中山道＜望月宿＞ダイジェスト

望月は、「望月の駒」として多くの歌人に歌われたことで知られていた。そして、中山道を江戸から数えて２５番目の宿場町としても多くの旅人で賑わっていた。
街中は、脇本陣や旅籠など多くの建物が残っており、趣がある。


長坂の石仏群
国道２５４号から、旧中山道に入り瓜生坂を下りたところで街に入る。そこに、大小さまざまな石仏が並んでいる。
地元観光協会のパンフレットによると望月は、「石仏の里」とも云われ、地域全体で道祖神140体をはじめ、馬頭観世音、聖観世音菩薩など優に3000体を超えるとされている。
その中でも、個々の石仏は特に数が多い。


大伴神社
大伴氏の祖神を祀る神社。
宿場の中心にある。入り口の鳥居には「御嶽宮大伴宮」と書かれた額縁を掲げ、石段の参道が続いている。毎年８月１５ 日の夜には奇祭として知られる、「榊祭り」を執り行う由緒のある神社。


城光院
望月宿の北西に位置する。文明7年（1475）に望月城主の望月遠江守光恒が開基。南浦清宗禅師が開山したといわれる古刹寺。かつて、寺の裏山に望月城があり、寺は望月氏代々の菩提寺。
山門を入ると、２つの大きな石が右左に並ぶ。右に丸い円が刻まれた月輪石（ツキノイワイシ）、左に鞍を掛けたといわれる鞍掛石（クラカイシ）である。


真山家（サナヤマケ）
旅籠「大和屋」の真山家は問屋も兼ね、名主だった。明和2年（1765）に建てられ、国の重要文化財に指定されている。
堂々とした造りの建物にしっくいの看板「やまとや」の文字に往時の繁栄ぶりをうかがわせている。