私の愛機紹介最後を飾り長い間主砲の座に君臨しておりました高橋製作所(90年)MT-200を紹介致します。D20cmF:6のニュートン鏡で、各部の作りも良いです。
この鏡筒はオースチン彗星を撮影しようと、一時的に天文復活した時に購入したものです。オースチン彗星は見ることも撮影することも無く購入と同時に天文熱が冷めて殆ど放置状態でした。それでも、2回ほど星を見たいという他町の子供会の児童と父兄に土星等を見せたことが有ります。(当時はスライドルーフの小屋に入っており、観測所と云うことで、問い合わせも少なからず有り、田舎では結構有名だったようです。)
購入直後の星見(惑星)で、其れまで使っていたTS-1鏡筒(10cm)と較べ、流石20cmだなと驚嘆したことを覚えております。当時の星見日記にもお話に為らない位圧倒的な差を感じたと記されております。口径が倍も違えば当たり前のことですが・・・
見え味に関しては、最高だと何時も感じており、昨夜、西村20㌢F9と共に出動させましたが、全く遜色は有りません。スパイダーの光条が太いだけで切れ味等は同等です。(常にコレクターレンズにてF8相当での使用) 但し、使い勝手に関しては鏡筒の心円度が悪いのか密着度が高過ぎるのか鏡筒バンドを幾ら緩めてもスムーズに回転してくれず、余り力を入れ過ぎると架台ごと動いてしまいます。何か手立てを考えなくてはと思いながら10年以上過ぎています。(撮影使用時はウェイト軸側に接眼部を向けて使っており、気に為らなかったのが理由です) これは常にベストポジション(楽な姿勢)で行う眼視観望専用となった為に生じた問題かなと思います。 又、重心が鏡筒先端側に有る事によって導入時や観望時に架台とのクリアランスが少なく非常に苦しい姿勢を強いられます。これも、鏡筒主鏡側にウェイトを付けて、20cm程重心を主鏡側に寄せることに依って解決出来るでしょう。しかし、重くなるのとセットに時間が掛かりそうなので一寸大儀です。使い方としてオカシイですが、回転ハンドルを主鏡側に付けている方を見掛けますが、少しでも重心位置を下げる為の工夫と思います。昨夜は4ヶ月ぶりに出動させたのですが、オリオン座の重星等、素晴らしい切れの有る星像を見せてくれました。但し、1時間後にはシンチレーションが一気に悪化しました。この状態での苦しい観望に堪えかねて、1時間後に西村20㌢F9と交代させましたが、スムーズな鏡筒回転や充分なクリアランスを得、快感を憶える程の快適さでした。 例え、鏡筒を何とか工夫したとしても、このMT-200がメインと為ることは無い気が致します。しかし、見え味が良いので、無理にでも使う気では有りますが・・・
昨日は、夕方にもTS-50鏡筒+P2にて金星と2~3の重星を観望しました。 5頭ターレットレボルバーに3個アイピースを着けての観望です。 殆ど、ツァイスサイズを使う場合はターレットレボルバーを装着しております。レボルバーは好きで、他にニュートン鏡用に4頭レボルバーを2個所有しております。(レボルバー大好きです)
使い勝手に嫌気が差して、途中から出動の西村F9。雲が覆い始めている中、気休め程度のクーリングをしているところ。 しかし、保管している小屋内は外気と殆ど変わらない温度なので、クーリングの必要性を感じることは滅多に有りません。この画像はMT-200を片付けて一服している間の一コマです。 (星見する場合、いつも小屋の窓、ドアは夕方から全て開放しております)