とかくに人の世は・・・

智に働いてみたり情に棹さしてみたりしながら
思いついたことや感じたことを徒然に記します 
  nob

“イカのおすし”

2006年01月25日 | つれづれ
 子供たちを犯罪被害から守るための合言葉だそうです。「イカのおすし」は、知らない人に声をかけられた時の五つの対処法「(ついて)行かない」「(車に)乗らない」「大声で叫ぶ」「すぐに逃げる」「(家の人に)知らせる」の頭文字だそうです。悲しいことです。子供たちにこんなことを教えなければならない時代になったというのは。

 子供たちへの残虐な事件が続きました。確かにこれらの犯行は憎むべき出来事です。だからといって子供たちにこんなことばかり教えていたのでは将来どんな大人に成長するのか心配です。世の中にはこのような犯罪を起こす人間はまだ少数ではないでしょうか。まだまだ善い大人、やさしい大人や立派な人がたくさんいると思います。充分な判断能力が形成されていない子供たちに、「知らない人=悪い人」という考え方を植込むのはどうも賛成できないですね。

 「知らない人は悪い人、知っている人は善い人」の考え方は、子供に限ったことではなく大人も持っていますね。あまりいい表現ではないのですが「島国根性」という言葉があります。これなんかも、身内や知り合いは大切に、よそ者は受け入れないという典型的な考え方です。
 このごろ街を歩いていて感じることがあります。他人に対して睨みつけるような視線を送る人や警戒心をあらわにしているような人が増えたと思います。それは情報網が発達して犯罪が多様化し、またそれが広く早く知られるようになったこともひとつの原因でしょうか。

 「知らない人=悪い人」と子供たちに教えるのではなく、「知らない人のなかには善い人もいるし、悪い人もいる。知っている人のなかにも善い人がいるし悪い人もいる。でもどちらにも悪い人なんて少ないんだよ。善い人の方がずーっと多いんだよ」って教えられたらなぁ、と思います。そしたら将来、子供たちが成長して善い大人がもっとたくさんできるでしょうね。
 子供たちの安全は社会が守りましょうよ。子供はもっと純粋に育ってほしいと思います。

“イカのおすし”なんて大嫌いです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