米国防総省高官が糸数氏3選を分析
2013年7月24日 沖縄タイムス
【平安名純代・米国特約記者】米国防総省高官は21日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する糸数慶子参院議員が3選されたことについて本紙に対し、「自民党が大勝した中で、沖縄では逆の結果が出たことは非常に興味深い」と述べた。
同高官は、自民党候補の安里政晃氏の選対本部長を仲井真弘多知事が務め、安倍晋三首相が2日間にわたって応援演説で沖縄を訪れるなど「党を挙げた応援ぶり」に対し、糸数氏が社民党から比例代表で出馬した山城博治氏と連携し運動を展開していた点を指摘。「自民党は基地問題に言及しなかったが、オスプレイと辺野古に反対する二人との戦いでは、基地問題は明確な争点だった」との見方を示した。糸数氏は、2007年の参院選では、自民党候補に約12万7千票差で勝利したが、今回は約3万3千票差だった。
米誌フォーブスは同日の電子版で、安倍首相が16日の訪沖時の演説で、普天間の危険性を除去する必要性を強調しながら、日本を取り巻く安全保障環境が激化し、日米同盟が地域の治安維持に貢献していると訴えたことについて、「安倍氏と自民党の信念だが、東アジアの地理戦略的な現実ではなく、(安倍氏らの信念を)信じる沖縄の人々も少ない」と指摘。県内移設反対を訴えた糸数氏が勝利した理由を分析した。