リンリン、草時計

現役リタイヤの暮らし=ガーデニングや本・映画・旅に保護犬.エトセトラ…我が子に伝える『マイ・ライフ』

ナチ党幹部の孫が書いた本『犯罪』

2016-09-15 | 本・映画
不思議な魅力の本を読んだ。


著者のフエルディナント・フォン・シーラッハはドイツの弁護士。

そして、ナチの戦犯としてニュルンベルク裁判で被告人とされた
ドイツ労働者党(ナチ党)の全国青少年指導者、バルドゥール・フォン・シーラッハの孫だという。

まずこの血筋にびっくり!だけど・・・
(そうよねぇ、本人の罪じゃないし、祖父が誰だって堂々と生きればいいんだよね)
と、
一人勝手に納得する(笑)

で、この本『犯罪』はナチもヒットラーも関係ない。
ミステリーでもない。

異様な、又、不可思議な、「犯罪」の数々が淡々と描かれ、
(あれ?結局何だったんだろう・・・)と
狐に抓まれた思いで、読み返してしまう短編集。

2012年本屋大賞・翻訳小説部門第1位
2012年「このミステリーがすごい!」海外編第2位


そうそう、初めに何度か読み直してしまったのは
(舞台は何処の国?)と戸惑うほど、人名がバラバラだからだ。

で、すぐ気がついた。
第2次世界大戦後、移民国として発展してきたドイツ。
色んな名前、色んな民族が住んでいるのはごく当たり前の光景なんだなぁ。。。



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