ガワ萌ヱ日報

わずかな情報と膨大な妄想で構成された、ガワ萌ヱな人のためのWEB壁新聞です。

概略説明

2011年04月03日 14時28分55秒 | 未分類

某掲示板で、たいへん簡素でわかりやすい記事へのリンクを見つけたので。

http://www.asahi.com/international/update/0330/TKY201103300512_01.html


福島第一では、地震発生から津波到達までの1時間はディーゼル発電機で、

その後8時間はバッテリーを使用して冷却系を稼動させていたわけだから、

当初9時間は原子炉の健全性は保たれていたと思われる。

その後、予備電力を使い果たして冷却系が停止→

核燃料の温度が上昇→炉心の水が蒸発→燃料が露出し始めるまで、

最大限に見積もって約3~4時間だろうか。

つまり地震発生からほぼ12時間後辺りから、危機的な状況が始まったと思われる。

翌12日の朝にはすでに燃料棒露出→被覆管損傷→水素発生、

昼前には燃料露出→溶融と事態の悪化が進んでいたと思われる。






ちなみに菅直人首相が福島第一原発を視察したのが、まさにこの12日の朝。

原発の安全性をアピールしたかったんでしょうけどね。

そこで「今それどころじゃないんです!」と言わない東電もねえ~





そうすると地震発生から24時間後の12日午後~夜あたりで、

ここの過去記事に書いたような、

被覆管が溶けて露出した核燃料が原子炉圧力容器の底に沈む→制御棒から離れる→

さらに溶けた燃料が集積→一定密度を超過→局所的に再臨界→圧力容器の底が損傷する

という最悪のシナリオが進行していたのかも。






実際はこの辺りから海水の注入が始まっていたはずなので、

大量の水蒸気発生→炉心内圧力増大→圧力開放弁から放射能拡散とか、

格納容器の圧力増大→圧力調整室破損とか、

最近の高濃度汚染水ダダ漏れに繋がる現象が起こっていたわけだ。






しかし、もしここで海水が注入されていなければ、

原子炉圧力容器溶解(フルメルトダウン)→水蒸気爆発→核燃料爆散×3発

それに加えて、使用済み核燃料プールの水蒸発→(原子炉と同じルート経由)→

使用済み核燃料爆散×4発(最悪6発)で、

完全にチェルノブイリ超えしていたわけで。






ここで原子炉の水蒸気爆発と、原爆水爆等の核爆発の違いを述べておくと、

前者では核燃料がばら撒かれるのに対して、

後者は火薬を使って爆縮させることで、一瞬のうちに核燃料を燃やし尽くす。

つまり、原爆として一瞬で放出されるはずの熱線を、

じわじわと継続して放出させるための装置が原子炉なわけ。

もっとも、用途が違うので燃料の質も中味も別物ではあるのだが。







繰り返しになるが、ワタシが今こうやってあれこれ御託を並べていられるのは、

自衛隊と東京消防庁ハイパーレスキューが決死の注水作業を決行し、

その後も各地の消防署ならびに米軍の応援によって、

注水冷却作業が続行されているからである。






本来なら、冷却と放熱を繰り返す循環冷却であるべきだが、

それが可能になるまでは、現在の「冷水掛け流し作戦」を続けるしかない。

核燃料が溶け込んだ汚染水が流出するのは必然だが、

それが爆散によって空気中に撒き散らされるよりは、

人体への悪影響は軽減される。

原子炉上空の大気流れを止めることは出来ないが、汚染水は貯蔵出来る。

海への流出は止められないだろうが、ある程度は抑制できる。

局所再臨界も、温度が下がれば新たな燃料の沈殿が収まって、やがて収束する。





尚、「廃炉」についてだが、1号機と2号機はともかく、

3号機のフルサーマル用MOX燃料については、

まだ処分法が確立されていないことは以前の記事でも述べた。

つまり廃炉に数十年を要するというのは、

その研究開発期間を含んでいると思ったほうがいい。







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