田村市内には、坂上田村麻呂の大多鬼丸(おおたきまる)征伐にまつわる伝承が数多く残っている。大多鬼丸は、大滝根山周辺で悪逆非道を繰り返していたという賊の首領。
明石神社は田村市船引町堀越に鎮座する神社で、801年に田村麻呂が開建したと伝えられている。
△神池。赤い欄干の橋を渡ると、真正面に「堀越のお人形様」が鎮座している。
△池の中には木彫りのワニが。カメとカエルもひなたぼっこ。本物のニホンザリガニも。
△社号標と鳥居
△拝殿と神額。拝殿は、木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き。外壁は真壁造り板張り。
△「夜明け石」
大多鬼丸征伐に苦戦した田村麻呂が、武甕槌神(たけみかづちのかみ)を勧請して戦勝を祈願し、この石に腰掛けて夜を明かしたと伝えられている。
△境内がきれいに整備されている。木彫りの人形が置いてあったり、クマガイソウやエビネが植えられていたり。地域の人々が大切にしている神社なんだと言うことがよく分かる。山野草を見つけながら、明るい杉木立の中を散策するのは気持ちがよかった。
ここは「堀越」。田村麻呂を道案内した村人が堀を飛ぶように早く移動(越えた)したことから、この地名がついたということ。