山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

暴虐の雲

2012-11-30 10:43:31 | モノローグ【エトセトラ】
11月24日、『安倍「救国」内閣樹立! 国民総決起集会&国民大行動』のデモ行進@数寄屋橋。悪夢ではありません。街頭演劇でもありません。「彼ら」は本気です。
(写真とコメントは黒テント:佐藤信氏より)

例え無駄な抵抗だと思えど選挙へは行こうと思っている。
私たちの劇団では「大日本帝国」の風景を舞台に出すことがある。あくまでも劇であり、それが現実となると世界が逆さまに落下する。
つまり、ニッポンは戦争へとなびくことになる。アメリカが敵の時代もあったが、今度はアメリカの敵と無駄な戦争を引き起こすことになる。

放射能を世界に撒き散らして、次は戦争か。原爆で痛い目にあっても、次は戦争か。
経済が弱体している今日、「美しい日本、国防軍復活、憲法改悪」が救国や愛国のスローガンに惑わされることなく「反戦・反核」の信念だけは貫き通したい。

ニッポンは今、恐ろしい世へ突き進もうとしている。

キャスティング

2012-11-28 01:56:12 | 企画2009~2015
写真提供:黒木 嘉豆子(熊本県城南町 桂仙らーめん)

■11月27日(火)天気晴れ。

昨夜から次回公演「レミング~」(作:寺山修司/2013年4月公演予定)のキャスティング(配役)に取り掛かっている。
その意もあって『桂仙らーめん』に行く。
実は中村大輔さん(写真右)29の祝☆バースデーである。劇団ではダンス振付や役者として出演している。
前回「極楽少女」では二人合わせてチェゲバラ役の山本真実(ダンサー)も同行した。
今や彼らがいるから劇団夢桟敷のオドリも成り立っている重要な存在。
次回公演でも出演が決定する。頼もしい限り。アクセルを深く踏むことになった。

しかし、キャスティングは悩ましい。悩ましいから遣り甲斐も感じる。
1回くらい選挙で決めても良いのではないかと、“無責任”なことを思うこともある。
多くの頭で「誰がふさわしいか」選挙するのである。いわゆる人気投票。
AKBもやっているように!・・・しかしなぁ~。待てよ!
民主主義にはハズレもあるし。国政選挙の歴史を見よ!国民にとってはハズレばかりを引いてきたではないか。

「誰がふさわしいか」・・・配役には当たりハズレがあってはならない。これを肝に銘じながら取り組もう。

夜は工藤慎平の26の祝☆バースデー。回転寿司に行く。偶然ではなく、クドシンとN.Daisukeのコンビもあり!
核になるべき登場人物たちのポジションが頭の中では整理できつつある。未だ、シークレットだが。

尚、次回公演は寺山修司 没後30年の節目に当たり、テラヤマ劇をテラヤマに捧げるものとしたい。奉納劇。そして、これは劇団夢桟敷のラブレターだとも位置付けたい。

四畳半と宇宙人たち

2012-11-26 13:11:38 | モノローグ【エトセトラ】
■11月25日(日)仮面工房「四畳半宇宙体系 銀河パトロール タヌマ―」終了

劇団夢桟敷も使わせて頂いている河原町にあるギャラリーADOでの仮面工房 熊本公演第2弾「銀河パトロール~」が(土)(日)3ステージを終えた。
前回は二人芝居「ゆきおんなユキ」だったが、今回の出演者は倍の4名。男ばかりの汗臭い劇だった。汗は舞台に欠かせない。ヒョロヒョロの静かな演劇ではなかった。肉感的だった。
男の肌を見て赤ちゃんが泣きだす劇。3才以上だと笑っていた場面だ。R3とするべし。赤ちゃんにはあの大きな腹は危険な劇だった。
彼らは人間ではない。宇宙人だったのだ。その秘密がバレたら不法滞在になる。
ブラックコメディー。笑いはブラックに限る。四畳半から地球侵略の話へ広がった。

