もうとーーーっくにカンカン照りの夏のはずなのに・・。
まぁそうなったらそうなったで、暑いのヤダー・・になるんですけどね。
それでも、洗濯をカンカンのお日様で乾かすのはキモチいいですよねぇ。
さて、本日の写真は「私物」、私のゆかたです。
真ん中の紺地は、もう30年近く経ちますか、
当時としては、かなりモダンな柄行でした。
両脇は近年のもの、どちらも自画像・・つまり「とんぼ」柄です。
右のとんぼは、とても涼しげに見えたのですが、
あまりに白すぎて、ちゃんと「ゆかた用下着」を着ても、なんかきになる・・。
周囲の人は「透けてないから大丈夫」と言うのですが、気分的なものですね。
ちょっと曇りの日なんかは、寒々しく?見えたりして・・・。
左は今年はこれでいってみようかと思っているゆかた。
作ってから2年ほど「寝かせて」ありました。そろそろ熟成するころ??
実は今年ゆかた地を見に、呉服屋さん(大手スーパーの中のお店です)に行ったら
もう「反物」はほとんど置いてないんです。びつくりしました。
自分で縫えるわけじゃないし、反物買うと仕立て代がかかる、
だったらだいたい寸法あってるもので・・で、仕立上がりを買うんですね。
なんだかなー・・と3件回ってあきらめました。
週末になると、近くの自治会のお祭りとか、この前は花火大会があったし
家の前を「ゆかた姿」のお嬢さんがチラホラ通ります。
最近はやりの「アロハ」みたいな柄、小紋風柄・・ではありますが、
それはそれなりに、茶髪にピアスには、似合ってます。
気になるのは「履物」・・・。最近は「ゲタもどき」の履物も
いろいろ出ていまして、ミュールとゲタのハーフとか、
ハイヒールもどきのゲタとか・・・。飾りがいろいろついていて、
ふつーのゲタを探すのに苦労しそうです。
で、本日は、お若い方、ゆかた初心者向けのお話・・。
別にどういう形のものでも、お好みですからかまわないのですが、
ゲタと同じ鼻緒スタイルのものを、思いっきりしっかり履きこんでらっしゃる。
あれは「鼻緒ズレ」のモトです。すぐ痛くなって「もーだからゆかた嫌い」
なーんて寂しいことになっちやいます。ゲタは「突っかけて」ください。
確かに昔に比べて「土」の道路がなくなった分、少々にぎやかかもしれませんが、
元々ゲタを履くようすは「カランコロン」と表されます。
鬼太郎クンもそうですよね。ゲタを買うとき、本当は専門のゲタ屋さん、
正確には「履物屋さん」に言って、足にあった大きさの台と、
最初は少しやわらかめの足アタリの鼻緒を選び、その場で足にあわせて
鼻緒をすげてもらうのが一番いいんですが、イマドキ「履物屋さん」が・・。
そういう買い方ができない場合は、下駄を履く前に鼻緒に手を入れて
前坪(鼻緒の一番先のところ)を少し伸ばすように、
それから鼻緒もまっすぐですから、足の甲に添うように、
少し手を入れてから履いてください。
とりあえず、呉服屋さんやスーパーなどで買ったゲタは、
当日はじめて履くのではなく、足に慣らしておくこと。
「突っかける」ためにも、あまりかかとの高いものはオススメしません。
それでなくとも足は前へ前へとすべり、鼻緒に食い込んでいきますから。
で、本当は前坪を「足の親指と二番目の指」でしっかり挟むようにして
上から見ると、前坪と足の指のまたに隙間があく感じで履くのがいいんですが、
これは慣れないとちょっと疲れます。昔のヒトや、
私のように子供のころゲタで遊んでた・・なんていうのは、
コツを覚えちゃっているんですが・・・。
ともかく足元も大事なオシャレポイント、皮むけちゃったのマメできちゃったの
そんなことにならないように、少し足に慣らしてから遠出しましょう。
もうひとつ、今年見たのですが、ゆかたにレースタビ・・。
ファッションのひとつとして、それもアリかと思います。
ただ、本来ゆかたは「素足」が基本、それはルールというより、
着物を着るとタビを履く・・という日々の中で、真夏のゆかただけは
素足ですっきりいられる・・という開放感を楽しむためのものでもあるんですね。
もちろん、江戸時代は庶民は普段もはだし・・が多かったのですが、
日ごろきちんと着物にタビ・・という大店のおかみさんやお嬢さんなどは、
この季節の素足の感触を楽しんだだわけです。
またそういう時期は、爪紅も楽しみました。ペディキュアのことです。
モノはホウセンカです。中国ではホウセンカのことを「指甲草」といいます。
指のこうら・・つまり「爪」のことですね。
ホウセンカの花びらを小さいお皿とか杯のようなものにいれ、
明礬を入れてすりつぶします。これを爪に塗るわけですが、
乾くと水にぬれても取れないんだそうです。
柴田錬三郎の時代小説に、生まれたときからタビで暮らしていた武家の女性が、
市井に身を置き、夏にゆかたで素足を経験する、という場面があります。
日の目を見たことのない真っ白な足に、紅い爪紅をつけている。
それはそれは鮮やかな美しさ・・と、まぁ読んでいて、そう思ったのですが、
ゆかたは全身を包むものだし、柄もカラフルで大きいし、
だから、足も素足でペディキュアもあんまり凝らないで、
あっさりめの方が、バランスとれるんじゃないかな・・と、
そんなふうに思っています。
さて、あなたの夏はどんな夏?
