ただごと

たいくつこそがすばらしい!日常のただごとをただごとでない風に綴るのらくら日記

傷口に塩

2010年11月23日 | 日記

携帯を洗濯してしまいましたよ!!オーマイガッ!!

 

…素敵な呪文だな、「オーマイガッ」って。

唱えとくと、なんか事態が好転するような気がする。

いや、気がするだけだ!しっかりしろ、自分!!

 

そもそも何で携帯を洗濯したのかというと、

単純にジーンズのポケットに入れたまますっかり忘れて

そのままジーンズを洗濯しちゃったんですよ。

…まあ、それ以外にこんな状況あり得ないとは思いますが。

 

いやいや、携帯に保存されている浮気メールを妻に見られては困る!!やばい!!

という切迫状態に駆られて、なすすべもなくデータ消去のために、うっかりミスを装って、

洗濯機にぽちゃんする夫もいるかもしれないじゃないですか。ねえ。

 

…うん、まあ、大体服に携帯入れっぱなしだったのを

 

忘れる

 

くらい、携帯の必要性がない生活をしている七咲には(忘れたまますすぎが終わるまですすいだ)、

ファンタジーと比べても遜色がないほどに、現実味のない話ですが。

 

それくらい普段携帯を使わない人なのに、明日は!どうしても!携帯がいるんだったよ!!

ちょっとどーすんのどーすんの!!

と、周りが大騒ぎしてくれて、携帯を一台貸してくれることになりました。

うん、素晴らしいよ、君たち。

七咲のゆかいな仲間たちも、他人に見られて困る携帯使用状況じゃないらしい。

(そして七咲も他人の携帯がどーなっていようがどうでもいい)

類友。類友万歳。

 

しかし、自分の失態のせいで(失態、とかいう言葉でごまかしていい状況じゃないと思うが)

周りが大騒ぎして、それで迷惑をかけているなあ、という気分になったので(遅いよ!!)

とりあえず携帯会社に電話することにしまして。

 

ああ!そうとも、携帯保証サービスに入っているから、安心なんだよ!

月々無駄に基本料金と携帯保証金を支払っているのはこういう時の為なんだよ!

 

と、偉そうに言えるのは、

夏にも一度、携帯を破壊してしまい、ショップに駆け込んだからなのですが。

 

その時は、ショップの人が携帯会社の本社に電話をかけてくれて、

電話がつながったとたん七咲が電話を受け取り最後まで手続きをしたので、

七咲は

 

ショップまで赴いて店の電話を借りた

 

という、なんだかわけのわからない(店員さんにとってはハタ迷惑な)結果を招いてしまったので

つまり家から七咲が自分で本社に電話をすりゃ良いんだよな。

と、同じ轍を二度踏まない己を褒めてやりたいくらいです。

いやこれは、猿の様な学習能力に対してではなくて、

「携帯水没」という動揺のままショップに駆けこまなくても良いくらいには悲嘆から立ち直り

冷静に行動できる自分に対しての称賛です。

(どれだけ精神のハードル低いんだ自分、と思わずにもいられないんですが)

 

そういう冷静さでもって携帯会社に電話すると、まず自動アナウンスが流れました。

流暢なガイダンスの後に、お上品に「ご用件のボタンを押してください」と言われ

 

冷静さ崩壊。

 

うちの電話機、プッシュフォンじゃねー!!

いや黒電話じゃないけど見かけがプッシュなだけで、プッシュ回線の料金払ってねー!

だって夫婦共に携帯があるから家電話の必要性を感じないんだもの!(家族割で通話無料だし)

実質基本料金以外払ったことないんだもの!(かかってくる分にはどうでもいいし)

 

大体携帯が壊れたからかける専用電話番号がプッシュ回線で選択ってどういうことさ!

近所の電話ボックスまで走っていけというのか!

あ、あそこの電話ボックス撤去されたんだった。(←結構冷静?)

 

などなど、お上品なガイダンスをBGMに脳内で毒づいていたら、音声がとぎれ

(七咲にはその沈黙が、「はぁ、しょうがないわね」という機械の溜息に聞こえたという)

「選択のボタンが認識できませんでしたので、係員におつなぎします」

と言われ、当然、七咲は烈火のごとくブチ切れる。

 

最終的に繋ぐなら最初からつなげー!!

