早朝ウオークをしていると季節の移り変わりは当然ながらコース辺りのことを身体全体で味わうことができる。
春は沈丁花、秋は金木犀、冬は蝋梅の香りを感じとる。家々からは朝餉の支度なのか、いい匂いも漂ってくる。玉子焼きの匂いは子供のお弁当を作っているのか。その子は小学生なのか、中学生なのか女の子?男の子?と一瞬の空想が頭の中をよぎる。
目にするものにも気を取られる。春には菜の花畑、夏の向日葵、秋のコスモス、冬には山茶花。
道端のお地蔵さん、神社の鳥居。
耳に届くもの。野鳥の鳴き声、夏には蝉の声、秋には虫の声が。
山川草木悉有仏性。
冬には冷たい風が背を丸めさせる。春の気は暖かく包み込んでくれる。夏には汗を呼ぶ陽が射し、秋は爽風が心地よく撫でてくれる。
体力維持とボケ防止を目的に始めたウオーキング。
当初の目的以外にもそれ以上に楽しみの多いことに気付いている。歩けることに感謝。ささやかな幸福の時間がうれしい。少欲知足の日々。
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