた「いってらっしゃーい」…。
それが昨日、できあがりましたよーとお届けくださいました。
こんなにステキになりました。
色というものが、どんなに大事なものかと、改めて思います。
トップ写真の場所は、ちょうど左の脇部分なんですが、
比べてみるとこんな感じ…。(写真小さくてすみません)
色がついたら「あら、お茶坊主さんなんかいたんだー」…。
ちなみに「茶坊主」とは、身分の高い武家の奥向きで、
お茶を出したり、お客の接待などの雑用をこなした男性。
大奥や後宮のように女性しかいないところでは、色恋沙汰を防ぐため、
中国などでは「宦官」をおきましたが、日本では体は男のまま、
剃髪することで「僧侶」、つまり「俗世の男ではない」とみなしたわけです。
実際には僧籍はありませんでした。
身分格式の高い武家でのシゴトが多かったため、当然のように
「こころづけ」「付け届け」も多く、裕福だったようです。
さて、この着物の「お行列」は前身ごろから始まって、
えんえんと続き、最後は右前の奥で終わります。
こんな感じ…
最後のほうは地味なのでいーや?コラコラ。
このお行列は、女性のおつきが多いことや、
先頭のはさみ箱のうしろの武士が持っているのが「なぎなた」であること、
おしゃべりらしい?「茶坊主」さんがいることなどから、
身分の高い女性のお行列と思われます。
「女駕籠」にしては、飾りが少ないですが…。
荷物もおおいですし、お供の侍が袴をくくりあげたり尻はしょりしたり。
右後ろの肩と、左前の肩に「松並木」も描かれています。
けっこう長道中のようですから、これからお江戸にいくのかも。
輪郭だけのときは、地味な感じで表情がなかったのですが、
こうして色をいれていただいたら、とたんにお行列が動き出しました。
女たちのひそひそのおしゃべりや、たくさんの足音までも聞こえてきそうです。
まさに「止まっていた時間が、動き出しました」という感じです。
「遊様」、ありがとうございました。
紋も入っていませんし、気楽に着られる訪問着として、
いつか必ず手を通します。
[訪問着] [大名行列]
紋が入るとばかり、勝手に思い込んでおりましたが、これは「訪問着」でした。
以前アップしたときは「色留袖」と書いてますが、マチガイです。
記事はこちら…。
上の写真は「元の状態」、金糊で輪郭だけ描いた状態で、
絵の周りにも、糊がついてしまったりしてまして、
とてもその状態では着物にできないものでした。
なんとかならないかと思いつつ、何年もそのままにしてあったのですが、
「染工房 遊」様を知りまして、ダメで元々と、お伺いしてみました。
余計なところについてしまったものの直しも含めて「やってみましょう」と
引き受けてくださいましたので、色についてはすべておまかせして、
「いってらっしゃーい」と送り出したのです。
そして帰ってきたものは、見事にちゃんと「着られる」反物になっておりました。
あまりの嬉しさと、たまたま戻ってすぐに知り合いの呉服屋さんが
立ち寄ってくださったので、仕立てのためにまたまた「いってらっしゃーい」…。
それが昨日、できあがりましたよーとお届けくださいました。
こんなにステキになりました。
色というものが、どんなに大事なものかと、改めて思います。
トップ写真の場所は、ちょうど左の脇部分なんですが、
比べてみるとこんな感じ…。(写真小さくてすみません)
色がついたら「あら、お茶坊主さんなんかいたんだー」…。
ちなみに「茶坊主」とは、身分の高い武家の奥向きで、
お茶を出したり、お客の接待などの雑用をこなした男性。
大奥や後宮のように女性しかいないところでは、色恋沙汰を防ぐため、
中国などでは「宦官」をおきましたが、日本では体は男のまま、
剃髪することで「僧侶」、つまり「俗世の男ではない」とみなしたわけです。
実際には僧籍はありませんでした。
身分格式の高い武家でのシゴトが多かったため、当然のように
「こころづけ」「付け届け」も多く、裕福だったようです。
さて、この着物の「お行列」は前身ごろから始まって、
えんえんと続き、最後は右前の奥で終わります。
こんな感じ…
最後のほうは地味なのでいーや?コラコラ。
このお行列は、女性のおつきが多いことや、
先頭のはさみ箱のうしろの武士が持っているのが「なぎなた」であること、