 

こんなことでキレるなよ、と思われるでしょうが、七咲の怒りの着火点は恐ろしく低いです。

それだけに鎮火も一瞬です。

 

繋がったと解った瞬間、着火した事もすでに忘却のかなたで

「スイマセン、携帯水に落したんですけど!!」

と、係員のお姉さんに泣きつき、速やかに(?)事を運べます。

 

この携帯保証を利用するのも、ひと夏の思い出、って感じにまだ生々しい記憶だったので

(そんな生々しい期間に再び携帯を壊すとは、己はなんなのか)

お姉さんの説明も一語一句、うんうん知ってる知ってる、って感じでしたが

礼儀正しくすべてをご拝聴させていただきまして、新しい携帯を送ってもらえることになりました。

 

しかし。だがしかし、ですよ。

4~5万もする携帯をほいほいと交換してくれるほど会社も慈善事業ではないので

 

当然、審査があります。

 

「携帯が水に落ちたという事ですが、どのような状況だったのですか?」

洗濯した、というのは恥ずかしかったので、そこは曖昧に、水に落ちた、で

誤魔化していたのに!!嗚呼!(良い大人が誤魔化すな)

「それではどの程度、携帯は壊れていますか?」

ドの程度もレの程度もミの程度もないよ!完全に壊れてるよ!水も滴る良い携帯、だよ!

ああそうとも、携帯とも呼べないよ!知ってるよ!水をたっぷり含んで重みを増した真綿だよ!

「では、今回のような状況に至った経緯で、どこに問題がありましたか?」

すいませんすいません!私です!私が諸悪の根源です!!根源が電話してスミマセン!!

すーみーまーせーんんんんッ!!

 

という、平身低頭、というか五体当地、というか、額が床にめり込むくらい謝罪しまくって

次々と繰り出される審査の数々を乗り越える。

ここは地獄門か、と受話器を握りしめつつも、携帯は交換してもらう。

 

そもそも携帯を壊してデータがぶっとんでへこんでいるのは何よりも利用者なのに

そのぱっくり開いた傷口に瀬戸の荒塩をすりこぎ棒で塗りこめるような質疑応答。

一応5250円は払うじゃないか!!

その為に毎月315円払ってるじゃないか!!

そもそもそういうサービスを頼まれもしないのに提供してるのはそっちじゃろーが!!

(またやや着火してる?)

 

そういう経緯があって、携帯を落とした絶望で、悲嘆にくれていた時には

「ムンクの叫び」で顔をゆがめている絵を、

今なら人間だと判別できないくらい、ゆがめさせることができるね!今ならね!

(七咲の叫び?)

とか自嘲していられるくらいにはまあまだ余裕があったんですが

お姉さんとの質疑応答終了後には、ネガティブホロウをくらったとき以上にネガティブになり、

 

こんな人間が携帯を使ってスミマセン。しかも交換してくれなんて電話してスミマセン。

 

とかいう気分になる!!

 

お願いですから、もう少し労りのある質疑応答マニュアルを作っていただけませんか?

(まだ保証サービスを使う気満々だ!!)

傷口に塗りこむのは塩でなくて砂糖でも十分、

 

ざりざりして痛いですから。

 

 

*ネガティブホロウ…漫画ワンピースに出てくる攻撃技。
これをくらうとどんな人間でもネガティブになってしまい生きる希望を失う恐ろしい技。
余談だが、唯一ネガティブホロウに勝ったウソップを、七咲は心の底から尊敬している。

*ウソップ…漫画ワンピースに出てくる麦わらの一味のメンバー。
初登場時から七咲の心をわしづかみにし、50巻を超えた今でも彼が出続ける限りこよなく愛そうと思う。
余談だが、連載10年も超え、無数に登場人物がいるのに七咲好きキャラ一位の座は揺るがない。

*七咲…言わずと知れたこのブログの管理人。
漫画は好きだがアニメには興味がないのでアニメのワンピースの話題にはくいついていけない。
余談だが、これはアニメのワンピースの話題をふってくれ、というフリではない。