玲瓏なる境地
「高木の解析概論」として知られる解析学の名著。
初学者のために初等函数の解析的性質をとらえることを通して
一般解析学を詳説したもので、
わが国数学界に不動の地位をしめている。
数学を学ぶ人すべての座右の書。
解析概論 改訂第3版 軽装版 単行本
高木 貞治 (著)
出版社: 岩波書店; 改訂第3版 (1983/9/27)
・・
微分積分や解析・・といったことが嫌いでした
工学に利用できれば良いといった考え方で読んでいました
・・・
新しい技術の研究開発を経験する中で
深い理解の重要性や
全体の把握といったことを
強く感じるようになり
以下の文章の深さを実感するとともに
超音波伝搬現象の複素関数表現を利用するアイデアが生まれました
「・・・虚数積分に触れてから約百年を経て、
我々はこの玲瓏なる境地に達しえたのである」
・・・
岡潔の言葉(人は実例に出合わなければ決してわからない)のように
解析関数の論理が
超音波伝搬現象の実例を通して理解できたように感じます
超音波技術(アイデア)
http://ultrasonic-labo.com/?p=7031
超音波発振・計測・解析システム(超音波テスター)
http://ultrasonic-labo.com/?p=7662
表面弾性波の利用技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=7665
通信の数学的理論
http://ultrasonic-labo.com/?p=1350
音色と超音波
http://ultrasonic-labo.com/?p=1082
モノイドの圏
http://ultrasonic-labo.com/?p=1311
物の動きを読む
http://ultrasonic-labo.com/?p=1074
独創(岡 潔)
数学は語学に似たものだと思っている人がある。寺田寅彦先生も数学は語学だといっているが、そんなものなら数学ではない。おそらくだれも寺田先生に数学を教えなかったのではないか。語学と一致している面だけなら数学など必要ではない。それから先が問題なのだ。人間性の本質に根ざしておればこそ、六千年も滅びないできたのだと知ってほしい。
また、数学と物理は似ていると思っている人があるが、とんでもない話だ。職業にたとえれば、数学に最も近いのは百姓だといえる。種子をまいて育てるのが仕事で、そのオリジナリティーは
「ないもの」から「あるもの」を作ることにある。
数学者は種子を選べば、あとは大きくなるのを見ているだけのことで、大きくなる力はむしろ種子の方にある。これにくらべて理論物理学者むしろ指物師に似ている。人の作った材料を組み立てるのが仕事で、そのオリジナリティーは加工にある。理論物理学者は、ド・ブロイ、アインシュタインが相ついで、ノーベル賞をもらった一九二〇年代から急速にはなばなしくなり、わずか三十年足らずで一九四五年には原爆を完成して広島に落とした。こんな手荒な仕事は指物師だからできたことで、とても百姓にできることではない。いったい三十年足らずで何がわかるだろうか。わけもわからず原爆を作って落としたに違いないので、落とした者でさえ何をやったかその意味がわかってはいまい。
独創するために
心境を用意することがどんなに手間のかかることか。(岡 潔)
小平邦彦の数学
超音波技術を発展させる
(複雑で難しいものを論理的に考え抜く)ために
1) 数学の重要性を理解する
2) 数学への取り組みを実施する
3) 数学を応用した新しい超音波の利用を進める
と言うことが必要ではないかと考えています
そこで、「数学者(小平邦彦)」の数学に対する
資料・記事を参考のために提示します
小平邦彦『幾何のおもしろさ』
岩波書店(数学入門シリーズ)、1985年
また、十八世紀およびそれ以前においては、
ユークリッド幾何がただ一つの公理的に構成された理論体系であった。
だから私は子供に公理的構成の考えを教える材料は
ユークリッド幾何に限ると思うのである。
近年ユークリッド平面幾何は
数学の初等教育からほとんど追放されてしまったが、
それによって失われたものは
普通に考えられているよりもはるかに大きいのではないかと思う。
昔われわれは平面幾何で論理を学んだんですが、
幾何でないと論理を教えてもだめなんじゃないかしら。
代数なんか材料にして論理を教えようと思っても
材料があんまり単純でしょう。
小平氏は言う。
「わからない証明を繰り返しノートに写してしまうと、
自然にわかってわかってくるようである。
現在の数学の初等・中等教育ではまずわからせることが大切で、
わからない証明を丸暗記させるなどもっての外、
ということになっているが、
果たしてそうか疑問である」
コメント
わからない現象を繰り返し実験確認すると、
自然に問題点が見えてくると感じています
新しいものをつくりだすためには、
第一に、無に耐える力
を身に付けることだと考えます。
「無の哲学」は無に徹し、
何者にも寄りすがらないで
無(考える)ということです。
孤独な思考に耐える精神力が重要です
超音波について
<様々な事項の複数の組み合わせ>
ヒーター、オーバーフロー、立体液循環、弾性波、整流、ガイド波、
