なばなでは元々、営利目的ではない活動も色々やってたのですが、パンデミックが来てほとんど全ての動きが止まり、これまでを振り返る時間がたっぷりできました。
自粛の期間が延びるにつれ、次に動き出すときには、本当に意味のあることに集中したいという気持ちが強くな っています。
ゆっくり五感を使って味わう食事、ちゃんと向き合う会話、空気が綺麗な時間の散歩。
誰かの役に立つこと、誰かと私の安心感。
コロナウィルスがやってきたお蔭で、これまで後回しにしていた価値観が、大切なものとして立ち上がってきました。
パンデミックによって、世界の価値観が変わってしまったと、たくさんの方が感じられていると思います。
私も同じです。
これからなばなを再開するあたっては、以前と同じようにはできない。
営利・非営利関係なく、本当に必要で役に立つことに専念したい。
もう一度、ミッションから洗い直しです。
今までのミッション、『オーガニックを日常に』
これだけでは、収まらなくなってきました。
前回の読書会で、ミッションが捉えにくい場合には、顧客の検討から入るのも良いと言われていたのを思い出します。
「私にとっての顧客とはだれか」
「顧客にとっての価値はなにか」
考えても分からないし、自分の想像で補うのは駄目だとドラッカーもどこかで言われてた気がします。
「顧客に聞け」
これですね!
そこで、なばなに出入りしてくれてる人たちを「顧客」と捉えて、なばなで何をやるべきかアンケートをお願いしたところ、およそ8割の人がたくさんのコメントをつけて返してくれたのです。
自分ひとりの頭ではまったく気づかない、新しい角度からなばなの存在価値を教えて頂いた気持ちです。
なにより、色んな人がそれぞれ思うことを伝えてくれたのが嬉しいし、形にしてみたいと思うアイデアもいくつか見つかりました。
ご協力頂いた皆さま、ありがとうございます。
そして思うのは、人に聞いてみるって、とてもパワフル!
これはまたやりたいし、他の方にも、ぜひやってみて欲しいです。
「私にしてほしいことは、何ですか?私に頼むとしたら、何を頼みたいですか?」
「私はどんな性質の人間ですか?」
こんな質問に返ってくる答えは、その人の強みに関わることに違いありません。
自分の強みは他の人が知っていて、とくに同じ組織で働く人に聞いてみると良く分かるそうです。
それから、他の人から思いがけず褒められたことは、強みとして受け入れてみると良いそうです。
今日の参加メンバーのYちゃんは、文章がすっきりしてて編集の才能がありそうだとコメントされていましたね。
⇒Yちゃんのブログ
また、他の人の強みや美点に注目することが身に付くと、自然と自分の強みにも気付きやすくなるそうです。
これって、同じ組織の中でお互いの良い点を伝え合うだけで、全体がよいスパイラルに入っていけるって事じゃないですか?
実際に鬼塚さんのところでは、スタッフ皆さんの間で強みを伝え合う機会を作られていて、思わず泣いてしまう人もいるそうです。
誰だって、自分の存在を認めて、よい所を教えてくれたら嬉しいです。
大人でも子どもでも、それは同じ。
それから、なばなの在りかたについて、鬼塚さんから、「なばなは聖地」と言われたのは意味があることではないか、とのフィードバックを頂き ました。
その言葉を発したのは井坂さんですが、聖地という言葉は、なかなか受け入れにくいですねぇ。
だけど、だけど、いったん受け入れた上で、
「聖地とは何だろう?」
「誰にとっての聖地?」
「聖地では、どう過ごす?」
そんな問いかけを、自分の中に持っておきたいと思います。
そうすると、いつか言葉の卵が産まれてくる気がします。
私という根っこから発した、なばなと他の活動をカバーする、私のミッションを表現する言葉が。
・
・
・
さて、今回の参加メンバーの皆さんです。
1冊の本を囲んで、それぞれの視点を知っていくことで、たくさんの気付きが得られます。
読書会の醍醐味ですね。
今回の課題箇所は、『非営利組織の経営』の中から、
・第2章「イノベーションとリーダーシップ」
・第3章「目標の設定」
です。
皆さんからの視点も、いくつかシェアさせて頂きますね。
p.38(l2~)T・Mさん
「単なるボランティアとしてではなく無給のスタッフとして...」
目から鱗が落ちた。
⇒積極的に関わって、自己実現の場として利用してもらう。
顧客を育成する。
カスタマー、社員、無給スタッフへの育成プログラムを、こちらが準備することが必要になる。
p.21(l9~)K・Yさん
「優れたリーダーは『私』とはいわない...いつも『われわれ』と考える」
⇒聞く方にとっては、同じ側に立つ意識になる。
言う方にとっては、自分一人のことではない、責任を負う意識になる。
p.29(l8~)Y・Mちゃん
「重要なことは自らを知ることである。特に、悪い癖を知ることである」
ドラッカーの、強みに注目せよという言葉と照らし合わせて、どう理解すべきか。
⇒強みを認めると同時に、弱みを知る必要がある。
組織の効果は、構成員の強みと弱みを中和すること。
そして、強みと弱みを知ってるのは、自分以外のひと。
p.30(l13.~)Y・Sさん
「トップのばかどもは何を考えているのか...」
結局のところ、組織はリーダー次第と思うと苦しい気持ちになる。
⇒組織はリーダー次第だが、部下が上司をマネジメントする視点も必要。
だけど、そこにいる理由が分からない、価値観を共有できないのだったら、自分が信じる道をみずから作り出していくべし。
「価値が違うときは、直ちに辞めろ」とはドラッカーの言葉。
p.24(l10~)R・Tさん
「子供たちが勉強している学校と勉強していない学校との差は、...成果に焦点を合わせることこそリーダーの仕事である」
この意味は?
⇒成果を明確にして、そこに向かっていくための環境を整備すること。
やるべきことへの気づきを与えることがリーダーの仕事。
オンラインの環境下で、やる子とやらない子の格差が大きくなった。
今回のパンデミックは、いろんなことを明らかにした。
ポストモダンの次の、知識社会における知識労働者の成果も、格差が出てくる。
成果に意識を向けさせるのが、リーダーの仕事。
p.41(l1~)私
「マーケティングのプランをていねいにつくることです...人と接するための方法をすべて探り、実行することです」
今の自粛生活のなかで社会との関わりは、地域の子どもさんへのお弁当配付事業に参加してることがほとんど唯一なのですが、行政や他の団体さんとのやり取りなど、コミュニケーションがスムーズにできないと感じることが多くあります。
「人と接するための方法をすべて探り、実行することです」
これは、まったく出来てないと痛感してるところです。
いくら組織であっても接するのは人と人なのだから、こちらから積極的に話しかけてみたら良いですね。
来週さっそく行ってきます。
・
・
・
【結論】
目の前にある機会にていねいに向き合いながら、うまく出来ることをフィードバックによって見つけていく。
それを積み重ねていくうちに、貢献のチャンスが外からやってくる。
準備しながら、楽しみに待とうと思います。