Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

Your Lone Journey あなたのひとり旅 M.Bゴフスタイン画 谷川俊太郎訳(現代企画室)末盛ブックス

2015-03-14 17:41:00 | 日記
何年か前に図書館から借りて見た大人の絵本です。夫を亡くした妻の気持が単純な絵と簡潔な文章で綴られ衝撃を受けた。全てが単純簡潔なので悲しみがどっと何倍にもなって押し寄せてきて深く胸の底に落ち、忘れられない絵本になった。嘗ての私もずたずた、よれよれでした。

 何年も何年も幸せだったふたり とうとうひとりひとり あなたがあっちへ呼ばれてしまって
 悲しみの苦しさに心が引き裂かれる ああ、あなた!わたしのあなた!
 あなたのひとり旅に 私の心はずたずた ああ あなたがいないと
 これからの日々はからっぽ夜は長い あなたが呼ばれてしまって私はひとり残され
 でも私たちはきっと会うこの宇宙の何処かで ああ あなた、私のあなた
 私のこころはずたずた… 

と続きます。コブスタインはニューヨーク在住の絵本作家です。これは元は歌の歌詞でコブスタインがこの歌を聞いた時、自分の考えていた愛と結婚はこれだと数年かかって絵本にしたそうです。末盛ブックスは末盛千枝子が主催していた子供のための良書出版プロジェクトですが今は閉じられ復刻版がでている。私が図書館で借りた頃は絶版でその後復刻版がでたので今回手に入ったと言う訳です。

俳句と異文化 古田 凛(自費出版)

2015-03-13 13:11:46 | 日記
著者は製本教室のクラス・メイトです。彼女のことは全く存じ上げなかったが、本を頂いて”脳ある鷹は爪を隠す”と解り驚いた。海外生活も長く哲学科美学を卒業なさっているので、俳句を通しての異文化との比較は解り易く本当に面白かった。特に彼女の深い知識や経験からの俳句の鑑賞解説は納得し感動した。今まで俳句をそこまで想像をふくらめて鑑賞するとは知らなかった。たった十七文字の中に広大な世界が広がっていると言うわけです。造詣の深い人でなければ想像を的確に膨らめる事は難しいでしょうけれど。今や俳句愛好者も国際的になり、異文化の中の季語の比較や色や香りをどう捉えているかなどとても面白く楽しく読めた。やはり学あっての見解でしょう。私の知らなかった俳句の世界を彼女の穏やかな優しい鋭さで覗かせてもらい、未開拓の部分に足を踏み入れた感じがして胸が高鳴った。生まれ変わったら是非、比較人類学や比較芸術の勉強をしたいと思ったものです。(寝言を言ってると飽きれてください)

羽根つき餃子

2015-03-12 16:33:34 | お料理
テレビでも何処でも羽根つき、羽根つき餃子と宣伝しています。プロでないと出来ないと諦めていたが、娘が「簡単だからやってごらん」と教えてくれました。蒸し焼きにする時小麦粉を溶いたお湯を入れればいいのですね。あまりに簡単にきれいに出来るのでうれしくて”なあ~んだ”と言われそうですが載せる事にしました。一度にたくさん焼かないので羽根が大きくばりばりして本当に美味しい。(勿論私の手作り餃子)

谷崎潤一郎の恋文 千葉俊二編 (中央公論社)

2015-03-10 10:32:45 | 日記
「盲目物語」や「春琴抄」「細雪」などの名作のモデルになった美貌の姉妹との書簡集です。佐藤春夫との細君譲渡事件も仰天ですが「御寮さんの侍女になります。一生あなた様にお仕え申すことが出来ましたら、たとえ身を亡ぼしてもそれが私には無上の幸せでございます」などと凡人が考えると気持ちが悪くなるような文面がずっと続きます。「盲目物語」や「春琴抄」が生まれた元はここからと思われるような書面です。こうして美貌の姉妹が傍にいるから傑作が書けると明言している。彼女たちに会わないと本が書けないと嘆く書簡などもあり、研究者には貴重な資料だそうです。
製本教室の仲間Oさんは昭和34年頃伝あって谷崎潤一郎の秘書の採用面接を受けたそうです。熱海の鳴沢で夫妻に合い、Oさんは細身だったので「秘書には重い物も持って貰いたいから」とチャンスは消えた。松子夫人からOさんへの”詫びと遊びにいらっしゃい”の自筆の手紙を見せてもらった。Oさんは新派の俳優梅島昇を父に持っていて若かりし頃はとても美人です。もし彼女が秘書になっていたら、また違った物語が書かれていたかも知れない(なあ~んて)。書簡集の中に「神戸の行きつけのレストランより熱海のモンブランのステーキの方が美味しい」と書いているがモンブラン(Oさんの遠戚)は熱海で今も健在で連れて行ってくださった。熱海は多くの文人墨客が居を構えた事で知られていますが、歴史が生き生きと伝わってきて面白い。

