28日は小遠征をしてみた。 私が遠征というのは非常に珍しいが、水星の東方最大離隔が7月1日となっており、西空では見やすい位置に来ているため(と云っても、自宅周辺では西側に山が有って難しい)条件の良い場所と云うことで、自宅から5キロ程の距離にあるフェリー埠頭へ向かった。
前日の27日に、妻に急かされて久し振りの星見をしたのだが、(機材はフィールドスコープNIKON ED82-A)シーイングが非常に良く、月面や土星がフィールドスコープを通したものとは思えない程に良く見えた。この日は半刻程の短時間であったが、先に記した天体の他、大球状星団M22(いて座)や蛇使い座ρ星(低倍で3重星に見えて主星は離隔3秒程に伴星を従えた2重星であるが、フィールドスコープなので分離は出来なかった)しかし、微動だにしない月面のクレーターや天体望遠鏡に迫る土星像は強烈な驚きで、星見へのモチベーションは一気に上がった。
今回の小遠征は其の前日の勢いを駆っての行動なのである。 選んだ機材は久しぶり出番のタカハシFC76鏡筒とP2赤道儀の組み合わせである。 午後7時頃から8時半までの1時間半の観望である。 ある程度の暗さになってから水星を導入し三日月状の水星像を確認する。(確認だけで如何こうと云った感想は無し) 次に随分と小さくなってしまった火星を見るが、黒く模様が見えたのには驚く。 そして土星だが、此れまで見た土星像の中では1、2位を争う程の最高の見え方で、シャープ過ぎて興ざめするほどであった。当然月面も然りでクッキリスッキリで素晴らしいの一語。
(2枚目の画像は水星に鏡筒を向けている図) さて、この機材とこの素晴らしいシーイングが用意されているのに、重星を見ない訳には行かず、当然の如く牛飼い座のプルケリマを導入。思った通りの素晴らしい見え方。そしてもう一つおとめ座Θ星(3重星だが、一つは70秒も離れているので・・らしく・・ないが、7秒ほど離れている方は光度差が有り面白いが、これほどシーイングが良いと、光度差など全く支障なく簡単に見えている)一つの星を見る時間が長く、少ない数の対象であったが、滅多に出会うことの無い素晴らしいシーイングの中での観望は満足度は最高であった。 今後の星見に弾みがつくこと間違いなし! 只、何故か乙女座ポリマを見るのを忘れた(^^;