梅雨時・・・。
昔、古くて湿度の高い家に住んでいたことがあります。どこもスキマだらけ。虫と一緒に暮らしていました。はっ!と気がつくとムカデが這っているなんて日常茶飯事。
雨風はしのいでいるけど、四季の自然のまっただ中で暮らしているような感じですかね。自然の匂いを敏感に感じ取っていました。梅雨の匂い。夏の匂い。みんな匂いがあった。カビの匂いも。
でも、そこが私の生活の場所。中学・高校・・・いわゆる思春期を過ごしたのです。
まさしく「埴生の宿」だ!!!Home! Sweet Home!
Oh, give me my lowly thatch'd cottage again!
The birds singing gaily that came at my call
The birds singing gaily that came at my call
おお、粗末な藁葺きの我が家にまた住まわせてくれ!
私の呼びかけに答えて、小鳥たちが楽しく歌う。
私の呼びかけに答えて、小鳥たちが楽しく歌う。
家を出るとすぐに池がある。ウシガエル(1918年食用のためにアメリカから持ち込んだ。)が何時も鳴いている。そこを横切って山の頂上(低い山です)まで一気に登る。
一日に1度夕方頃に行うこの運動は青春のあふれるエネルギーを消費するのに最適でした。安く買った楽器を頂上で吹いたり、色んな事を考えたりしていました。いろんな思いがあふれてくる。これが若さですね。
今はあふれるものはない。なにもかも減る一方です。
私はこの家で1年間、大学浪人して予備校にもいかず一人で勉強しました。それは私の主義主張でもあったからです。
夜の闇からやがて日が昇る朝との境目あたりの時間になると、虫たちの鳴き声が一瞬止んで音のない世界が訪れる。これが不思議だった。
母は家にいたので、母とは毎日一緒に暮らすことになりました。
母と暮らしたこの期間は忘れることができません。学校や仕事に行くと私たちは昼間の自宅を知りませんが、私は昼間の我が家も知ることができました。
平和な日常生活がいかに大切かを私は知りました。家事の大変さも。
そして、可愛い妹と弟・・・家族と過ごした私にとって大切な思い出がここにはある。
思い出ぽろぽろ!
ところで、私のブログ記事「埴生の宿 Home, Sweet Home 英語の歌詞」は毎日常に一定の閲覧があります。この記事でご自分の我が家を思い出していただいてくれている方がいらっしゃるのでしょうか。ありがとうございます。