二本足の學者を目指して

賢を見ては齊しからん事を思ふ

【森保監督のシステムに就いて他】

2022-12-04 22:07:43 | この世を概觀する
【森保監督のシステムに就いて他】

森保監督が、ニュートラルポジションの際、3バックを採用すれば、3-4-2-1システムになると云ふのは、サンフレッチェ廣島ファンサポーターにとつては常識ですね。それが、守備時には、5-4-1の陣形に變化します。これも同樣に常識です。

Jリーグでは、さう云ふサンフレッチェの守備時の對策として、5トップ(氣味)の陣形を取るティームがありました。

が、とまれ、さう云ふ常識に就いて、今晩、テレヴィ朝日が取上げてゐます。私(達)にして見れば、「今更、何を取上げてゐるの?」と云ふ思ひです。また、テレヴィの解説者は、兎に角、「プレスを、プラスを」とロボットのやうに云ひますが、5-4-1のばあひ、リトリート(retreat)を採用するのも、森保監督の戰術です。

テレヴィの解説者は、守備時には「プレスを、プレスを」と云ひ、攻撃時には、「どんどん縱パスを入れろ、失敗してもいゝから」と云ひます。その發言の内容たるや、全くの素人レヴェルだから恐れ入ります。

プレスを一試合中、續ける事は出來ませんし、プレスが剥がされたばあひのリスクもあります。攻撃時には、勿論、フィニッシュのまへには縱パスを入れるのは有力な選擇肢でせうが、馬鹿の一つ覺えで縱パス許りだと、相手のカウンターを喰らふのは必定です。成程、リスクを取る事も時に必要ではありますが、リスクマネジメントをするのも、指揮官の大事な仕事です。

その邊の大事を、日本の解説者達は殆ど分つてゐません。本田と云ふ元選手は、クロアチア戰の解説が決まつた事に際して、「素人ですけど、解説します」と云ふやうなツヰートをしてゐますが、本當に彼は素人だと私は思ひます。成程、彼は選手としては世界的な存在かも知れませんが、解説者や指導者としては素人です。

それは森保監督の選手時代、日本代表にてティームメイトだつた、三浦カズ、北澤、井原、ラモス、昔ながらの解説者であるセルジオ越後、松木邊にも云へるでせう。彼等の知識は、恐らく90年代邊迄で止まつてをり、全くアップデイトがなされてゐません。さう云ふ人間が、一般視聽者と同じやうな「解説」をやらかすから、テレヴィとしては受けがいゝのでせう。有名ではあるけれども、指導者としての知識や經驗に乏しい人達が、テレヴィでは受けるのですね。
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