こんにちは
だんだんと暖かくなってきましたね
もう春はすぐそこまできているような気がしてきました
3月6日(日)、今年度最後の「やさしいねぶた学」が開催されました
講師は北村麻子さん
2015年の青森ねぶた祭では自身2度目となる優秀制作者賞、
さらに団体では初となる総合賞「観光コンベンション協会会長賞」を受賞しました
そのとき受賞したねぶた「執金剛神 平将門」はワ・ラッセに展示されています
展示されているねぶたの話題を中心に、制作時のエピソードなどを
語っていただきました
ご覧のとおり、会場は受講されるお客さんでいっぱい
昨年2月に妊娠が判明し、ねぶた師として前例がない状態で
大型ねぶた制作に取り組むことになった北村麻子さん
赤ちゃんが生まれるまでどのような形でねぶた制作に挑んだかをお話しました
まず妊娠が判明し、本人が危惧していたこととして、
・つわり
・高所作業
・吹き付け作業 (※有毒物質を吸い込んでしまう)
・精神的ストレスや体力
・プレッシャー
・父である北村隆さんとねぶたの制作に関してケンカ
など、多数あったそうです
つわりはひどくなく、作業にそれほど影響は出なかったそうです
ねぶたは高所作業が多いので、出来る限り他のスタッフに任せていたそうです
吹き付け作業では防毒マスクをして対策(普段だと鼻の中に色が付くくらい吸い込んでしまうそう)。
ただ、いつもよりすぐ疲れてしまうそうなので、週に1日必ず休みを入れていたそうです
そのため「ちゃんとできるのだろうか」という葛藤もあったとのこと
北村隆さんとねぶた制作に関してケンカをするそうなので、母体に影響がないよう避けていたそうですが、
ある日ついに大ゲンカしてしまったこともあったそうな
(本人はまたやってしまったというような感じだったそうです)
しかし、それらのことを乗り越えて、ねぶたはどんどん出来ていきました。
作業工程に関しても、北村隆さんのねぶた制作もありましたが、
自身のねぶた制作を優先して作ったおかげで例年よりも早く仕上げられたそうです
そこで学んだのが
「ねぶたというのは一人で作る物ではない、まだ自分に自信がなくて余裕がなかったころは、
変に突っ張って人に甘えることが出来ず、全部一人でやろうとしていた。
でも、皆さんを信頼して時には周りの人に頼ることで気持ちに余裕をもって
逆にのびのびとした作品が出来ると思いました。」
なるほどだからこそこの素晴らしいねぶたが出来たんだなと思います
また、お腹の中の赤ちゃんと一緒に作り上げたねぶただと本人も語っていました
「とても充実した1年を送れた」
そんな雰囲気が感じ取れた北村麻子さんのやさしいねぶた学でした。
ササキングのレポート