拓庵思考~妻との日々・映画と音楽の毎日

巴座ホーム社長の私的なつづれ織り【妻にだけ弾くギタリスト 猫6人の父になる】

うれしい顔

2013-05-21 16:45:35 | 日記・エッセイ・コラム

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この若いふたりは、とてもうれしそうだ。
一緒に写っているのは地盤調査と地質学研究のT君だ。この新婚夫婦の新築工事前を地盤の調査にお誘いしたのだ。彼女の母が生まれ育った家が見える場所に『ARANCIATA~オレンジジュース』というタイトルの家を建てる。太陽のように明るい彼女と、そんな彼女をみているのが好きな彼の家はナチュラルで明るい家になる...この日の若いふたりは本当にうれしい顔をしていた。

Dsc05986そして、このロフトをのぞきこむ彼も本当にうれしそうだ。
普段、無口な彼は娘とふたりで住む家を私に託してくれた。
信頼された私のやることはただひとつ.....彼と彼の小4になる娘のふたりっきりで住む家を学校で話題になるくらい可愛くすることだが....彼のうれしい顔に涙が光っていたので私も感激して心の中から涙が出た。

彼は娘が5歳のときに離婚したそうだ。
男手で5歳の娘を働きながら育てていくことは大変だったろう...と思う。娘が嫁ぐとき彼は最高にうれしい顔をするのではないだろうか....

ところで私と妻も昨日....うれしい顔をしていた。
実は、私と妻は昨日 おじいちゃんとおばあちゃんになった。

私はガラス越しに孫と対面した。妻が撮影した動画で孫を抱く私の顔は、うれしい顔をして写っていた。

人はうれしい顔をする。うれしい顔で日々生きたいと思う....

Dsc06014巴座の近所の『馳走なか川』で妻と祝杯をあげた....私はお酒を呑むのはめずらしい....娘の結婚式でも呑まなかったのに..

あまりにうれしいので、なか川のおかみさんに妻と「今日、わたしたちはおじいちゃんとおばあちゃんになった」と告げると、ご主人が写真の大皿をお祝いで作ってくださった。

さらに付け加えると、私のおきにいりの愛車であるHONDAのREDアブソルート4WDオデッセイも手放して、ワンボックスにすることにした。懇意の車やさんが「本当にいいんですか...」といったが、私は決断がはやい。ワンボックスにするとおそらく私の娘たちはうれしい顔をする。
妻とのふたりの日々におもしろいストーリーが追加されそうだ....

今、わたしはうれしい顔をしている。

うん....とても、うれしい。


眼下の街~『スリーピング・ジプシー』と『渚にて』

2013-05-02 17:59:08 | 日記・エッセイ・コラム

41d7r853e3l_sl500_aa300_ マイケル・フランクスの1977年の作品『スリーピング・ジプシー』をリピートモードで聴いている。眼下は嵐のような風が吹き荒れる高崎の駅近くの街だ。私の部屋は二階に位置して眺めがよい。古い建物が強風で揺れる中マイケル・フランクスのこの名盤が流れるアトリエは今日も心地よい。

マイケル・フランクスの実質、セカンドアルバムと言われているこのアルバム(実は3枚目なのだが1枚目は全く知られていない)も前作にして名作の『アート・オブ・ティー』同様にトミー・リピューマの完全無欠のプロデュースで完璧な作品だ。100点満点!!とはこの作品にふさわしい賛辞だ。当時のクルセイダーズの現役メンバーやサンボーン、マイケル・ブレッカーが参加しているので演奏は凄まじい.....ラリー・カールトン先生のギターの切れ味は恐ろしくジャズっていてブルースやロックは封じこめているがもう....ただただ凄い....ジョー・サンプルのピアノも特筆に値している。

聴いているうちにCDでは所有していない二枚のアルバムをAmazon.comにオーダーしてみた。一枚はアール・クルーの『フィンガー・ペインティング』で二枚目はジョー・サンプルのソロ二作目の『渚にて』だ。当時日本版は『渚にて』というタイトルだった。実際は『Carmel』だ。

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『スリーピング・ジプシー』が1977年で、この『渚にて~Carmel』は1979年発売だった。マイケル・フランクスには申し訳ないが『スリーピング・ジプシー』は、彼のアルバムなのだがジョー・サンプルの素晴らしい切ないピアノ(生と電子ピアノ!)とラリー・カールトンのギターがあって成り立っている名盤といえる。みなさんもご存じ?の『アントニオの唄』は彼のオリジナルで、この『スリーピング・ジプシー』の6曲目に収録されていることも有名だ。

話はかわるが..『渚にて』と『フィンガー・ペインティング』は父の死後大学生だった私が函館に帰ったとき母との会話のBGMにもよくつかった。

「なんだかわからないけど...いい音楽だね」と母も語っていた。裏をかえせばよい音楽だからかけていたのだが....ピアノ(ジョー・サンプル)とガットギター(アール・クルー)共にボーカルがない音楽。そして名盤中の名盤。購入して後悔はない作品だ。

Dscn0450カーテン越しに見える眼下の街が夕方から夜になっていく....巴座ホームアンドピクチャーと学研和田町教室がある巴座がとても綺麗に見える時間だ。

巴座の一階は巴座自転車ホール、音楽茶房、社員食堂...という構成で。学研和田町教室の小学生・中学生は音楽茶房と私が名付けた和空間の前を通るたびに上質な音楽を耳にできる。この上ない経験であり、まさに学習である。

いまだ「こんにちは」と、私のアトリエのドアをノックする勇気のある生徒はいない。「先生。いい音楽ですね....あれは なんという音楽ですか?」と妻に訊ねる生徒がいるみたいだ....

息子の大学入学。次女の結婚。長女の出産。新築のお引渡し。そして巴座新社屋への引っ越し.....など、めまぐるしい日々が続きブログの更新を随分と空けてしまったことをお許し願いたい....素晴らしい眺めの私のアトリエから引き続きこの【拓庵思考~巴座ホームアンドピクチャー株式会社公式ブログ】をつづっていきますので、どうかおつきあいいただきたい.....

                               合掌