銭亀のカー君が家にやって来たときは、
まだ500円玉くらいの大きさだった。小さ
な水槽でもらくらく動き回っていた。8年
経った今では体長が20㌢以上にもなり、
今までの水槽は使えません。現在はカー君
にぴったりの水槽を独占しています。
ところが、2、,3週間前から急に餌を食べな
くなり、しきりに水槽を出ようとするのです。病
気なのか、それともカー君も年頃で彼女でも
ほしいのかと思っていました。
今朝も気になって水槽をのぞきにいくとカー君の横に
卵らしきものが二つ並んでいました。最初は卵と気
づかなかったので、卵らしきものをカー君の口もとに
近づけると、カー君はパクリと口を開けて食べようとし
たがすぐやめました。カー君はすぐ分かったようです。
カー君をこれまでオスだと思って育てていたので、何
気なくやったが、ちょっと残酷なことをやってしまったよ
うな気がしてカー君にあやまりました。
卵は夢精卵だが、これまでカー君を男の子だと思って
育ててきた。二階のベランダからコンクリートの上に落
ちても ダメージを受けなかったし、猫に首を噛まれて
血を出したが、それでも生き延びてきた。さすがにカー
君は男の子だとエールをおくっていた。カー君が女の
子なんて信じられない。
卵も小さくて、踏み潰されたあともありぶきような女の子
だが、さっそく女の子の名前をつけてあげなくてはと、早く
も名前のことで頭がいっぱいになったが、でも、カー君が
カー君でなくなのも寂しいなぁ。