出力、周波数、複数の振動子、制御・・・
何度も、繰り返し実験すること・・・
Spectral sequences
appear everywhere in nature
スペクトル系列は自然のいたるところに現れる
(コホモロジーのこころ 加藤五郎著 2003年 岩波書店より)
超音波のような複雑な現象に対する取り組み
何度も、繰り返し実験すること・・・による発見をベースにして
様々な数学を論理モデルとして利用する。
その結果
本質的な特徴が検出しやすくなるという考え方です。
飯高 茂(数学のたのしみ19号14-19 2000年)より
・・・
「電卓は文明を亡ぼす(小平邦彦)」の冒頭では
「最近、小学生に電卓を使わせることにして、
数の計算の練習を止めさせようという動きがあると聞く。
計算の練習のような機械的でつまらないことはやめて、
その代わりにもっと大切な数学的なものの考え方を教えようというのである。
とんでもないことである。」と述べ、さらに258頁の3行目から
「そもそも計算を抜きにした、
数学的なものの考え方があると考えるのはおかしな話である。
小学校で学ぶ数の計算は中学校で学ぶ代数的な計算、
高等学校で学ぶ微積分の計算の基礎となるものであって、
計算の練習を通していつの間にか数学的な考え方を学ぶのである。
式の計算は数の計算を抽象化したものであるから
数の計算を十分にこなしていなければ式の計算は分からない。」
と書かれており極めて説得力がある。
・・・
超音波システム研究所
ホームページ http://ultrasonic-labo.com/
超音波装置の最適化技術をコンサルティング提供
http://ultrasonic-labo.com/?p=1401
超音波の代数モデルによる制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=1311
通信の数学的理論
http://ultrasonic-labo.com/?p=1350
音色と超音波
http://ultrasonic-labo.com/?p=1082
物の動きを読む
http://ultrasonic-labo.com/?p=1074
超音波水槽の新しい液循環システム
http://ultrasonic-labo.com/?p=1271
現状の超音波装置を改善する方法
http://ultrasonic-labo.com/?p=1323
数学は語学に似たものだと思っている人がある。寺田寅彦先生も数学は語学だといっているが、そんなものなら数学ではない。おそらくだれも寺田先生に数学を教えなかったのではないか。語学と一致している面だけなら数学など必要ではない。それから先が問題なのだ。人間性の本質に根ざしておればこそ、六千年も滅びないできたのだと知ってほしい。
また、数学と物理は似ていると思っている人があるが、とんでもない話だ。職業にたとえれば、数学に最も近いのは百姓だといえる。種子をまいて育てるのが仕事で、そのオリジナリティーは
「ないもの」から「あるもの」を作ることにある。
数学者は種子を選べば、あとは大きくなるのを見ているだけのことで、大きくなる力はむしろ種子の方にある。これにくらべて理論物理学者むしろ指物師に似ている。人の作った材料を組み立てるのが仕事で、そのオリジナリティーは加工にある。理論物理学者は、ド・ブロイ、アインシュタインが相ついで、ノーベル賞をもらった一九二〇年代から急速にはなばなしくなり、わずか三十年足らずで一九四五年には原爆を完成して広島に落とした。こんな手荒な仕事は指物師だからできたことで、とても百姓にできることではない。いったい三十年足らずで何がわかるだろうか。わけもわからず原爆を作って落としたに違いないので、落とした者でさえ何をやったかその意味がわかってはいまい。
独創するために
心境を用意することがどんなに手間のかかることか。(岡 潔)
小平邦彦の数学
超音波技術を発展させる
(複雑で難しいものを論理的に考え抜く)ために
1) 数学の重要性を理解する
2) 数学への取り組みを実施する
3) 数学を応用した新しい超音波の利用を進める
と言うことが必要ではないかと考えています
そこで、「数学者(小平邦彦)」の数学に対する
資料・記事を参考のために提示します
小平邦彦『幾何のおもしろさ』
岩波書店(数学入門シリーズ)、1985年
また、十八世紀およびそれ以前においては、
ユークリッド幾何がただ一つの公理的に構成された理論体系であった。
だから私は子供に公理的構成の考えを教える材料は
ユークリッド幾何に限ると思うのである。
近年ユークリッド平面幾何は
数学の初等教育からほとんど追放されてしまったが、
それによって失われたものは
普通に考えられているよりもはるかに大きいのではないかと思う。
昔われわれは平面幾何で論理を学んだんですが、
幾何でないと論理を教えてもだめなんじゃないかしら。
代数なんか材料にして論理を教えようと思っても
材料があんまり単純でしょう。
小平氏は言う。
「わからない証明を繰り返しノートに写してしまうと、
自然にわかってわかってくるようである。
現在の数学の初等・中等教育ではまずわからせることが大切で、
わからない証明を丸暗記させるなどもっての外、
