ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

これも着られない着物地…

2007-01-19 01:10:34 | 着物・古布

とてつもなく「ハデ」!以前「染め方」の見本として使ったものですが、
これ、身頃と袖分しかないのです。一応、着物だったらこんな感じ…と
ぶら下げてみました。


           


柄は「万年青」です。今はあまりない「紋おこし」です。
本当に大きな柄で、しかもこの色ですから、正直なところ「着たの?」…。
実際には縫いこまれたりしますから、少し柄が欠けて、
イメージはちょっとかわるかもしれませんが、それにしても大柄です。
もし私が着たらチビですから、前にひと柄お尻にひと柄、かもしれませんねぇ。
ほんのわずかですが、シミがあります。
割とこっくりとしていて、手触りのとてもいい絹です。
おくみと衿分がないので、何にするか、よーく考えないと…。

もうひとつ、こちらは昭和30年代くらいかと思うのですが、
一時期、こういう訪問着がはやったようで、タイプ的にときどき見かけます。
左身頃だけ、おくみを待ち針で止めつけてみました。


             


実際には地色はもっとクリームがかっています。くすんでしまった、が正解かな?
下の写真の方が実物にやや近いです。
このタイプ、元々真っ白ではないものが多く、柄は「くすんだピンク系」
というのが流行だったようです。
現代の訪問着や付け下げと違うのは「後ろの柄の量」です。


                 


今どきのものの方が、あっさりしていると思いますね。
後ろはとりあえず下のほうにちょこっと、前の柄の流れで…というような。
これは、片袖分がありません。それと、写真ではとてもきれいに見えますが、
シミやヨゴレがこまごまとあり、白地だけにシミが薄い色でも目立ちます。
やはり「柄取り・部分使い」用ですね。
部分的にちょっとアップを…色が違ってしまっててすみません。
柄をシャープにだすことに気をとられましたー。



          
                    


昔はこういうはんぱ着物を利用して、胴貫の長じゅばんを作ったりしたわけです。
当然この2枚も、そういう利用方法もあるのですが、
まだ全体に傷みが少ないので、もったいないかなとも…。
うそつきを作ってもいいですね。
細かく使うなら、下の着物は無地とあわせてパッチワークなどにすると、
一つ一つの柄が細かいので映えるでしょうね。
小さいものであれば、いいとこ取りでお人形さんの着物なども考えられます。
少し前までは「これでバッグに」「これはクッション」と、
作るほうを専門に考えていましたが、一人で何もかもできるわけじゃなし、
またこれだけの大きさです。たとえばバッグ作るとしたって何個できるか…。
そう考えて「ハギレの販売」を考えたわけです。
私の考え付かないような小物や、苦手な洋裁系をなさる方に、
つかっていただけたら、もう着物としての道が閉ざされてしまうような
古布たちにも、また新しいセカイが広がると思います。

そんなわけで「ハギレ」として、と考えてはいるのですが、
それならそれで、細かくカットしたほうがいいものや、
このまま「○○がありません」としたほうがいいものなどいろいろなので、
またモタモタとやっているわけです。
ほんと、とんぼは仕事がのろいですー。ごめんなさい。

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3 コメント

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Unknown (陽花)
2007-01-19 12:38:50
おくみや衿、どこへ行っちゃったんだろうと
思ってしまいますね。
う~ん、何になるかなと考えてみましたが、
あいにく何にも思いつきませんでした。
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う~~ん (蜆子)
2007-01-19 21:46:08
大きな紋おこしの柄も訪問着の柄も懐かしい、
人気ありました。あのころ八掛けは共布ではなく、この小紋の色のようなオレンジ系の色が圧倒的でした。こんなに大きな柄、まわしにくいのですが、私襦袢にしたのを持ってます。生地がばったりとさがって少し重いし、硬いのですが、上の着物しわになりにくいんです。
懸け布団にもしました。この程度のくりまわしならばやってます。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-01-20 01:34:15
陽花様
ちょっと変則的ですが、身頃の下を切って、
前を洋風につき合わせにして、コートにならないかな
とか、いっそ帯でどうだろ、とか…。
アタマの中ではすでに完成??

蜆子様
大柄の紋おこし、けつこう流行ったようですね。
襦袢にするには、まだちょっと惜しい気がしたり。
ふとんなら華やかですねぇ、いい夢みられそうです。
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