奥州相馬氏の始祖である平将門(903?~940)は妙見信仰に篤く、下総国に「妙見宮」を創建。
相馬氏も先祖にならい、1323年に太田、1336年に小高、1611年に相馬中村へ居城を移した際にそれぞれの城内に「妙見宮」を祀った。
やがて、明治維新後の神仏分離令により「妙見宮」の社号はそれぞれ改められる。
相馬太田神社
少し高台にあり、見晴らしがいい。高い木立に囲まれて、閑静。
境内はきれいに掃き清められ、手水舎には花が浮かべられていた。
相馬小高神社
相馬小高神社
鳥居をくぐり、石段を登り切ると視界が開け、城跡の雰囲気に包まれる。
相馬野馬追で最も重要な神事「野馬懸」が、この境内で行われる。
相馬中村神社
社殿の西側には「国王社」が祀られている。御祭神は「平将門」。
「妙見中村神社」という社額が掲げられ、地元では今でも「妙見様」と呼ばれることがある。
相馬小高神社の枝垂桜は、まだつぼみ。
明治を境に社号が変わった3つの神社。現在の御祭神は、いずれも「天之御中主神」。
呼び名が変わっても、御祭神が変わっても、地域の人々から崇拝され、心の拠り所となっていることに変わりはない。
桜が満開に咲く頃、相馬野馬追が開催される頃、またたくさんの人々がお参りに訪れる。