ということになっているが、
果たしてそうか疑問である」
コメント
わからない現象を繰り返し実験確認すると、
自然に問題点が見えてくると感じています
新しいものをつくりだすためには、
第一に、無に耐える力
を身に付けることだと考えます。
「無の哲学」は無に徹し、
何者にも寄りすがらないで
無(考える)ということです。
孤独な思考に耐える精神力が重要です
超音波について
<様々な事項の複数の組み合わせ>
ヒーター、オーバーフロー、立体液循環、弾性波、整流、ガイド波、
出力、周波数、複数の振動子、制御・・・
何度も、繰り返し実験すること・・・
Spectral sequences
appear everywhere in nature
スペクトル系列は自然のいたるところに現れる
(コホモロジーのこころ 加藤五郎著 2003年 岩波書店より)
超音波のような複雑な現象に対する取り組み
何度も、繰り返し実験すること・・・による発見をベースにして
様々な数学を論理モデルとして利用する。
その結果
本質的な特徴が検出しやすくなるという考え方です。
飯高 茂(数学のたのしみ19号14-19 2000年)より
・・・
「電卓は文明を亡ぼす(小平邦彦)」の冒頭では
「最近、小学生に電卓を使わせることにして、
数の計算の練習を止めさせようという動きがあると聞く。
計算の練習のような機械的でつまらないことはやめて、
その代わりにもっと大切な数学的なものの考え方を教えようというのである。
とんでもないことである。」と述べ、さらに258頁の3行目から
「そもそも計算を抜きにした、
数学的なものの考え方があると考えるのはおかしな話である。
小学校で学ぶ数の計算は中学校で学ぶ代数的な計算、
高等学校で学ぶ微積分の計算の基礎となるものであって、
計算の練習を通していつの間にか数学的な考え方を学ぶのである。
式の計算は数の計算を抽象化したものであるから
数の計算を十分にこなしていなければ式の計算は分からない。」
と書かれており極めて説得力がある。
・・・
超音波システム研究所
ホームページ http://ultrasonic-labo.com/
超音波装置の最適化技術をコンサルティング提供
http://ultrasonic-labo.com/?p=1401
超音波の代数モデルによる制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=1311
通信の数学的理論
http://ultrasonic-labo.com/?p=1350
音色と超音波
http://ultrasonic-labo.com/?p=1082
物の動きを読む
http://ultrasonic-labo.com/?p=1074
超音波水槽の新しい液循環システム
http://ultrasonic-labo.com/?p=1271
現状の超音波装置を改善する方法
http://ultrasonic-labo.com/?p=1323
サイバネティクスはいかにしてうまれたか
ノーバート・ウィナー著 みすず書房 1956年 より
・・・・・・
理想的には、単振動とは遠い過去から遠い未来まで時間的に
不変に続いている運動である。
ある意味でそれは永遠の姿の下に存在する。
音を発したり、止めたりすることは、
必然的にその振動数成分を変えることになる。
この変化は、小さいかもしれないが、
全く実在のものである。
有限時間の間だけ継続する音符はある帯域にわたる多くの
単振動に分解することができる。
それらの単振動のどれか一つだけが存在するとみる事はできない。
時間的に精密であることは
音の高さがいくらかあいまいであることを意味し、
また音の高さを精密にすれば
必然的に時間的な区切りがつかなくなる。
・・・・・・・
・・・・・・・
こうして、サイバネティクスの立場から見れば、
世界は一種の有機体であり、そのある面を変化させるためには
あらゆる面の同一性をすっかり破ってしまわなければならない
というほどぴっちり結合されたものでもなければ、
任意の一つのことが他のどんなこととも同じくらいやすやすと
起こるというほどゆるく結ばれたものでもない。
・・・・・・・
上記を参考・ヒントにして
超音波伝播現象における
「音響流」を測定・利用する技術を研究しています。
http://youtu.be/NywVGnVXCrc
<超音波システム研究所>
オリジナル超音波プローブのスイープ発振制御実験(超音波システム研究所)
超音波プローブの特性評価実験ーー非線形特性、応答特性、ゆらぎの特性、相互作用ーー(超音波システム研究所)
オリジナル超音波プローブによる、スイープ発振制御実験ーー表面弾性波のコントロール技術開発ーー(超音波システム研究所)
超音波の伝搬状態を測定・解析・評価する技術ーー自己相関の変化・バイスペクトルの変化ーー(超音波システム研究所)
100MHz以上の超音波伝搬状態を利用可能にする、オリジナル超音波プローブによる、スイープ発振制御実験ーー共振現象と非線形現象の最適化技術ーー(超音波システム研究所)
超音波の圧電素子を調整する技術を開発ーー超音波の伝搬特性を測定・解析・評価する技術の応用--(超音波システム研究所)