山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

役者たち(笠戸丸)へ

2008-12-11 23:44:07 | モノローグ【エトセトラ】
 劇団笠戸丸、連日の稽古がつづく。だが、ユニット故、それぞれの所属する劇団などの公演もあったりして全体が揃うことが困難な状況である。
 17人。そろい踏みまで、あと少しの我慢。
 
 若い!新鮮である。・・・へらへらおじさんも、ここに来て目の色が変わってきた。黒から赤色になる。充血ではなく、目ん玉から光線を放つ。ショワッチ!と叫んで稽古場で跳ねる。まるで空想科学の稽古場となる。
 急進的に変わるキッカケを見極めることにした。タイミングだ。心開く時だ。
 但し、夢桟敷メンバーは心開きすぎないように。もう、わかった、わかったから。
 
 こちらで本気を見せないとあかん。あかんあかん。熱い気持ちをむき出しにしないとあかん。
 得意技はシュールな一発。
 フルサトは、ルーツは、・・・純血と混血、生まれた場所の問題、両方からのアプローチを身体ごと表現すること。
 小劇場は「身体の時代」である。今、身体に問題を感じる時代だとも思う。
 ブラジル移民船「笠戸丸」が百年前に渡った「夢と希望」そして「苦難」の歴史を劇にすることの「夢と希望」そして「苦難」。

 上塚修平さん(移民の父)たちが金で苦労奔走したように劇団笠戸丸も立ち向かっています。

 愛だ。苦難の先に見えるは・・・愛だ。恥も外聞もなく。

ブラジル公演

2008-12-08 23:20:02 | unit劇団「笠戸丸」
(1)事業名
 劇団笠戸丸「ボクノフルサト。」ブラジル演劇公演【交流企画】

(2)目的

 ブラジルへ移住が始まって2008年で百年。移民船「笠戸丸」から劇団名を名付けました。
 劇団笠戸丸は2008年、ブラジル移民100周年事業in熊本の演劇部門として結成されました。熊本の若い演劇人が移民と国際理解を深めるために集まりました。ブラジル(日系人社会)は未来に向かっての両国の文化(演劇)交流としては大きな可能性を秘めています。
 移民船笠戸丸が神戸港を出港した百年後に熊本公演(4月29日、熊本市国際交流会館)をおこない、日系ブラジル人やその関係者の人々も見に来られ、上演後に「ブラジルで公演をしないか。」と声が上がりました。目的はこの声に応えることにもあります。
キーワードは「百一年目の笠戸丸」。新しい交流のスタートとします。 
 1908年4月28日、日本人781名を乗せた「笠戸丸」が神戸港を出航、ここに日本人のブラジル移民が始まり、現在では140万人を擁する世界最大の日系社会が築かれています。
 熊本出身の移住者も数多く、移民の父と呼ばれる上塚周平先生も熊本県城南町出身ということもあり、熊本からの演劇を発信交流することは大きな意義があります。

(3)実施期日・会場

   平成21年(2009年)2月4日~19日(移動日などを含む。) 

日本発 平成21年2月4日(水) 熊本―羽田―成田―アトランタ
サンパウロ着   2月5日(木) サンパウロ―ユバ農場(夜着・交流会)
2月6日(金) 仕込み日
※ 公演(1)【ユバ農場劇場】
        ■2月7日(土) 仕込み・リハ・夜本番

         2月8日(日) ユバ農場→プロミッソン市
         2月9日 (月)  仕込み日
※ 公演(2)【プロミッソン市劇場】   
        ■2月10日(火)  午前リハ・本番 昼夜の2ステージ

         2月11日(水)  プロミッソン市→ピラールドスール市   
         2月12日(木) 仕込み日 
※ 公演(3)【ピラールドスール日本語学校】   
        ■2月13日(金)  ピラールドスール日本語学校 本番

                
        2月14日(土)  →サンパウロへ移動 
※ 公演(4)【日伯文協大ホール+熊本県人会館】
        ■2月15日(日)  日伯文協ホール・本番(4)昼公演
                熊本県人会館 打ち上げ交流会・夜