ジャム用苺

2015-03-08 17:16:21 | お料理
近くに苺を栽培している農家がありお友達に紹介して貰った。今まで苺の産地は伊豆とばかり思い込んでいたら、目と鼻の先に苺農家があり驚いた。南ばかり見て生活しているので後ろの北方面は不案内というわけです。我ながら笑ってしまう。若いご夫婦が「本当は顧客にだけの販売」と言っていたが、「これから私も顧客にしてください」と心臓強く言って分けて頂いた。こんな良い苺これで千円。ル・クルーゼの大なべにジャムがいっぱい出来ました。お砂糖少なめで苺の香りが際立っています。気持ちが豊かになります。

貧乏人のアスパラガス

2015-03-07 15:53:12 | 日記
フランスでは初夏の名物ホワイト・アスパラガスを食べる事がスティタスの時代がありました。遠い昔の話ですがシャンソン歌手の石井よし子がパリへ留学していた時、そのホワイト・アスパラガスが食べられなかったとエッセイに書いていた。そこで庶民は日本の下仁田葱に似たリークをコンソメで煮て食べたそうです。それを”貧乏人のアスパラガス”と紹介していました。この時季になると葱がとても美味しくなるのでいつも一度は食卓に乗せている。日本の葱はリークより柔らかいのでくちゃっとなり易いが、口に入れた繊維質の食感はアスパラガス。製本教室の男性は目をつぶって食べたらわからない…と言っていた。可笑しいけれど本当です。お皿は今は怖~いイスラエルで買ったパンと魚のお皿、青が料理をひきたててくれると思う。

モネの睡蓮の池

2015-03-06 17:15:11 | 日記
日本画家平松礼二は独特の画風で金箔を使った華麗な絵は強く印象に残ります。彼はジャポニズムを探求し度々モネのアトリエを訪ね、モネの視線の先にある日本美を研究しました。その彼の熱意にモネ財団が睡蓮を株分けして贈ってくれた。それが此処湯河原美術館の池にあり夏にはきれいな花が咲くそうです。老婆心ながら環境を整えて手入れをしっかりしないと消えてしまうやに思われましたが…。しかし蓮の実は二千年の眠りからも覚めるのですから大丈夫かしら。学術的に同じ部類だったらね?でも違うらしい。

町立湯河原美術館

2015-03-06 17:10:04 | 日記
湯河原美術館にも寄りました。湯河原は古くは万葉集にも詠まれた温泉保養地として知られ、明治から昭和初期にかけて多くの文化人が訪れています。かつて夏目漱石や竹内栖凰が逗留した老舗旅館を改装し平成10年に開館した町立の美術館です。現在は日本画家平松礼二の常設館と共に収蔵品を展示している。収蔵品の中にはルノアールもあると聞きましたが…。そして特筆すべきはパリ郊外のジベルーにあるモネが描いた睡蓮を株分けしてもらいこの庭の池にあると言うことです。

ブレッド&サーカスのパン

2015-03-05 15:59:17 | 日記
私も”幸運にもなんて”思ったのですから、パン屋の客の心理を掴む商法に乗ってしまったのです。黒オリーブ入り田舎パン、黒パンそしてイングリッシュ・マフィンを買ってみました。黒オリーブ入り田舎パンはずっしりと重くオリーブの香りが良く食べ応えがあり私好みです。黒パンは軽すぎて香りがない。まあ東京から買いに来られる方の顔がみたあ~い…と言うところ。でも種類は多かったからもっと試してみないとだめかしら?

ブレッド&サーカス

2015-03-05 15:56:18 | 日記
Yさんが今湯河原で評判のパン屋へ連れて行ってくださった。週三日のみの営業で大勢の客が来るので、店内には5人ずつしか入れないとか。お店の前には椅子が並んでいる。人気のレストランでは見慣れた光景ですがパン屋さんで…ね?。幸運にも私たちはすぐ入店でき、焼いたそばから売れていくのでいつも焼きたてらしい。それは良い事です。東京からも買いに来る人がいるとか、お店のシステムが人の心理をあおっているのでしょう。面白い…と言うより、人間っていつも最初は訳が解らなくなって波に乗りその気になる。