嬉しいですが履き慣れていないのは
靴擦れじゃなく鼻緒ずれしちゃいますよね。
私はおろす前は主人に頼んで一度履いて
もらいます。男の人の足は大きいので
結構鼻緒が伸びて丁度履きよい感じに
なるんですよ。
中学生の頃、試してみました。
薄い桃色で、3日ぐらい保ちました。
見ていた母、「しんきくさ~ 売っている
マニキュア液なら、あれこれ楽しめるのに」
とバカにされましたっけ。(^^;
ところで、売っている浴衣の色柄、
よほどお気に召さないようですね。
浴衣というより、夏着物かもしれません。
私もそうしてほしいと思ったんですが、
ウチの主人と私では、あまりにも足の大きさが
違いすぎて「入らない」っていわれたんですー。
しかたないので、ちょっと庭にでたり
ゴミ捨て行ったりとかで馴染ませてます。
ぶりねぇ様
気に入らないのではないんですよ。
私はゆかた地で、浴衣以外のものもけっこう作るので
「反物」で買うんです。息子の小さめのじんべさんも
サイズありませんので手作りしますし、
似合わないかなとか、ハデかな・・と思うようなので
実家分とあわせて長いのれんにしたり、
夏の間は脱衣所の戸をあけてカーテンにしたり、
けつこう利用価値あるんです。
いざ鋏をいれようとしてエンエンと悩む・・・
反物からでなければ味わえない
ヨロコビであり、クルシミでもありますね。
浴衣は下を気にすることないので
袖丈も、柄行や気分にあわせて気ままに変えています。
その自由さを味わえなくなるのは、なんともさびしい話です。
やっぱり、身幅がでかい!
着てみると、何となく垢抜けない印象です。
しかも、薄い綿なのに「夏着物としてお召しになれます」というキャッチコピー。
それはちょっとどうかな、ご近所ファッションどまりだと思うけど、若い人は勘違いしてどこへでも行ってしまわないかな、と不安になり、そのように販売元へ伝えました。
反応はイマイチでしたけど
かつては誰もが和裁が出来たという前提があってこそですけれど、
「着物はお誂えが基本」って、その人を最も美しく見せる、素晴らしく贅沢なことなんだなあ、と改めて実感。
この浴衣はあくまで浴衣として楽しみます。
着心地や色柄はとっても素敵なんですよ。
はじめまして、ようこそおいでくださいました。
反物の前にすわって、はさみ片手にエンエン悩む・・わかりますー。でもそれも楽しいんですよね。
和裁が「特殊技術」になってしまって、
自分たちで楽しみ減らしちゃった気がします。
私もせいぜい単しか縫えないので、
人のことはぜんっぜん言えないのですが・・。
ちょっとでも楽しんで、着たいですね。
雪花様
私が心配しているのは、そのことなんです。
つまり、まったく知らないヒトに
「こうです」っていったら、
それがそのまま知識になってしまう・・、
いつも言う「崩すなら基本を知った上で・・」
というのは、呉服屋さんにわかってもらいたいこと、
なんですけどねぇ。
私もプレタでいいのが一枚(とんぼ柄)があるには
あったんですが、Lサイズでいくらなんでも・・。
そりゃおなか周りだけはLでもいいんですけどね。
ああ、ひょーじゅんでないこのつらさ・・?!