さて、ハナの日常はと言えば・・・
ドンチが家族になっても、動揺するでもなし、神経質になるでもなし、いつもの通りに
ハナらしく過ごしていました。
ドンチが来てハナの生活が変わったとしたら、ハナの責任者は基本私であったのが、
夫が在宅時は夫が責任者みたいな位置づけに自然と移行していきました。
ハナ係りは夫
ドンチ係りは私。
夫のハナの溺愛ぶりは、ご近所でも有名なほどでした。
私でさえ適いませんでした。
ですから、私はハナにそんなに気をつかわずに、ドンチの昔の心身の古傷を癒してやることができました。
「ドンチ!
君は母さんの愛しい大好きな子だよ!これからはハナと幸せになろうね
!」
そんな言葉を始終掛けていました。
以心伝心なんですね、
ドンチは勇猛な自信のある犬へと変身していきました。
夫は写真仲間と年中泊りの旅に行く人でしたから、留守がちでした。
広い家に私と犬2頭で過ごす夜は何となく怖かったのですが、
ある時から夫の留守の時のドンチが変わりました。
ウッドデッキでコトリ! なんて音がしようものなら、ウッドデッキへ通うずる
吐き出し口へ駆け寄り耳をピンと張り外の様子を確かめるようになりました。
何もないと分かると戻ってきて私の目を覗き込みました。
まるで、
「母さん! 心配ないよ! 」とでも、言いたげに・・・
さすが、シェパードの血をひくドンチだと、ハナには持てない安心感がありました。
それからは、夫がいなくても、「ハナ・ドン」のお蔭で怖いものなしの生活になりました。
助けたはずのドンチに助けてもらえるようになったのです!
やるね、ドンチ! !
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