男物襦袢、以前ご紹介しておりますが、2008年に京都でみつけたものです。
よすぎてどうにもならない…?そりゃゼータクな悩みなんですが。
もうずっとそのままなので、そそろ決断しようかと。
地はうまくでていませんが、いわゆるチョコレート色。少し赤みのある茶色です。
すばらしい意匠なのですが、使い道がねぇ…。
そのまま女物の襦袢に仕立て直すのが一番いいと思うのですが、これ、見せたい柄、でしょう!
まぁ女物でしたら、袖の振りからわずかに見えますが、それだけじゃねぇと思ってしまうんです。
以前、男物襦袢を道中着に仕立て直しましたが、あの襦袢は、元々地が厚く、
表着にしてもまったく問題ないような素材でした。ちいさいけどこちら。
そのときはあっきものにしてもOKだーと思ったのですが、実際これほんとに襦袢地かしら、とおもうほど、
しっかりした生地です。
でもこの花札柄はやっぱり「襦袢地」、着物にはちょっと…です。
それになにより惜しいことに「褪せ・ヤケ」があります。
たぶんお気に入りだったのでしょう、背中部分が色が変わっています。
こんな感じ…光の反射ではなく、ほんとにこんな感じで色が違うんです。
帯、というアイデアはまず最初なんですが、やっぱりもう少し大きなものに…と欲が出る…。
買った当初は黒繻子の衿をかけて半天にしたら、粋だねぇ、と思ったのですが、やっぱそれかな。
これは無双なので、ほーらこんな袖裏の隠れたとこまで「花札」が…。
前なんか、こーんなに粋なんですよぉぉ。
解いてみれば、使えるところはかなりありそうです。ゼータクいわずに襦袢にしますかね。
本当はこのまんま「昭和前期の着物」として保存しておくほうがいいのかもしれませんが、
生地の弱りのようなダメージがないと、やっぱり使いたくなりますし、使ってあげたいと思うんです。
半天、いいですよねぇ…と、トイカケテミル??
それにしても、これを着ていたヒトって、どんなヒトだったのでしょうねぇ。
男物襦袢は、それこそ袖の振りすらありませんから、これを着ていても外からはまったく見えないわけです。
ほんとの「見えないオシャレ」ですよね。こういう心意気、好きですねぇ。
これ、実は3万超えたんです。ほしくてほしくて、でも当然そのときのお買い物の予算ははるかにオーバー…。
おとーさんごめんねぇと心のうちで謝りながら、カードで払ったのでした。ははは、もちろん本人には言ってまへんでぇ。
とくのも悩んで、3年出したり入れたりしてきましたが、結論出そうと思います。
さてぇナニになるかなぁ。
そうなんです。とても贅沢な襦袢ですね。
このままでもいいじゃないかとか、何かに生かしたいとか
うろうろ行ったりきたり…。
はさみを入れるには勇気が要りますわ。
悩むものがいろいろあって…困ったものです。
訪問着の柄付けのようですね。
気にいって買われたものは、
絶対コレに!と思っていても鋏を
入れるとなると後悔しないかどうか
迷いますよね。
最大限柄が生きるいい案が出ると
いいですね。
こういう色は、今の和服にはない色ですね。
なんでもそうですが、これにしよう、と決めてからも、
はさみをいれるには勇気がいりますねぇ。
いっそぼろぼろだったら、いいとこだけ切り出すんですが、
まだなんか着られそう…なんて思うと、もう手が鈍ります。
これは無双なので、まず解いて全部広げて、
呉服屋さんに、どことどこが使えそうか、尺をだしてみます。
うそつきと帯だったらできるかなとか、
すんごい欲張りなこと考えてます。
この襦袢は、私は今こういう色の帯が欲しいので、私なら帯にしたいです。でも、その前にやっぱり襦袢ですかね?
そうなんですよ、そうやって着るなら
ゼッタイ見せない…それですよね。
なんかの拍子でちらっと振りから見えて、
誰かが「あれっ?今花札見えなかった?」なんて
オッシャレぇですねぇ。
これ、たぶんお金をかけたものだと思います。
薄くてもいい絹です。
今の薄さとは違いますねぇ。
絹も質そのものがおちてきているようで、
寂しい限りです。
私、この柄で長襦袢って素敵だと思いますわ~!
ただし・・・・人前で袖引っ張り出して見せない!どんなにウズウズしても見せない!で欲しいとは思いますけど・・・・
それにしても、柄は勿論ですけど、いい艶のある生地ですねぇ。
画像だけで手触りが分かるようです。