1日に平均1回程度だろうか、「枝義理」でわたしの日記にアクセスされる方がおられる。同じ方なのか、それとも異なった方なのかは解らないが、ほんの僅かではあるが、必ず検索されているというのがとても気になる。わたしが長野県民俗の会例会で「枝義理」のことについて報告したのは185回例会だった。平成25年4月のことであるから、もう3年前のこと。「当事者として見た葬儀」と題した発表の中で、実際に枝義理をいただいた当事者としてこのことについて触れた。「枝義理」という風習が、とりわけ上伊那郡南部の一地域に限られていることに疑問が湧いたわけであるが、例会の中で位牌分けと関係があるのではないかという意見があった。そのあたりを調べてまとめる、わたしにとっての宿題であったのだが、実際のところ枝義理についての聞き取りデータはいまだ少ない。前述したように限られた地域という事由で、まとめるとはいえそのイメージが見えてこないのである。
そんな状況にもかかわらず、少数ながら「枝義理」で検索される方がおられる。「枝義理」については「葬儀のこれから⑳」に触れたように、『長野県上伊那誌民俗篇上』「葬制」の中部の項に「枝義理は親や兄弟、叔父叔母や、しゅうと弔いの人に香奠をつかうのである。それらの人達は香奠も多くかかり費も多いので、これを助けるという意味で始まったともいう」と記されている。「中部の項」であるから上伊那南部の事例に書かれているわけではない。現状では南部にその風習が色濃く残っているのだが、この記述から中部でもごく一般的に行われていた風習とわかる。この風習を認識された上で「枝義理」の検索をかけているのか、それともまったく異なった意味の「枝義理」を検索しようとしているのか、そのあたりも知りたい。
ということで、「枝義理」で検索された方にお願いがあります。検索された理由、あるいは検索された方がご存知の「枝義理」の内容についてコメント欄に記していただきたいということ。あるいはメール( tattyan_m@yahoo.co.jp )で教えていただければ幸いです。
大変参考になりました。上伊那郡の一部にしか残っていない習慣だとは知りませんでした。
当方は上伊那郡の南部ではありません。どちらかと言えば中心よりは北部になりますが、以前から枝義理という習慣はありました。
中心より北部ということですが、いただいた方はどこにお住まいの方でしたでしょうか。
教えていただけると幸いです。
ご霊前の表書きを書くのにどうしたらいいか検索してました。
当方駒ヶ根市です。
この地方の素朴な疑問・課題を拝見しています。
ほとんど私が思っている疑問や課題と同じなので、本当に参考になります。
枝義理の件は検索でなく拝見しましたが、10月1日に母の葬式があり、枝義理の件について疑問がありましたので注意深く拝見しました。
上伊那地方の風習とは知りませんでした。
いろいろ理屈はあると思いますが、他の地域でこのような風習がないと言うことはやはり特別な風習と言えると思います。
私はこのような風習はないほうが良いと思っています。
駒ケ根市の住人です。
わたしは先ごろの母を送った際にも注目していたのですが、それらしいものがなく、たまたまだったのか、枝義理を父のときにしてくれた方たちが疎遠になっていることなどが影響しているのか定かではありませんが、合理的な手法なんではないかと考えています。
近々枝義理のことを再び書いておきたいとおもっています。
ちなみに枝義理をいただいた方は、どちらにお住まいの方でしょうか。おわかりでしたら教えてください。
また、「親の葬儀」の際、枝義理をされた方は何名ほどいらっしゃったでしょうか。