[2019年12月15日 更新]
都立高校の推薦入試では自己PRカードの提出が義務付けられている。令和2年度入試でも変わらない。
今回から3部に分けて、合格するための自己PRカードの書き方や例文を紹介する。
初回は「志望理由について」の書き方だ。
そもそも自己PRカードとは何か。
これについては過去記事を読まれたい。
◆書きたいことを書かず、面接官が求めることを書く
<出典:自己PRカード>
キミが推薦入試を受ける目的はなんだろうか。
無論、「合格すること」だ。
では合格するために必要なことは何か。
それは「高得点を取ること」だ。
ではその得点は誰がつけるのか。面接官・検査官(=高校の先生)である。
個人面接、集団討論ともに「検査官に評価されること」で合格は近づく。
逆に「検査官に嫌われれば、合格は難しい」と考えるべきだ。
では、面接ではどのように評価・採点をしているのか。
以下の資料を見てほしい。
<出典:戸山高校 入試情報>
都立戸山高校がホームページで公表していた”評価規準”である。
注目すべきは「協調性、将来性、リーダーシップ」と「出願の動機・進路実現に向けた意欲」の2つ。
ここに点を取るチャンスがある。
いくらでもアピールのしようがあるからだ。
◆まず書くべきは「なぜ他の高校でなく、その高校なのか」
志望動機は「そのが高校でこそ できること」を言わねばならない。
自己PRカードを書く前に、もっとも注目すべきは”本校の期待する生徒の姿”だ。
高校側が期待している生徒ですよ私は、というアピールをしよう。
例えば田園調布高校の”本校の期待する生徒の姿”は、
本校は学習活動を大切にし、学力向上を図るとともに、「誠実・敬愛・自主・自律」の生活信条の下、豊かな人間性を育んでいます。
本校では、次のような生徒の入学を期待します。
1 大学進学への意志が強く、学習に主体的に取り組むことができる生徒
2 思考力・判断力・表現力を幅広く身に付けるため、全ての教科の学習に積極的に取り組むことができる生徒
3 授業と共に、学校行事、生徒会活動、部活動に積極的に取り組むことができる生徒
4 集団の一員としての自覚をもって他の生徒と協力し、自らの責任を果たすことができる生徒
5 規範意識と自主・自律の精神に富む生徒
※ 特に推薦選抜においては、上記1から5までのそれぞれについて、明確な考えや具体的な目標をもっていることを求める。また、
高校生活において、これらのことにしっかりと取り組む意志がある生徒を望む
<出典:令和2年度「本校の期待する生徒の姿」>
「1」で大学進学の意志が強いことを求められている。
よって、自己PRカードでは大学に進みたいと書く。
そのために田園調布高校でどういう取り組みをしているか、それが自分にマッチしているかを続けて書くこと。
高校の取り組みはホームページや高校説明会で聞いた内容を書く。
ちゃんと下調べをしていることをアピールせよ。きっちり準備している受験生は好かれる。
自分のことだけでなく、その高校の「こういういい点に、私は興味・関心を持っていますよ」と書くのだ。
加えて、面接では「私は大学合格実績で、この高校に貢献できる人ですよ」とアピールすれば完璧だ。
高校の先生は大学合格実績を作ってくれる生徒が大好きだからね。
自己PRカードの3項目めが「高等学校卒業後の進路について」なので、具体的に行きたい大学や学部などはそっちに書く。
くり返すが、書きたいことを書くのではない。
面接官が望む回答を書くのだ。合格するため、面接官から見て”いい子”になろう。
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