見学など     2月16日(月)  移民資料館―サントス港など見学
サンパウロ発   2月17日(火)  サンパウロ―
         2月18日(水)  アトランタ―
日本着      2月19日(木)  成田―熊本

(4)主催・共催・助成、協力・後援など

【主催】劇団笠戸丸 【共催】日本みどりの会/NPO法人日本フェアトレード委員会
【ブラジルでの受け入れ主催】 ニッケイ新聞
【各会場の受け入れ】ユバ農場劇場/プロミッソン市/ピラールドスール文化体育協会
【助成、協力】
■助成  くまもと21ファンド(熊本県助成国際交流事業)
■協力  ニッケイ新聞(サンパウロ本社・東京支局)・㈱アルファインテル南米交流 ユバ農場・プロミッソン市・ピラールドスール日本語学校 他交渉中
     福岡県星野村横溝さん(和太鼓) 熊本演劇人協議会 坂本冬馬(作曲) ポルトガル語翻訳(ナレーション指導):…………他、随時協力者表記致します。
【後援】 熊本県 財団法人日伯協会 ブラジル日系移住者協会 熊本日伯協会 熊本移住者県人会 熊本市国際交流振興事業団 マスコミ各社予定 他(随時掲載…………)
【協賛】 企業各社 団体 個人 (只今、寄付金募集中。2009.1月下旬まで)

※主催団体の会員の参加費、自己負担金/寄付金について。
 100,000円×20人=2,000,000円
 個人の寄付金 1口=1,000円より。企業・団体の寄付金 1口=10,000より。
 全体予算(目標額:1千万円・・・目標残、3,500,000円)

参加人員
 直接参加(主催者関係)18名/一般参加(一般来場者)2000名以上予定。
注)交流事業のため入場料の徴収はしない。尚、整理券を発行する。

(5)【演劇公演】

 第一部・移民船笠戸丸の歴史を表現する。
 音やダンスの表現を通じて、移民船「笠戸丸」の歴史を織り交ぜていきます。
 舞台では海を渡る移民の人々(群集劇として)船上の模様を描きます。
 
 第二部・移民の父と言われる上塚周平氏を中心に百年前の移民について劇を上演します。ブラジルのサントス港に到着して、苦難あり日系社会を築きあげた功績を表現することと、未来に向かってブラジル―日本の架け橋となる文化交流の在り方を演劇を通じておこないます。
  
 尚、公演終了後では各会場での交流会を企画します。この交流を機に演劇のみならず、今後の文化交流の可能性を考えることになります。
 劇団笠戸丸の移民百周年記念公演は、百一年目からのスタートラインに立ったものだとして、今後の活動と関係を深めて参ります。

(6)【過去の活動及び自己主張】

2008年
1月10日 結成 (ブラジル移民百周年事業・熊本実行委員会に所属する。)
2月11日 熊本市国際交流会館 自主文化事業「舞台技術照明ワークショップ」
      劇団笠戸丸が4月に上演するにあたり公開ワークショップをおこなう。
3月6日  熊本市国際交流会館 自主文化事業「舞台技術音響ワークショップ」
      劇団笠戸丸が4月に上演するにあたり公開ワークショップをおこなう。
4月29日 ブラジル移民百周年事業
      劇団笠戸丸「ボクノフルサト。」演劇公演。
      熊本市舞台芸術助成事業。国際交流会館協力事業。
      熊本市国際交流会館ホールにて。観客数200名。
6月18日 百年前の移民船笠戸丸がサントス港着。会場・ギャラリー武智
      記念パーティーにてパフォーマンス出演 35名参加。
7月18日 上塚周平顕彰パティー。会場・ギャラリー武智
      劇団笠戸丸ブラジル公演のための制作委員会の活動が具体化する。
8月30日~9月10日 ブラジル公演に向けて会場下見(山南・田中瞳)

