[2021年1月19日 更新]
前日に続き、推薦入試と一般入試の受験者数の違いを比べていく。
数字は前回、2020年度入試のものである。
一般入試受験者÷推薦入試応募者
を計算。数字が大きいほど推薦入試よりも一般入試を受ける子の割合が高いことになる。
推薦入試はどうしても入りたい学校でない限り、「余裕をもって受験する」というケースは少ない。不合格だったとしても一般入試があるから。
推薦で合格したら他の都立高校を受けることはできない。
だが一般入試は落ちたら後がない。中位以上の都立高校はまず席が残っていないからだ。
推薦入試は受験者数が公表されていないが、ほぼ「応募者数=受験者数」と考えてよい。
<男子>
戸山 2.26
青山 4.20
駒場 2.55
目黒 3.14
広尾 2.48
松原 2.28
桜町 4.11
千歳丘 2.90
深沢 2.36
<女子>
戸山 1.63
青山 2.77
駒場 2.18
目黒 2.22
広尾 1.70
松原 1.41
桜町 2.08
千歳丘 1.65
深沢 1.54
青山高校は推薦の募集人員が定員の10%と少ない(普通科はたいてい20%)
よって一般入試に生徒が集まる傾向がある。ここ3年は男女合わせて450名以上が一般入試を受けている。20017年度は449名と惜しかった。
桜町(男子)も数値が大きいが、推薦の応募数が少ないだけ。32名の募集に対し35名しか集まっていない。一般入試の実倍率は1.21と低いながらも一定水準に達していると言える。
戸山(女子)の数字が小さいのは推薦入試の応募数が多かったから。
戸山はここ3年、男女とも応募数100名を下回っていない。
この偉業は足立、城東、小岩と合わせて4校のみ。
なお城東は12年連続、小岩は11年連続で男女とも応募数100超を継続中である。この2校を推薦で受けるのは分が悪い。小岩は2019年度推薦入試なんて374名もの応募があったのだ。採点するほうも大変だ。
2020年度入試では普通科女子で3位。1位は小岩高校の146名、2位は城東高校の144名、4位は江戸川高校の139名。5位に神代高校の137位が来る。
1,2,4位が旧6学区である。
◆駒場は穴場!?
上位では駒場(男子)に注目。上記の数字は小さくないが、推薦入試の応募が少ない。2020年度の推薦入試は58名しか応募がなく倍率も2.07倍。過去12年間で最低だった。ワースト2は2019年度の2.64倍。駒場に限らず都立人気の下落が垣間見える。
都立が不人気になっている理由はいくつかある。「私立大学定員の厳格化」「私立高校授業料実質無償化」が有名だが、私は「2016年度 都立高校一般入試制度の改悪」にあると見ている。これによって勉強はできるが実技教科ができない子は、都立トップ校への道が閉ざされたのだ。
具体的な改悪内容は、過去記事を読まれたい。
<過去記事:内申点(調査書点) 実技科目が2倍される理由>
都立に入る! ツイッター 毎日役立つ情報。ミンナニナイショダヨ
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