[2019年12月17日 更新]
昨日に続き、私立中高一貫校と都立一貫校の合格実績について掘り下げる。
今回は女子校との比較だ。
◆「四谷大塚結果 80偏差値一覧(女子)」を比較してみる
71 桜蔭
70 女子学院 豊島岡女子学園
69 渋谷教育学園渋谷(渋渋)
67 雙葉
66 都立小石川
64 白百合学園
62 都立桜修館
60 頌栄女子学院 鴎友学園女子
かつて女子御三家と呼ばれた雙葉より、豊島岡女子の方が上位にいる。
受験日を2/2にずらすこと(桜蔭、女子学院、雙葉は例年2/1)で、ハイレベルな受験生を集めてきた。人気がここ10~15年で伸びた印象だ。
2022年度入試から、高校入試を廃止決定したことも記憶に新しい。
次に東大、一橋大、東工大と、早慶の”2018年現役合格者数”を並べる。
東大合格者数は桜蔭がダントツ。
次いで女子学院。難関国立大では渋渋が続く。
◆「生徒数」÷「東大、一橋大、東工大の合格者数」を出してみる
何人に1人が難関国立大に進んだかを示し、値が小さいほどよい結果と言える。
桜蔭 3.56
女子学院 5.36
豊島岡女子 9.64
渋渋 6.25
雙葉 9.50
小石川 8.42
白百合学園 22.50
桜修館 16.0
頌栄女子 23.00
鴎友女子 18.46
難関国立大は女子比率が低い。よって共学校である渋渋は女子校と比べればいい数字に見える。
だが渋渋でも、難関国立大に進んでいる子は男子の方が多いだろう。
各大学の学部生、男女比は
東大 81:19
一橋大 72:28
東工大 88:12
一橋大 72:28
東工大 88:12
文系の一橋大でも、男子の方が2.5倍以上も多い。
◆早慶の「生徒数」÷「合格者数」は
一方の私大入試では、女子校が共学校に劣らぬ好結果を出している。
桜蔭 1.58
女子学院 1.20
豊島岡女子 1.80
渋渋 1.68
雙葉 1.94
小石川 2.50
白百合学園 2.90
桜修館 3.56
頌栄女子 1.37
鴎友女子 2.50
白百合は「進学校」というイメージではないので、合格結果も納得いく。
中学入試偏差値では小石川にはるかに劣る頌栄女子が、私大入試結果では小石川を圧倒している。
◆大学合格実績では、都立中より私立中
塾業界では「当たり前」と考えられていることを、今回は数字を使って一般の方にも分かるように説明した。
中高の生活は大学合格がすべてではない。
だが「いい大学に進みたい、進ませたい」とお考えなら、都立中よりも私立中に行った方がよいことが分かっていただけただろうか。
そんな思考の私が「都立に入る!」で都立高校を薦めているのにはもちろん理由がある。
が、それはまたの機会に。
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