【思ふ事※追記あり】
都知事選を契機にして、思ふ事多々あり。が、僕は何年かまへ、廣島に都落ちしてからと云ふものゝ、みづからの攻撃性とでも云ふものを封印して來た(※一)。不斷の生活に於ても、社會に就いて語るに際しても。
別に自分に社會を變へる力があるなんぞとは露程にも思はない。が、世の中には、そんな謙虚ささへも持ち合はせてゐない人間が多い。多くの人達は、老若男女を問はず、みづからに就いて一廉の人物だと思ひ込んでゐる。
さう云ふ思ひ込みの象徴としてのイヴェントが、先日の都知事選だつたと振り返る事が出來ると思ふ。
誰がどうであつたと名指しはしないが、候補者にせよ、その支持者達にせよ、熱狂や狂信と云ふ事に就いて無自覺な者、或は意圖してそのやうな社會的状況を卷き起こさうとした者が多いやうに僕には思はれ、大袈裟な事を云へば、この國の危機とでも云ふものを感じた。
(※一)人間、例外なく、老若男女を問はず、攻撃性は持してゐる。一方で人間には理性や良心もある。攻撃性とは反對な方向に於ける感情もある。また、人の思考や行爲とは、その人が置かれてゐる文化や社會にも影響を受ける。さう云ふ樣々な要素とかゝはり乍ら、生きようとするのが人間である。
まあ、解りもしない事に就いて、あれこれ語つても仕方ない。録りためてゐるドラマや映畫を觀て、自分の生活を樂しまう!