おしゃべりらしい?「茶坊主」さんがいることなどから、
身分の高い女性のお行列と思われます。
「女駕籠」にしては、飾りが少ないですが…。
荷物もおおいですし、お供の侍が袴をくくりあげたり尻はしょりしたり。
右後ろの肩と、左前の肩に「松並木」も描かれています。
けっこう長道中のようですから、これからお江戸にいくのかも。
輪郭だけのときは、地味な感じで表情がなかったのですが、
こうして色をいれていただいたら、とたんにお行列が動き出しました。
女たちのひそひそのおしゃべりや、たくさんの足音までも聞こえてきそうです。
まさに「止まっていた時間が、動き出しました」という感じです。
「遊様」、ありがとうございました。
紋も入っていませんし、気楽に着られる訪問着として、
いつか必ず手を通します。
[訪問着] [大名行列]
茶鼠のお侍だらけよりずっと華やかでステキです。
袖を通された折には是非画像アップしてくださいね。
親に持たしてもらった一張羅の訪問着は、ピンクが辛い年頃になり着なくなってしまいました・・・。
わたしもお気に入りの一枚と出会いたいです~
要る時になって慌てて探しても、無いんですよねこういうの。
の贅沢な貴女だけの一枚ですね。
早い話が染色の下絵を書く画家を雇って絵を描
いて貰い、染色屋さんに染色してもらい、仕立
てたものですものね。ブログの時間差攻撃をき
ちんと読まないと偶然の出来事みたいに思えま
す。
そうか、着物の出費をカミさんに認めさすには
時間差攻撃がいいのか!分かった。これからは
そうしよう。カミさんの亡き父親のお召しの丈
出しが今日出来上がってきたので、そうだこれ
に合う羽織が必要だねえということで、2~3
日以内に交渉しよう。
とんぼさんありがとう。
訪問着になりましたね~。
色が入ると動き出す・・・ほんとそうですね。
訪問着、着て行く所をつくらなくっちゃね。
最近は留袖とかで時々見ますが、
刺繍のものが多いですけど・・・。
色刺しも素敵に仕上がり
ほんとに雰囲気が出てる
品の高い訪問着になりましたね。
あっ、それと、コメントどうもでした~
先頭の歩行でのおつきの方の華やかさ
にぎやかさ、足音からおしゃべりまで聞こえて来ました。
うらやましい~。
普通の大名行列ではこれだけのお女中が付き添わないと思います。
葵の御紋付き駕篭ですからやはり篤姫様のお輿入れ道中と云う事ではないでしょうか。
良く描けた図案で動きもあってこちらも勉強になりました。
金糸目に髷などの造作が無かったのでそれを表現するのがちょっと難しかったところです。
彩色が進んで行くと道中の様子があらわになっていく様は図案の腕が確かな物である事を証明しています。
袷の季節になったら是非ご着用下さい。
色が入るとどんな風になるのか、
想像つかなかったのですが、
とても華やかになりました。
訪問着やつけさげなどは、
地色で着られなくなりますね。
少々かかりますが、京都の悉皆屋さんなどでは
地色のみを染め替える技もありますよ。
でも、お嬢様がいらしたら、
おとなになったら着るんだよってのも
いいですねぇ。
うんちく様
ありゃりゃ、そういう学習は
しちゃイケマセン??
でも、手鹿に今の時代、着物はお金が
かかりますね。「忘れたころにさりげなく」
ふっともらしてみる…いいかもしれな…
いえいえ、私は奥様のミカタです。
陽花様
あんなに扁平だったのが、
生き生きと動き出しました。
とても嬉しくて…着ていく先を…
かんがえなきゃ!
千夏様
刺繍をしてしまうと、簡単には染め替えが
できませんから、私は染めが多いです。
こんなに華やかになると思ってなかったので
嬉しい驚きでした。
もらいものがムダにならなくてよかったです。
えみこ様
ずいぶん長いこと、ほってあったんですよ。
いわばこの子はシンデレラ?
ほんとはきれいな子だったのを
引き出してくださった「遊」王子様に感謝!
otyukun様
おかげさまで、いい一品になりました。
さすがの彩色、ハデになりすぎず、
統一感があって、見事なものです。
よそ様の続きのシゴトなんて、
失礼なお願いを快くお聞きくださって、
ありがとうございました。
不都合もいろいろあったことと思いますが
仕上げてくださって、感謝しております。
大切に着ます。