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オオギバショウ
*植物の花や実で青いものは珍しい。交配技術が発達した現代でも青いバラはなかなかない。この青が私の作品に登場する青を思わせるといって友人がくださったものだ。それはさておき、世界中でも貴重な青い実、それが崇高で美しい日本の憲法と言えるかもしれない。(普)
憲法記念日にあたってのアピール
日本国憲法が重大な局面に
みやこ9条の会 代表世話人 仲宗根将二 下地学 長濱幸男
日本国憲法が施行されて66年目を迎えました。日本国憲法は前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きることのないこと」を決意するとともに、人権尊重と民主主義の理念を高らかにうたいこれを「人類普遍の原理」と明記しました。そして「この憲法はかかる原理に基づくものである。われらは、これに反する一切の憲法、法律および詔勅を排除する」とうたいました。
これは仮に憲法改正の手続きを経たとしても、根本理念を否定する「改正」は無効だとする宣言です。ところがこの憲法がいま重大な危機に直面しています。
自民党は昨年4月「憲法改正法案」を決め、憲法を全面的に改定しようとしており、昨年の総選挙で3分の2を超える与党に加えて、これを補完する「日本維新の会」「みんなの党」などの改憲勢力と共に憲法改定を7月の参議院選挙後に本格化させる動きを強めています。
特に、安倍首相が「まず憲法96条から改正する」と国会で公言していることは重大な問題です。憲法はそもそも国民の人権を保障するために「権力を縛る法」という性格を持っています。それは、ときの政治権力が憲法の基本的原則を壊すことができないように、憲法96条で厳しく制限しているのです。この規定を改定して憲法改正の発議を国会の衆参両議員の「3分の2以上」を「過半数」にしてしまえば「国民主権の立場にたって権力を縛る」という憲法の本質的役割が壊されてしまいます。
また、憲法は内閣や首相に改憲を発議する権限を与えていません。安倍首相は改憲を繰り返し主張していますが、憲法99条によって国務大臣などには憲法尊重擁護義務があり、首相という立場から改憲の主張をすることはその義務をわきまえないものです。
安倍首相が憲法96条の改定を主張して根底には、憲法9条を変えて日本が再び戦争のできる国にしようとすることで、96条改定はその第一段階だと位置づけているのです。
さらに看過できないことは、安倍内閣がサンフランシスコ平和条約、旧安保条約が発効した4月28日を「主権回復の日」として政府の式典を開催したことです。
1952年4月28日の発効した同条約により、日本は形式的には独立しましたが、奄美、沖縄、小笠原は日本から分離され米国の施政権下に置かれました。安倍首相は、この条約により日本の主権が回復したと述べていますが、その日をもって日本から切り離された沖縄はその主権下には置かれませんでした。ゆえに4月28日は沖縄の人々にとっては「屈辱の日」にほかなりません。沖縄が切り捨てられた「屈辱の日」に政府の祝う式典を開催することは、沖縄県民の心を踏みにじるもので、到底許すことができるものではありません。
安倍首相が、式典を強行するねらいは、1952年4月28日に日本が主権を回復したことにより、それ以前の占領下で制定された憲法や教育基本法などは占領軍からおしつけられたもので、全面的に改定する必要があるという「戦後レジームからの脱却」の考えであることは明確です。
日本国憲法は、当時の憲法学者鈴木安蔵氏らの「憲法研究会」が提案した草案をGHQが「民主的である」と評価しこれを基に素案を作成し、これが政府の憲法草案として国会に提出され、新たに選出された議員によって約4カ月もかけて国会で徹底審議して制定されたもので、決して「おしつけられた」ものではありません。
日本国憲法が定める平和、基本的人権、民主主義の原則は、いまの世界でもっとも先進的なものです。私たちはこの憲法を守り生かしてこそ、国民が願う国づくりと世界から信頼される日本の針路が実現できると確信しています。国民の力を大きく結集すれば、憲法改悪は阻止できます。
市民のみなさん、憲法の理念と響きあう流れを結集して大きく共同の輪を広げ、草の根で憲法改悪を許さない運動を一緒に発展させようではありませんか。
2013年5月3日