人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

古巣にて

2025年01月28日 | 舞台
 俳優人生のスタートから師としてお世話になった亡き舞台照明家:日高勝彦氏を偲ぶ会に先週参加した。
 <富士山、煙の競演?>
 インフルエンザの猛威と、会場の乾電池のアトリエ(稽古場)がそう広くはないせいで、皆さんマスク着用だったから誰が誰だか分からない。
 それでなくともコロナ以来東京の舞台から遠ざかってきた私は、目が合うと「知り合いかな!?」と見つめ合うこと暫し。
 どうも知り合いらしいと互いに感じる方もいらしたがお名前までは出てこず、笑顔で軽く頭を下げる挨拶を繰り返した。

 日高さんの愛弟子:葛生君と、敦賀市民劇『熊谷ホテル物語』で見事なピン(細い照り)を出してくれたご子息の日高勝郎さんが、私を見つけ飛んできてくれたのが嬉しかった。

 日高さんが生前愛した珈琲店のご亭主が、やさしい味の温かいコーヒーを皆さんにサービスしていた。
 日高さんご愛飲と思うのも加わって美味しい~♡(ホッコリ)

 時折マスクを取って談笑なさる方もあり、TVで拝見した演出家や綺麗な女優さんなどもいらして華やぐ。

 故人の写真も沢山あったがボロボロになった台本が何冊か机にあったので読んでみた。
 照明のキュー(きっかけ)出しがほとんど無いのに驚いた。
 その少ない鉛筆書きを見て、俳優たちとの信頼関係があればこれで十分なんだなぁと感じいった。

 会場を貸してくださった劇団乾電池代表:江本明氏は毎日ご近所の子供たちに読み聞かせ朗読をなさっていて「今朝もやってたんだよ。」と葛生君が教えてくれた。
 昔東京で活躍し今は敦賀在住の演出家:家高さんが到着して柄本さんと再会した時は、みな微笑ましくて笑い声をあげた。
 白髪が目立つ二人の再会は月日の重さと暖かさを漂わせ、私がFO(静かに去る)するまで肩を抱き合うように語り続けていた。

 <いつまでも忘れません>

 会場は下北沢駅の近く。
 「本多劇場を目指すべし」と教えられていたのだが、右も左も分からない上に工事中の所が多くて戸惑った。
 東京駅も新宿・渋谷周辺もいまだに工事中が多い。

 敦賀を出発する時は「東京かぁ、疲れるだろうな・・・」と危惧していたが結果はその逆だった。
 日高氏を同志として愛し、舞台を愛してやまない人たちとの触れ合いの中で、心から癒された一日になった。 
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