TOY VOX

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スエズを渡れ 18

2022-09-04 11:10:33 |  初心者向けウォーゲーム


「核兵器の使用を示唆しつつ停戦交渉」、「資源を武器とした戦略」といったものも第四次中東戦争のころからなんじゃないだろうか。

当時田中角栄の秘書官だった小長啓一氏の記事より抜粋。


「10月17日。石油輸出国機構(OPEC)加盟のサウジアラビア、イランなどペルシャ湾岸6カ国が原油の「公示価格」を21%引き上げることを決める。ウィーンでメジャー(国際石油資本)と引き上げ交渉に臨んでいたが中東戦争を背景に値上げを強行したのだった。」


「危機は石油の価格だけにとどまらなかった。「中東戦争に石油を武器に」と唱えるアラブ石油輸出国機構(OAPEC)がその閣僚会議で、イスラエル支援国に対する制裁を打ち出したのだ。親アラブの「友好国」にはこれまで通り石油を供給するが、イスラエル支援する「反アラブ」、またはその中間でも「非友好国」と判断し石油の供給を絞り込む措置を決めたのだった。」


「日本はパニックといっていい状況に陥っていた。銀座のネオンは消え、スーパーマーケットにはトイレットペーパーを求め長蛇の列ができた。「このままだと日本はまずい」。ヒリヒリするような角栄の緊張感が秘書官の小長啓一に伝わってきた。」


「そんな時だ。中東からの帰途、米国務長官、キッシンジャーが日本にやってくる。11月15日。午前11時から行われた角栄との会談ではまさに「息が詰まるようなギリギリのやり取り」だった」

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スエズを渡れ 17

2022-09-04 00:28:12 |  初心者向けウォーゲーム



諜報機関より「シナイ半島へ侵攻したエジプト第2軍と第3軍の切れ目は大ビター湖北岸にある」という報告をうけた参謀総長エラザールはただちに逆渡河作戦を立案、10月15日、シャロン少将ひきいる第143装甲師団を現地へむかわせた。作戦名は「豪胆なるものたち」。

第143装甲師団は運河周辺ではげしい抵抗にあったものの、17日深夜、運河西岸に橋頭堡を確保。
イスラエル軍はさらにカイロまで数時間の距離まで進軍し、エジプト第3軍への補給路を遮断した。

シャロン少将の証言
「わたしたちはとくに問題もなくエジプトの前線を突破しました。しかしそれでも運河のところではかなりはげしい戦闘になりました」
「けっきょく運河をわたったのは夜中の1時ごろでした。落下傘部隊が小型ボートで向こう岸に渡ったのです」



参考文献:特番で知る第四次中東戦争


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