花愛ずる姫君

花にはあまり関心のない家族なのですが。

息子とんさんは食虫植物や多肉植物であれば関心を示します。
家内はそれに加えて食べられる植物なら。
僕は植物には特に関心ないです。
もうじき始まるヒキガエルの産卵期が楽しみです。
それは、僕にとってたくさんのカエルから気に入った性別、大きさ、姿のカエ
ルを選べる品評会のようなものなのです。
今年はとんさんとヒキガエルを飼おうと話しているのです。

そんなわけで、家族で花見をしたことも特にはありません。
散歩のついでに見に行ったりくらいです。

ところが娘りーちゃんはどうやら違っていたようです。
先日、紙切れの裏側に学校の課題の下書きなのか詩が書いてありました。
相変わらず字がきったないので書き写します。改行ママです。

自分とさくら

さくらの花はとても
きれいだ
さくらはこんもりと
やさしい感じがあ
るのだ

私がさくらになったら
きっといっぱいきれいな
花をかさす（原文ママ）だろう
さくらは心をゆ
する
すてきな花だ

私もさくらのように なりたいな

ええっ、そうだったの？桜、そんなに好きだったの？
桜のようになりたいだなんてオマエはモノノフ（武士）かい？

そういえば先日、強風で落ちた桜の枝を拾ってきてとてもうれしそうだったっけ。
なんてオーソドックスな（ベタな）日本人なんだ。うちには珍しいタイプだ。

そういうことならお花見に行こう。
標高差の大きいこのあたりは桜の見ごろはとても長いのです、うちの辺まだだし。
僕はどちらかというと八重桜が好きだけどあれはまだ後だし。
十分に間に合うね。

僕は桜なんてどうでも良いし、春は一番嫌いな季節だ。
花で心が沸き立つこともない。
どっちかというと満開の桜の下は気分が落ちる。
だけど君が感動することならそれは大切にしよう。君が喜んでくれたらそれでいい。