 劇団笠戸丸は昨年(2007年)亡くなられた榊定信先生(高校教師、熊本ユネスコ協会・高校生国際ボランテァなど)の遺志を継ぐことで結成されました。彼の長年の計画でもあった「ブラジル移民」の劇を百周年に照準を合わせて進めていました。
 熊本在住の劇団が集まり、百周年の意義とブラジルとの交流を図ろうと若い世代が劇団の垣根を越えて集まってきました。手作りの劇を進めていく内に、百年に一回の公演を目指していましたが、4月の上演後、ブラジルの関係者からも絶賛され、「ブラジルでの公演を実現してみないか。」という声が上がって参りました。
 日本みどりの会、ニッケイ新聞社、ブラジル移住者協会の助言や協力を頂き、2008年7月より演劇公演の目標をブラジルに定め、実現しようと活動を再開しました。
 
 百周年が終わろうとしていますが、101年目のスタートでもあり、若い世代によるブラジル日系人社会との新しい関係を築く時だとも考えます。日系人に止まらず、これからの世界へ台頭するブラジルとの交流は大きな意義があると思われます。
 若者たちが未来に向けて演劇の力で交流を図っていくスタートだと考えます。

(7)【団体の会則・会員名簿等】
 
■会則:目的と組織
 劇団笠戸丸はブラジル移民百周年事業(2008年)の熊本公演のために結成された。
 平成20年1月10日。
 又、今後の活動継続についてブラジルでの公演を実現する目的を持つ。
 熊本在住の劇団所属者やフリーの演劇人のための交流の場であると同時に、これからの演劇活動に於いて国際感覚を身に付け、広い視野に立った表現力と交流を広げることを目的とする。
 尚、ブラジル公演以降の方向性としては海外との演劇交流セミナー等の企画を持続するっものとする。
 以下の役職・役割を分担する。
 注)ブラジル公演

役職    氏名                        
代表    山南純平 
制作委員長 清田和之
会計    大島さん(日本みどりの会)
会計    坂本真里
制作委員  三井 隆(日本みどりの会)
事務局(事務局員については今後、増える可能性があります。)
事務局   田中瞳 (現地劇場/プロミッソン市・脚本・計画・出演)
       西岡 卓(制作・舞台監督・出演)
       坂本咲希(会計補助・制作・出演)
       過眞嶋憲法(現地劇場/ユバ農場連絡・演出・出演)
       村上精一(現地劇場/サンパウロ連絡・舞台監督・出演)
       田中幸太(現地劇場/ピラールドスール日本語学校連絡・出演)
        (平成20年9月28日付)

 一つの企画に対して実務レベルで役職を入れ替えることを前提とする。
 従って、会則は細かくは作らず、事務局で合意の上、運営されることとする。
 会員の入会、脱退は基本的には自由とする。
 入会金、年会費は無料とするが、企画に参加する場合は参加料を徴収する場合もある。
 基本的には任意による自発的なボランテァ活動として位置づける。
 企画ごとの会計は会員に公開する。
 企画に関する提案は会員によるものとする。以上。

【名簿】ブラジルに行く会員。(劇団笠戸丸)
1.田中瞳(脚本、俳優)/2.田中幸太(演出、俳優)/3.夢現(坂本真里)制作(会計)
4.卓草四郎(西岡卓)(舞台監督、俳優)/5.村上精一(演出助手、俳優)/6.山本真実(ダンス振付、俳優)
7.坂本咲希(宣伝美術 俳優)/8..過眞嶋憲法(俳優)/9.工藤慎平(俳優)/10.山室優衣(俳優)
11.石崎優香(俳優)/12.宮下遥(俳優)/13.東田真美(俳優)/14.竹下晴仁(俳優)/15.馬場真治(音響)
16.梅田真耶(俳優)/17.山南純平(構成演出・制作・照明)/18.清田和之(制作委員会※団体行動とは別にスケジュールを組みます。)

