羽田から飛び立ったボーイング747から妻が富士山を眺めている。銀色の翼の目的地は金浦空港で、私にとっては10年ぶりのソウルへの旅である。
実は観光というか仕事以外で訪れるのは初めてだった.....妻がとても幸せそうにしている。二人で来るのは二回目なのだが前回は10年前だったか...仕事の引き継ぎで東大門市場を中心に廻ったものだ.....オリンピックとワールドカップでインフラ整備が進んだ韓国のソウル特別市の中心部は信号が少なく、地下道での移動を強要される。妻は心臓が弱いので階段がつらい。それは今回の旅でも変わっていなかった。
私たち夫婦が仕事で宿泊していたホテルは、東大門市場のはずれにあるサム・ホ・ホテルだった。冬はベッドに電気敷布がついていた。日本人には殆んど会ったことがない。 懐かしさのあまり二人で真っ先に訪ねてみた....相変わらずの殺風景なフロント、青く光る看板....、高めのレートの両替看板....もう何をみても懐かしさで ぐっとこみあげてくるものがあった....
24時間眠らない東大門市場のある街....華やかなネオンの中で必死に生きているたくましい商人たち....私と妻は気が付けば3時間くらいソウル中心部の明洞(ミョンドン)から東大門市場周辺を散策していた....タクシーをひろい日本円で400円ほどで宿泊先のロッテ・ホテルに到着した。サム・ホ・ホテルとは真逆のAランクホテルだ。トイレもバスもベッドも館内もなにもかもがよい。2014年も随分多くのホテルに泊まったが、ロッテホテルは新宿の京王プラザホテルのエクゼブティブメンバーの部屋に近い雰囲気で充分に満足させてもらった。
イギリスの田舎町のホテルもすべてよかった。日本では地元の伊香保温泉のお宿玉樹もよかった。最近では新潟の村上温泉の大観荘の最上階の温泉付きの部屋は最高だったし、那須のローズウッド・コテージも最高に楽しまてもらった。函館湯の川温泉のプリンスホテル渚亭も家族連れにはおすすめだ。群馬県の吾妻郡の旅籠かやぶきの郷も夫婦の旅にはおすすめかな.....年間、随分と妻とホテルや旅館を楽しんでいるが、今回のソウル 明洞のロッテ・ホテルは、かつての東大門市場の常宿のサム・ホ・ホテルとあまりに違うのでよけいに良く感じた....この10年の間 私と妻は、よく生きた。よく働き、よく愛しあってきた。子供たちも成長して孫まで3人も授かった....我が巴座に今日もたくさんの人たちが年始に訪れてくれた....
2015年 ついにスター・ウォーズ エピソード7の公開年になってしまった....CMもオンエアされているように今年はスター・ウォーズ・イヤーである。公開日も2015年12月18日に決まり。邦題も【スター・ウォーズ フォースの覚醒】とW・ディズニー社からアナウンスされた。
私と妻で日本公開前にハリウッドでこの映画を観る計画は消えてはいない。2015年のアメリカ本土の公開日は決定したら真剣にハリウッド行きを実行する。でも、昨今は世界同時公開で吹き替え版も計画済みだと思うので...世界同時公開だったら残念ながらハリウッドでの鑑賞はあきらめるかもしれない.....
2014年の最後の旅の最後の食事が写真の、【キンパ】である。ゴマ油の輝きが海苔の上で微笑んでいる。これに辛ラーメンの卵混ぜという最高のジャンクフードがセットになっていて、昔の私の本拠地 東大門のデュータ(Doota)の食堂街でいただいた。韓国の食べ物はどれも美味しい。カロリーも低いのか、妻も私も韓国にいる間は少しやせた。(すっかりお正月にリバウンドしたが...)
デュータやミリオレらのファッションビルの燦然と輝くネオンの前でタクシーを拾ったのは夜中の11時を過ぎていた。「ロッテ・ホテル カ ジュセヨ (ロッテホテルまで行ってください)」と小声で話すと、 タクシーの運転手さんは「コンバンワ」と日本語を話し、夜のソウルの街を柔らかいサスペンションのヒュンダイ社のソナタのタクシーで、出来の良いABSのブレーキを多用しながらロッテ・ホテルの前に送りとどけてくれた。とても滑るようななめらかな走りだった....韓国にいると韓国のセダンが欲しくなる。なにせレクサスLSが隣にあって小さくみえるのである....エンジンもV8 5リットルなんてのがけっこうある。ロールス・ロイスとメルセデス・ベンツをたしたようなデザインが韓国らしくて面白い。フランス車と韓国車はデザインだけでいえば、かなりイケテる。
【オルマイヨ】 いくらですか? 【パ ジュセヨ】 ごはんください 私はこの言葉だけで韓国で仕事をした。もちろん英語もつかった。もう仕事では来ることがない韓国だが 私たち夫婦のある意味大切な国でもある。2015年ハリウッド行きの目標が、ぶれてきている私たちに気軽に行ける韓国は、国内旅行よりも魅力の遊び場である。
フランス上陸が当面の予定だが、アジアの二泊三日もなかなか面白いかとも思う。
2015年 多くのホテル・宿に出会うことになる.....楽しみだ....