うさとmother-pearl

目指せ道楽三昧高等遊民的日常

花束を彼女に

2021年05月27日 | ことばを巡る色色
宇多田のPink Bloodを聴く。
自分を癒せるのは自分 自分の選んだ道じゃなきゃダメ
宇多田はずっと気になる歌い手だ。作られた歌だけを感じることが本来なのだろうけど、宇多田のこれまでと歌が一緒くたになってしまう。彼女の親と育ちと才能と。いつも宇多田を思うときヒリヒリしたピリピリとした感じをこめかみの後ろあたりで感じてしまう。創作者は創作物で評価されるべきだというのは重々承知しているのだけれど、その一曲一曲に彼女の生きてきた中の様々なものへの思いが交錯する。それは宮沢りえを考える時も同じだ。きっと彼女たちはそんなことを歓迎はしていないだろうが。才能の輝きにあふれた人が親と自分の人生と優しさと誠実さと才能との対峙との綱渡りをする時、それは痛ましく美しく強く脆い。自分の遭遇するものすべてを思い真摯に向き合うことは傷だらけのわざだ。輝く彼女たちが「幸せ」を求め結婚し子を産み育て別れるその日々はいかばかりか。平安が訪れんことをひそかに願う。
誰ぞと共に過ごしたいと思い、「自分を癒せるのは自分」とやはり思い、でも誰かとともに居たいと思い、「自分の選んだ道じゃなきゃダメ」と思い、そんな風に自分も生きている。与えてくれると思っていた人に与え続けなければならない、天与の才の彼女もそうであるのか。
One Last KissのPVの見る。彼女が楽しそうで、よかった。

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