打ち上げでは夢桟敷のメンバーたちも参加した。福岡名物もつ鍋だった。
コタツを囲んで家族的な雰囲気の中、彼らと来年の4月、一緒に劇を作れないかと企画を浮かべた。
役者4人の内3人(銀河パトロール=熊本市、木星人=八代市、金星人=阿蘇)。1人(火星人)=福岡市だが、・・・。彼は特異な味を持っている。主宰であり作家の佐野さんも役者として登場できないかと舌打ちしている私。
夢桟敷には馬場真治=土星人がいる。赤井犬彦はバルタン星人などもいる。どうだろう?
仮面工房とのセッションはあり得ることだと思った。
テラヤマの劇へ巻き込みたいのだった。・・・女優たちの色気で誘惑することにした。
誘惑するのだ。特に今回は東田まなみにお願いしたい。

さて、企画書を急ごう。

明日(火)はお馴染みのダンサー(中村大輔と山本まみ)を次の公演に向けて口説くことになっている。もう、夢桟敷にとっては即戦力になっている。
身内だ。それの再確認の時が来たのだ。

エンジンが掛かってきた。ぼちぼちキャスティングに入ろう。

テラヤマ劇【情報】

2012-11-25 12:46:18 | 企画2009~2015
オススメ演劇公演。

今回は来年で没後30年を迎える寺山修司の演劇公演ご案内です。
劇団夢桟敷もNo.62「レミング2003」を熊本市健軍文化ホール・4月(仮)にて上演予定。
過去のチラシあり2013企画中です。



11月22日(木)~29日(木)
流山児事務所「地球☆空洞説」(原作 寺山修司/構成・脚色・演出 天野天街・村井雄・流山児祥/音楽 J.A.シーザー/会場 みらい座いけぶくろ[豊島公会堂])
寺山修司没後30年に合わせ、流山児事務所が2012年~14年の毎年11月に豊島公会堂で連続上演する寺山演劇プロジェクトの第1弾。第2弾は寺山歌舞伎「無頼漢」、第3弾は映画「さらば箱舟」の舞台化とのこ
と。

11月29日(木)~12月4日(火)
劇団APB-Tokyo「身毒丸」(作 寺山修司/演出 高野美由紀/音楽 J.A.シーザー/会場 ザムザ阿佐ヶ谷)

12月22日(土)~25日(火)
月蝕歌劇団「人力飛行機ソロモン 劇場版」(作 寺山修司/演出 高取英/会場 阿佐ヶ谷ひつじ座)

2013年1月31日(木)~2月11日(月・祝)
青蛾館・寺山修司初期一幕劇連続上演(作 寺山修司/出演 石丸だいこ、神保良介、野口和美ほか/会場 中野MONO)
「白夜」(演出 小林桂太)、「狂人教育」(演出 青木沙織)、「犬神」(演出 長野和文)を連続上演。

2013年4月21日(日)~5月12日(日)、ほか
「レミング 壁抜け男」(作 寺山修司/上演台本 松本雄吉・天野天街/演出 松本雄吉/会場 パルコ劇場、大阪ほか)
寺山修司没後30年として、寺山最後の演出作品を上演。台本・演出は維新派の松本雄吉、共同台本は少年王者館の天野天街。

2013年7月24日(水)~28日(日)
寺山修司没後30年記念公演・演劇実験室万有引力「邪宗門」(作 寺山修司/演出 J.A.シーザー/会場 座・高円寺1)

2013年秋
青蛾館「毛皮のマリー」(作 寺山修司/主演 野口和美)

2014年2月28日(金)~3月9日(日)
演劇実験室万有引力「観客席」(作 寺山修司/演出 J.A.シーザー/会場 シアタートラム)



6年前のエッセイ極私的テラヤマ
2013年もテラヤマ・エッセイを綴ります。

ご案内では今、わかっている全国の寺山劇のご案内でした。
情報によると来年は各地でテラヤマ劇が展開されそうな気配です。

演劇人口は増えている?

