合唱セミナーに参加した。
講師は、町田市立鶴川第二小学校の「眞鍋なな子」先生。
眞鍋さんはともかく、エネルギッシュな実践家で、多くの示唆をいただいた。
お話も大変おもしろく、また「はっ」とさせられることも多く、参加して良かったと思った。
「今日の私の講義は、合唱クラブ・部活動の前の指導です。」
「つまり、普通の音楽の時間の指導についての講義です。」
「だから、上手な子たちだけを相手にする指導法ではありません。」
「合唱コンクールの為の練習は、午後鈴木成夫先生の指導で勉強してください。」
「普通に歌を歌っている子達を、合唱団のレベルの手前まで持って行く指導です。」
......と始まった。
「さて......」
講習が始まるとすぐに、
「2人組を作ってください。」
と指示された。
私は、隣の初対面の女性の先生と組みになった。
ちょっと緊張。
「森のくまさん、知ってますよね。」
「歌いましょう。」
と、どんどんピアノの演奏が始まる。
えっ、歌わされるのって感じ。知らなかったよ~。
私のペアになった女性は、声がいいし、よく通る。
圧倒されてしまう。
「さあ、ペアの方とじゃんけんしてください。」
「勝った方は、森の熊さんに合わせてふりを付けてください。」
「負けた方は、勝った方のまねをしてください。」
.......えっ、てれるな。
なんて言っている暇無く、またもや伴奏が始まる。
相手のまねをしながら、今度はもしかして、
私が振り付けしなくちゃいけなのかなと、漫然とした不安。
「じゃあ、役割を交換しましょう。」
やっぱりきたかあ。
....................
こんな感じで始まった。
これは、今回眞鍋先生の伝えたかったことの一つ。
《友達を尊重する、自分に自信をもつ》
「高学年になると、素直に自分を出せない子、斜に構える子
失敗を笑う子、表現したがらない子、色々います。」
「これを、音楽の教育の力で、せめて音楽の時間だけでいいから
変えてあげるのです。」
「ここはね、学ぶ場なんだから、仲良くね。」
「いつでも、ずっと仲よくと言っているのではないんだよ。」
「仲良くしないと、学べないから、この時間の中だけは、努力してね。」
「相手と向かい合うとき、相手をバカにしてはダメ。」
「相手がいるのに、ふざけては失礼でしょ。」
「と、子どもたちに語るのです。」
「楽しいことをやりながら、ルールを作りのです。」
「楽しいことを通して指導するから、ルールが身につくのです。」
「二人組でやると、すぐに男同士とか、女同士になります。」
「いつもつるんでいる友達と、すぐにつるみたがります。」
「安心できないから、つるむのです。」
「安心できる友達がいない、安心できる集団でないのです。」
「だめです。それを許しては。」
「音楽の授業を通して、それを切るのです。」
「『今は、学ぶ時間なのだから、それはわがままだよ。』と、」
「即席で作ったペアと活動できないと、私はトレードします。」
「それでも、ペア活動ができないと、私と二人組になります。」
「たいてい、それはいやだと、その前に二人組で活動し始めます。」
《まず、声を出して歌おう!》
「意欲を持たせるために、易しい曲や、子どもになじみのある歌を使います。」
「また、気持ちよく声を出せる教材を選びます。」
「せかいは ともだち」
「歌いましょう。」
「途中を、赤、黄色、青の3つの部分に分けましょう。」
「私が、赤と黄色を歌うから、皆さんは青の部分を歌ってください。」
..............
「さすがですね。でも私は一人で歌っています。」
「今度は皆さんの声をもっと合わせて歌ってください。」
「では、次に赤をこの二人」
「黄色をこの二人」
「青をこの二人で歌ってください。」
........................
「では、次に赤をこの列、黄色をこの列、青をこの列で歌ってください。」
........................
「こんなふうに、少人数で一部分を任せて、それをつないで全体を歌わせます。」
「時には、一人ずつ、ちょっとずつ、分担して歌わせることもあります。」
「それから、全体で歌わせます。」
「すると、最初に歌ったときと全然違う、響く声がでるようになります。」
「だれかに、任せられなくなると、力が出せるのです。」
「全部を一人で歌わせると、負担が大きいです。」
「ちょっとずつ、曲の中で任せてあげるのがこつです。」
「すると、全員が良い声を出せるようになります。」
「声を、出さないことには、歌の指導が始まりません。」
浜松授業研究の会 第20回以降のご案内をします。 |
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