ウクレレとSwing(スヰング)音盤

How About Uke?: Wizards Of The Ukelele (1974) / V.A.


タイトルの意味は英語の語呂遊びで「ハウ・アバウト・ユーク=ウクレレは如何?」である。Hui Ohanaの音源等でも知られる、ハワイ・Lehuaレーベルから、所蔵するウクレレ奏者による音源のコンピレーション。異なる演者の音源の寄せ集めながら、各奏者のスタイルの違いを堪能しつつも、違和感なく一枚のウクレレ・ハワイ音楽のアルバムとして楽しむことができる。プロデュースはBill Murata。

オータサンのほか、Eddie Kamae、Eddie Bush、Jesse Kalimaという顔ぶれの当時ハワイのトップ・ウクレレ奏者たちの音源を収録。オータサンと同じく30年代生まれ世代のEddie Bush以外だと、1927年生まれのEddie Kamaeは言うまでもなくSons of Hawaiiを結成しハワイ音楽の復興に尽力した一方、オータサンとは直接に深い親交のあった恩師。Jesse Kalimaは1920年生まれというからさらに上で、アンプにつないで電化ソロ演奏したウクレレ奏者の先駆けである事に加えて、「Low-G」チューニングをいち早く取り入れていた点でも先駆者。1935年にホノルルのプリンセス・シアターで開催されたアマチュア・コンテストで "Stars and Stripes Forever"を披露し、僅か15歳で受賞したというから同曲のウクレレ・レパートリー化はこれが発端であろう。いずれも本場ハワイにおけるウクレレ奏者の歴史を代表する名手ばかりである。

A1 –Jesse Kalima     Liliu E    
A2 –Ohta-San Kawohikukapulani
A3 –Jesse Kalima Kukuna Oka La
A4 –Eddie Kamae Akaka Falls
A5 –Eddie Kamae Ka Ua Loku
A6 –Eddie Bush Blue Hawaii
A7 –Jesse Kalima Kilakila 'O Haleakala

B1 –Jesse Kalima Nani Koolau
B2 –Ohta-San Pua Maeole
B3 –Eddie Kamae Paauau Waltz
B4 –Eddie Kamae Kamehameha Waltz
B5 –Eddie Bush Adventures In Paradise
B6 –Eddie Kamae Aloha Oe

オータサンはアルバム「Pacific Potpourri」から2曲。Eddie Bushは代表アルバム「A Man & His Ukulele」にも未収録の2曲、Jesse Kalimaは「Jess Uke」から4曲、Eddie Kamaeは「Heart Of The Ukulele」から4曲を収録しており、このLPは戦後第一世代ともいうべきハワイのウクレレ名手達の演奏を手軽に楽しめる一枚として重宝している。 


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