一昨日は、東京国立博物館 本館18室「近代の美術」の渡辺省亭を観に行ったのでございます。
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=4949
(写真撮影可)
渡辺省亭、ちょっと前までは『迎賓館「花鳥の間」の、涛川惣助《七宝花鳥図三十額》の下絵を描いた人』くらいの認識しかなかったのじゃ。
(因みに迎賓館の日記はこちら。現在は公開期間も増えてます)
http://blog.goo.ne.jp/unut/e/6e31833a211ad3c87bb702c6ab01b5a4
ところが先週、加島美術「蘇る!孤高の神絵師 渡辺省亭」を観て、その見事さに仰天。
今年は省亭の100回忌で連携展示もあちこちでやっておりますが、省亭ブーム到来かの?
てなわけで、本館18室でございます。
涛川惣助《七宝花鳥図三十額》の下絵となった《赤坂離宮花鳥図画帖》から12点の展示。
ガラス越しの写真なれど、全部載せまする。
★《百舌に山茶花・榛の木》
愛らしい百舌のポーズや質感は勿論、柔らかい花びらや硬い葉などの描写も凄いですのぅ。
★《小鴨に葦》
★《淡紅鸚哥に科木》
ハッとするピンクの羽毛や鳥の表情にも目が釘付け。
★《鶉に蓼・野菊・釣鐘人参》
まるっとした鶉、慌てて飛び出したところかの?枯れた葉っぱもリアル。
★《眞鴨に葦》
★《鷦鷯に紫陽花》
★《赤啄木鳥に檜》
墨色の木と明るい空間が縦にすぱっと分かれ、キツツキの色彩が際立ちまする。
★《行々子に葦》
おしりとお腹のもふもふ、特に手乗り鳥を飼った事あるかたは手触りまで感じられるかと。
★《小鷺》
★《雉に蕨》
今にも歩き出てきそうなリアルな雉と、生き物チックで可愛い蕨。
★《駒鳥に藤》
★《黒鶫に木瓜・山桜》
省亭はこの他にも掛軸が1点ございます。
★《雪中群鶏》
鶏たちと荷車の描き方の対比にも目が釘付け。
18室で省亭以外の気になった作品も載せておきまする。
★《龍頭観音像》河鍋暁斎
Bunkamura ザ・ミュージアムでも展覧会開催中で、何かと話題の暁斎。
大きいゆえ、下まで開ききっておりませぬ。
★《花下躍鯉》飯島光峨
幻想的な雰囲気でお気に入り。
★《褐釉蟹貼付台付鉢》初代宮川香山
宮川香山の超絶技巧陶器は好きなのじゃ。カニ食べたい!
★《鷲置物》鈴木長吉
最近日記にも書いた《十二の鷹》の鈴木長吉も好きな作家。
こちらは鷹ではなくて鷲。シカゴ・コロンブス世界博覧会出品作。
★《牝牡鹿》森川杜園
★《神鹿》竹内久一
会期は4月16日まで。
そそ、東博のパスポートが4月から値上がりして特別展も4回しか観られなくなると知り、ギリギリ3月中に購入しましたのじゃ。
また1年間しっかり利用いたしまする。
東博の庭園には、もう満開の桜も。
本当は18室だけ観て、その後に省亭連携展示の松岡美術館か加島美術の後期に行く予定だったのじゃ。
しかし18室以外もちょっとだけ・・・と観始めたらちょっとでは済まず、東洋館もじっくり観てしまい時間切れ。
後日行かねば。
★おまけ画像
春らしい苺ソフト。練乳もかけたいぞよ~。