とかくに人の世は・・・

智に働いてみたり情に棹さしてみたりしながら
思いついたことや感じたことを徒然に記します 
  nob

はだか虫

2014年05月29日 | 好きな音楽・歌

~人は元来 はだか虫
米を食うから 米の虫
パンを食うから パンの虫
膏血(あぶら)舐める奴ぁ あぶら虫~

三十数年前「AZENBOの世界(明治時代のしんがー・そんぐ・らいたー☆添田唖蝉坊)」というアルバムを手にした。(もちろんCDではなくLPレコード)
1960年代後半に高石ともやさん、高田渡さんや加川良さん等がよく唖蝉坊の歌を唄っていた。それが演歌師添田唖蝉坊という人に興味をもつきっかけとなった。
冒頭の詩は「奈良丸くずし」という歌の一節。唖蝉坊の詩。(元詩・曲は神長瞭月)

演歌、もともとは演説歌といっていたらしい。昨今の演歌のルーツには違いないが、まったくの別物である。むしろ60年代後半のフォークソングに近い気がする。

人間生まれる時はみんな裸、これ、究極の平等である。成長するに従って米を食い、パンを食い、金を食い、人まで食ってしまう。
死ぬ時はというと、大抵は薄い死装束を着せてもらうだけである。つまり裸で生まれ、裸同然で死んで行く。

仏教には「往生」と「成仏」という言葉があるが、一般的にはどちらも「死ぬこと」ととらえられることが多い。無学の耳学問であるが、「往生」も「成仏」も本来は死ぬことではないそうだ。「往生」というのは浄土の世界へ往き生まれることを意味し、菩薩となって修行することらしい。そこで修行し悟りを開いて仏となることを「成仏」という。

我々凡人はそう簡単には仏になれないのだということを頭に入れて、米の虫になり、パンの虫にもなり、浄土で修行できる日を待っている。 が、人を食うような膏血虫だけにはなりたくない。

 

 

フクシマの原発事故を一日たりとも忘れないためにも「花は咲けども」を当面記事の最後に貼り付けます。

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