
いわき市のこの3対の狛犬たちには深いつながりがあります
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沼ノ内の賢沼寺楼門の前に1対、石工は山野辺戌右衛門
安永2年(1773)の建立です
意外と小柄ですが、牙をむきだした獰猛な表情に風格があります
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豊間の両諏訪神社の拝殿前に1対、石工は山野辺大五郎
大正14年(1925)の建立ですが、沼ノ内の狛犬とそっくりです
山野辺戌右衛門は、大五郎の先祖
ご先祖様への敬意を表して、大五郎さんが150年前と同じスタイルの狛犬を彫りあげたらしいです
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△賢沼寺 ▽両諏訪神社
2対を比べてみると、細い前足やなめらかな線、大きな走り毛、何よりも表情がそっくりです
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平一小近くの子鍬倉神社の拝殿前に1対、石工は山野辺大五郎
戦前に建立された金剛狛犬が、昭和19年に供出されたという記録が台座に残っています
戦争が終わり昭和27年、もともとこの場所にいた狛犬を模して、大五郎さんがこの狛犬を彫り上げたということらしいです
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大正時代には先祖に思いを馳せて同じ狛犬を彫り上げ、昭和に入ってからは戦争で失われた狛犬を復活させた大五郎さん、どんな石工だったのかなと思います
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