2012-11-24 14:40:33 | モノローグ【エトセトラ】
これは九州圏内の調査です。
福岡NPOの統計によると、九州の劇団の数は10年前に比べると3倍くらいに膨れ上がっているという報告がありました。
現在、500以上の劇団がひしめき合っている、・・・らしい?
(伝統芸能や大衆演劇、商業演劇を除く。学生劇団は含まれる、市民劇団、小劇場系の数である。)
反面、公演活動などの実態調査をすると不明な点が多いと聞きました。
この500の中にはユニットも含まれていて、1回公演後の解散もあるらしく、それが数として残っており、1人で3~5の劇団に属している場合も珍しくないという。つまり、かけもちということ。
ネットでの検索が調査ベースとなっており、各地にある協議会や文化団体に所属する劇団は激減しているとのこと。

熊本県で言えば、50くらいある劇団で文化協会や協議会に所属している劇団は20程度。その内、活動停止中が半分もあるから、実際は10くらいの数に止まってしまう。
そのほとんどが熊本市内に集中しており、わが劇団もその内の1つという訳だ。
熊本市内での数は手に取るようにわかる。その劇団に所属する俳優やスタッフの数までわかる。
俳優の数は100人程度。スタッフ(舞台技術)は20名くらい。
公演の際に配布されるチラシなどで調べた。
しかも名前と顔を全部知っているから、どんなに狭い世界かということが実感できているのである。

鑑賞団体である市民劇場や子ども劇場などの会員数も激減しているらしい。
役員の年齢も高齢化が進み、若い人たちの参加が少ないとのこと。
先細り現象がある。

全国的にはどうなんだろう?同じような現象があるようにも予想できるのだが・・・。

この就職難、経済低迷の時代。
30~40代の中堅どころの演劇人は、職場での責任も重くなる一方であり、劇団から抜けていく現実を目にする。
30年前までは組合が作る職場演劇というのもあったが、今はその影すらもなくなっている。

文化活動に対する行政の支援も軟弱化してきた。つまり文化に対する価値観は低くなる一方である。

こういう時代だからこそ、数の表面的なトリックに惑わされることなく、実態を把握する必要があると思うのだが。

若い世代のタレント志向は高まっている。シニア世代の演劇への復帰や新たな挑戦も増えている兆しもある。キッズの台頭。
演劇はその受け皿を作る必要もあると思う。

文化や芸術、演劇は町を変える!人も元気になる!
私たちはそう叫びながら、変なおじさんになろう。・・・人が集まる場所が劇場なのである。
演劇人口は増えている結果はここで見ることができるのである。

夜逃げの一座 (近況)

2012-11-19 17:07:32 | モノローグ【エトセトラ】
とうとうパンクしてしまった。
パンクと言っても車のタイヤのことではない。ビール腹のことでもない。
それに気付いたのが今年の6月。



16年間住み続けた劇団の事務所兼自宅兼物置スペース(熊本市北区清水)マンションのこと。
最早、日本国憲法で保障されている最低の生活空間ではなくなっていたのである。

8畳ー6畳ー7畳とリビングには人もモノも納まりきれなくなっていた。
現在、3DKに親子3人(息子)が肩を寄せ合っていたのだが、公演があるたびに道具が増えていき、座長=ツマと私が寝る隙間がなくなってしまっていたのだ。
人が訪れるとゴミ屋敷に住んでいる哀れな劇団家族と思っていたのではないだろうか。
ゴミではない!・・・そう叫ぶと気が狂ったのではないかと思われるから心の中だけで「宝物」だと叫んでいた。

その対処として・・・

6月よりアートの活動拠点である熊本市中央区河原町に秘密基地と名付けて長屋ビルの一室を借りた。
劇団の大道具を移転。
ここではワークショップや展示会をするつもりでいた。
ところが、予算がないため内装を完全手作りのつもりでいたが、作業が進まず。
結局、11月末を目標にシコシコと数人でスタジオ作りを進めている。とりあえず、物置としては活用できているのだが・・・。

