赴任先から夫が帰ってきた。 …用事を済ませ、待ち合わせの場所に行くと、夫はすでに大分酔いが回っていて、意味不明のことを言い続けていた。 友人の経営する店で 日本酒 を相当量飲んだ後、別の知り合いの店で はしご酒 。 道理で ろれつ が回らないはずだ。帰途の車の中でも、わけのわからないことばかり言っていたが、家に着くなり、さっさと着替えて寝てしまった。 寝る前に、私の分と、両親の分と今回の お手当 をちゃんとくれたのは幸いだった。(まるで、お妾さんみたいだと心の中では思っているが。) 静かになったので、眠っていると思い、義父母とテレビを見ていると、大きな音を立てながら、何か喚いている。あわてて二階にかけ上がってみると、トイレに行きたいのだが、ドアが開かないと言ってどなっている。それもそのはず、酔った体を支えるために、左手でドアを抑えたまま、右手でドアのノブを引っ張っているのだから、開くはずがない。ドアを開けてあげると、限界に近かったのか、あわてて中に飛び込んで行った。 |