とかくに人の世は・・・

智に働いてみたり情に棹さしてみたりしながら
思いついたことや感じたことを徒然に記します 
  nob

師走に思う

2012年12月09日 | つれづれ
忘年会の季節である。目的は、その年のことを忘れるためなのか、年齢を忘れて会食をともにするのか知るすべもない。 忘れてしまいたい嫌なことも確かに多い御時世にはちがいない。その年を振り返り自分の罪を懺悔し新しい年を迎えるための禊かもしれない。 ちかごろは徒然草七段を思い浮かべることが多い。 兼好法師いわく「・・・命長ければ辱多し。長くとも、四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ。そのほ . . . 本文を読む

伝え歌

2012年12月03日 | 好きな音楽・歌
 落語や講談、音楽の質を評価する自分なりの判断基準というものをいくつか持っている。 その一つに作品がもつ情景を自分のなかに想い描けるかどうかというのがある。 落語であれば登場人物の顔や背格好性格などが自分のなかにできあがり、歌であれば情景とともに上質の物語となって迫ってくるものがよい。そういうものに出会った時は至福の極みである。 近頃出会った上質(勝手に思っている)の歌である。 . . . 本文を読む

晩秋のさくら

2012年12月01日 | つれづれ
「この奥に十月桜が咲いてますよ。見てきはったら」 拝観受付のおばさんが教えてくれた。「また違う場所に植え替えはるらしいわ」 古希前後の御歳だろうか。チャーミングな御婦人だ。 大阪河内長野市にある観心寺に御参りし山門を出ようとして何気なく「境内で照明やらステージの準備をしておられたようですが、イベントでもあるんですか」と訊ねてみた。 「私らはよう知りませんが明日からライトアップがはじまります . . . 本文を読む