公演が終わった11月より私と座長が北区の自宅を出ることになり、契約していたアパート(東区動物園近く)に生活荷物と小道具、音響・照明器具、事務書類、劇団の衣裳などの運搬が始まった。
只今進行中。
いよいよ本格的に東区の方へ定着できそうな気配。

尚、北区の方は娘サキ夫婦(12月に結婚予定)が劇団の連絡事務所として引き継ぐことになった。
劇団の企画制作事務所として、新たに管理人として娘サキ夫婦が担当する予定。
本人たちは今年の3月より「猫目おろち」(企画プロデュース)を立ち上げており、この環境は条件が良い。

北区はリビング、キッチンに劇団員たちが集まり吞み会や打ち合わせ場所としては最適なのである。
キッズ部会の稽古場も歩いて1分のところ。ここを手放す訳にはいかない。

写真は私たちが住む新居である。



歩いて10分程度のところに健軍商店街、熊本市動物植物園、江図湖がある。
コンビニも乱立しており夜の買い出し(タバコと酒)に苦労することもなし。
新興住宅街であり、若い家族と子どもたちが多い。
畳はイ草の匂いが充満している。日当たり良し。
交通ラッシュも路面電車を使えば関係ない。
「秘密基地」河原町への通いは電車を使うことにした。駐車場の心配も解消した。



座長の実家(山都町。私は九州山地の別荘と名付けている)も通いで1時間以内。

という訳で、今、夜逃げの一座、近況のお知らせまで。

レミング2013~世界の果てから

2012-11-18 02:04:13 | 企画2009~2015
2013年は寺山修司没後30年です。
次回公演は第3弾テラヤマ劇へ挑戦します。
テキストは「レミング~世界の果てまで連れてって」より。
会場・期日が決定次第お知らせ致します。ご期待下さい。

尚、以下は過去のテラヤマ劇のチラシです。

No.38


2003年10月25日~26日
熊本市子ども文化会館
◎原作/寺山修司◎脚本・演出/山南純平
◎出演者/夢現・桃色咲希・坂本冬馬・悠夢・辻さとみ・和田冬美・田中芽生・副島靖英・山南純平
◎特別出演(観客)/吉住真弓・出口薫・赤星裕子
◎音響/波多野絵梨◎照明/香西佳耶

No.49


2003年8月2日~3日
同仁堂スタジオライフ(熊本市上通り)
◎寺山修司ワークショップ(ユリイカ「詩と批評」昭和50年8月号より)
◎構成演出/山南純平
◎出演者 ここに登場するすべての人物は釘男の影たちである。
 夢 現/坂本咲希/村上精一/田中幸太/工藤慎平
 石崎優香/卓草四郎/山南純平/本田浩隆(友情出演・第2期メンバー)
◎スタッフ
 馬場真治(照明)/過眞嶋憲法(音響)/宮原由香利(宣伝美術)
 向キミ子(衣装)/さかもとまり・坂本咲希(制作)
 坂本冬馬(音楽)/波多野絵梨/田中芽生
(ワークショップによって仕掛けられた人々多数)

次回はテラヤマ劇へ

2012-11-16 23:08:49 | 企画2009~2015
お久しぶり!否、公演後6日ぶりの集合だった。1ヶ月は経ったようにも思える。
公演の反省会も兼ね、来年に向けての計画会議であった。
テーブルには菓子やジュースが並んで、まるでお楽しみ会のような雑談風景と化す。
今月の劇団は充電期間。
来年の公演について確認が取れた。
期日、会場は決定次第発表致します。

中村大輔(ダンサー)の誕生日であった。HAPPY!29才。
突然の訪問者、本田浩隆がドーナツを持参して登場。どうやら次回公演テラヤマ劇に出演の気配である。
天井からティッシュを降らした田中幸太、音響の馬場君、そしていつもの劇団員たち。
舞台写真をKAREN母より預かり、熊本市へ提出する報告書のメドも立った。

