もう二枚あるんです。美人さんですねぇ。
絵ハガキになるくらいですから、売れっ妓さんじゃないかと。
でなければ今で言うところの「モデル」さん。それに匹敵するほどの女性でスカウトされた人。
こういうハガキは、外国人へのお土産として作られたものも多いわけです。
「坂の上の雲」の中で、日本人は「黄色いサル」と、実は馬鹿にされている…という場面がありました。
もちろん、全部の外国人が、心の底でバカにしていたわけではないと思いますが、
少なくとも、日本の風俗習慣は、西洋系の人たちから見ると不思議仰天のものが多かったでしょうね。
たとえば私たちが今、18世紀後半のマリーアントワネット時代の、ものすごくバカでかい盛り上げヘアを見ると、
とても信じられませんよね。どんどん盛り上げていって、ついには2メートル近くにもなり、
鳥かごを載せたり、アントワネットは帆船ものせてしまった…。
馬車に乗っても、首だけ外にだしておかなきゃならないし、寝るときゃ台がいるし…。
でもあちらは一時の流行、しかも貴族のみ、おまけにカツラも多かったのです。
でも日本人は、ふつうにその辺の女性が、こんな大きな髪型を毎日、しかも全部地毛で結っていたわけです。
左右はでっぱってるわ、うしろも飛び出してるわ、テッペンもなんだか丸くお饅頭みたいにつみあげてあるわ…。
さぞかし不思議に見えたと思うのですよ。
まぁこのハガキは、そこまで古くはないでしょうから、すでに一般女性も短髪やパーマもいたとおもいますが、
そうなると、着物姿で髪を結った芸者さんなどの女性は、やはり東洋的で美しくめずらしかったのでしょうね。
こちらはハガキではなくて「ブロマイド」。右下のすみに松竹キネマのエンボスがはいってます。
この写真の女性なんですが、確定できないんですけれど松竹キネマができてすぐのころに、
いわゆる「スカウト」で入った「筑波雪子」という芸者から女優になった人…ではないかと思っています。
ご存知の方、いらっしゃいませんかしら。なにしろ松竹創世記のころのかたですからね。
昔の女優さんの写真をいろいろ見たんですが、なにしろこういう姿だと、
みんな白塗りで、よくわかんなーい…んです。口元に特徴があるので、そこを比較検討??しました。
ほんとにそうかどうかは置いといて…この帯締めの締め方、ななめってますねぇぇぇ。
昔のこういう写真では時々見かけます。緩んでこないか心配ですねぇ。
衿元のあわせ、襦袢はきっちり、着物は深いⅤという着方は、こういう古い写真ですと時々見かけますが、
この人、顔立ちがかわいい系ですから、襦袢をこういう着方にしたのではないかなと思います。
なにしろ入社が16歳で、出たのが21歳…だそうですから。
これでじゅばんも着物に揃えたら、ちぐはぐな感じがするんじゃないかと…。
さて、松竹キネマはあの「蒲田撮影所」の会社。
日本の女優さんや歌手の中には、芸者さんや芸者出身者がたくさんいます。
歌のほうでは「市丸」「赤坂小梅」「神楽坂はん子」「小唄勝太郎」…。
本日人名が多いため、敬称略してますが、全部に「様」をつけなきゃならないほど、
日本の娯楽を引っ張ってくださった方々ですね。
こういう写真って、実はモノクロだからいいってのもあるんですが、
もしカラーだったら…といたずらしてみました。
あ~美人はどっちゃでもきれいだわ。
お顔立ちのいい人は得ですね。
PCで出来るとはいえ、配色を考える
だけでも大変でしょうね。
とっても素敵なコーデにうっとりです。
何でもお似合いになるものなんですね。
ウラヤマシイ!
美人の定義も変わったようでいて、今見てもやっぱり美人は美人。
上の方の鼻の細いこと!
おお!これに彩色するのって大変じゃなかったですかぁ?
売っている彩色絵葉書のように綺麗です!
正直昔の美人の写真て、きれいだけど昔の美人だなあって思うのが多いので、今でもいそうな美人の写真はびっくりしました。
着物は黒、羽織は勝手に茶色と思いこんでいたので、鶯色での再現を見て、なんでそう決めつけてたんだろうってちょっとおかしかったです。姐さんだから芸者さんの着物と思ったのかな。
大好きです~~!昔の写真~~!!素敵…。
家のばあさまも、亡くなった母方の祖母も、帯締めをまっすぐにはしませんでした。斜めにした方が胴が華奢に見えるって。
私も少しかしげます^^
そういえば、お太鼓の下線、とんぼさんはまっすぐ派ですか?
本当にお人形さんみたいです。
古い写真はもともと黒ずんでいたりするので、
それほど難しいことではないんです。
色を考えるのも楽しいものです。
親の顔を思い出し、
どうして似たのか似なかったのかと
あれこれ考えてみても…こればっかりはねぇ。
美人さんはほんとに、何を着てもきれい…。
つい「たぬきの着ぐるみ」着たら…
なーんて考えたりして。
中身(骨格)はおんなじだとおもうのに
どうしてこうも違いますかねぇ。
この加工はそんなに面倒ではないんですが、
色のセンスがねぇ…問われるところです。
問わないでぇぇぇぇ。
芸者さんかもですが、柄の入った羽織は
どちらにしても普段着ですし、
かんざしもほとんどつけていませんから、
「顔」の美しさでいったんでしょうねぇ。
モノクロの写真に慣れていないと、
つい黒白茶色、で考えますよね。
モノクロで育った私には、羽織はたぶん
ワインレッド、と見当つけました。
今風に、地味に仕上げましたが…。
華奢って言葉も、あまり使いませんね。
なんか「キシャ」っていうと、
壊れそうで頼りないイメージだからでしょうか。
私はお太鼓の形や下のラインは、
着るものやシチュエーションで変わります。
粋を目指すときは、たれはまっすぐではありません。