 平成20年12月8日現在

七福神

2008-12-06 23:14:31 | モノローグ【エトセトラ】
 稽古が続いている。・・・夢桟敷「夢の下張り」11月公演が終わって息つく余裕がない。
 今度は劇団笠戸丸ブラジル公演(2月)に向かう。先月までの笠戸丸の稽古はワークショップ形式による基礎的なトレーニングだったが、そろそろ決めてかからなければならない。
 
 デザインは「七福神」が渦巻いている。「七福神」は唐突にやって来るのである。
  めでたい!
 今回のチラシデザインは坂本咲希が担当しているが、縁起を担ぐような気持ちだ。

 他力本願と神頼み!

 世界は自力だけでは手に負えないものを感じる。客観的な力とは何だろうか。

オドレや踊れ

2008-12-03 23:57:12 | モノローグ【エトセトラ】
 (注:写真と本文は関係ありません。)  
  

 劇団笠戸丸の稽古報告。熊本市中央公民館にて。
 
 ※百年前の移民船が海を渡る部分の構成をつかんだ。 

 (1)下駄タップ・・・山本まみ先生指導の下、いい感じになっています。私はヒアルロンサン不足と腰痛の為、見てニヤニヤしているだけ。エロ爺とは言われたくないが、やっぱり若いのを見ていると嬉しくなるのだ。

 (2)夕沈(ユウチン)・・・場転でステップを考える。咲希担当(チームそれがし)の表情は抜群にイイ。私はヒアルロンサンと腰が欲しい。

 (3)カグラ・・・ゆいチァンが女組の基本的な振り付けをおこなう。

 (4)カラテ・・・前回4月公演のおさらい。男組。

 笠戸丸の稽古見学は自由です。 予定表
 電話096-343-0334 要予約です。関係者に連絡OK。

熊本学園大学にて

2008-12-02 23:19:04 | モノローグ【エトセトラ】
 私の母校、熊本学園大学(旧、熊本商科大学)に行く。
 シェークスピア研究のk先生と会う。「演劇大学in熊本」で出会った先生。三年になる。
 演劇研究論文を書いているそうだ。私なんかが参考になる訳もなし。とぼけたことを話すことを前提に、勝手気ままに話す。
 
 私も「小劇場30年」を書き溜めている故、人に話しているつもりが自分のために確認すること大。

 それにしてもこの大学。建物が立派だなぁ。他人の大学に見える。33年前の面影を探していた。

海を渡る計画

2008-12-01 23:28:29 | unit劇団「笠戸丸」
 2ヵ月後には劇団笠戸丸「ボクノフルサト。」ブラジル公演に出る。
 
(注:ごの劇団は「ブラジル移民百周年事」として熊本で若い演劇人が集まったユニット劇団。劇団夢桟敷としては全面参加協力している。この4月には熊本公演終了。この時点でブラジルでの公演の話が持ち上がる。)
 
 約2週間の滞在で<ユバ/プロミッソン/ピラールドスール/サンパウロ>の4ヶ所で公演する。
 基本的にはブラジルに住む日系人が対象に公演されるが、プロミッソン市では1ステージ、大学の学生をご招待する予定で日本語が通用しない。
 ナレーションはポルトガル語。歌、ダンスなどを取り混ぜて台詞では完結しないドラマ作りに挑戦する。
 言葉のバリアフリーが稽古では追求される。

 「台詞の時代」と言われる日本の小劇場界でもアジアでの公演や海外公演を果たしているが、字幕スーパー付のようだ。
 
 舞台やドラマの構成を根本的に見直している。
 これまでの稽古では前回行った公演の場面を即興的に自由な発想で組み立てていたが、これからは整理しなければならない。

 いよいよ明日より稽古第二段階が始まる。週5回。正月はなし。
 参加するほとんどの者は海外経験なし。
 冒険が始まる!

 ☆

 熊本県からの助成金で公演の一部はまかなわれるが、お金が足りないため自己負担金と寄付金を充てる。

 頭はお金と舞台構成で満タンになっている。