おつかれさま、そして、次への集合写真。


ちゃんりんりん、

2012-11-16 03:09:17 | モノローグ【エトセトラ】
この世はもうじきオシマイだ~/ノーリターン、ノ―リターン♪

静かに国民が呟いている。
拳を上げることもなく、口から泡を飛ばして怒りを爆発させることもない、
それでいて、今の日本には不満を抱えている国民が数多くいる。
第一の要因は政治に対する不満と働けど豊かにならない生活。圧倒的多数の不満がある。

この静かなエネルギーは内部で煮えたぎり、外へ飛び出す穴を探している。
右に転ぶか、左に転ぶか。
このエネルギーが右に転ぶと更に恐ろしいことが起こる予感がする。

戦争だ。

誰も望んでない筈だが、東アジアの紛争が不満のはけ口となり爆発する恐れあり。
それを利用して富を得ようとしているのは誰か。
死の商人の影が見え隠れする。・・・アメリカ。そればかりではなく、死の商人に群がる大日本帝国の亡霊たち。

原発はエネルギーの問題だけではない。テロの格好の標的にも成り得る。
放射能は死の荒野を生み出す。放射能は目に見えぬ殺人兵器である。

世界の果てから逆立ちして劇を作ることが、来年の課題になる。
静かな演劇は終焉を迎えるのだ。

ゴミ?・・・タカラモノ?

2012-11-15 01:12:48 | モノローグ【エトセトラ】
ナマの舞台は終わったら全部消えてしまうものだと思ったら大間違いだった。
今日は引っ越しの為の劇団の道具や資料を整理していたのだが、それを一つずつ眺めていたら過去の記憶が肥大化して蘇った。

世間ではゴミ扱いされるであろう道具や資料。捨てられない。宝の山だ。
近い日に秘密基地(河原町)で展示してみよう。

ゴミか、宝か。

試劇と刺激☆「極楽少女」

2012-11-14 02:36:17 | 「極楽少女」2012
(写真の人形:きちくるお 作)/上演と同時開催した展示コーナーにて。

11月8日(木)~10日(土)の三日間、劇団夢桟敷No.61「極楽少女」を上演した。
終了して3日過ぎたが、余韻が残っている。頭が痺れている。
いつも上演の際は不安と焦りがある。それは劣等感として襲ってくる。全部を理解している訳ではない。謎だらけの劇だった。謎を残したままの公演。見られたお客さんはそれを楽しんでくれた筈。顔に書いてあった。

終わって気付くことがある。時間が経ってわかることがある。
ことばや物語では終わらない劇である。それがナンセンスの偉大な力だと思っているから幸せなのだ。

今回の「極楽少女」は夢桟敷の現在であり、今日の社会とは無縁ではないこと。
実は公演に際しての「不安」ではなかった。今、そのものの社会現象が不安だったのだ。

この世はどうもおかしなことになっている。
天変地異、原発や戦争への危機感があった。大きな不安の中で劇を作っていた。それが始終離れない。ところが、稽古中にそのことを議論することはしなかった。頭と体の回路は議論では収束しないことを誰もが知っているからである。

「極楽少女」のテーマは阿部定事件だったのだが、時を超えて阿部定事件は「不思議の国」へとすり替わった。サダがアリスと重なった。ここに愛の乞食たちが乱入し、戦争を語る。
ここに登場する人物たちは過去の者たちだが、今に蘇ってみると怪しい近未来に登場する怪物のように思える。
今、幽霊たちが蘇っていると思うのだ。恐ろしい怪物か、優しい無念の怪物か。

ネタを白状すれば、不思議の穴は女性性器を連想させるものだった。女陰である。思ってはいるがそうは思わないお客さんがいても構わない。思ってイヤラシイと嫌われても良い。人それぞれである。
しかし、この穴は大切。命出ところ。・・・人が生まれるフルサトである。
古来より生命は海から生まれた。子宮は海である。宇宙と女陰は繋がり、ビッグバンで宇宙が膨張したようにエロス(愛)も爆発しなければならない。
クリトリスも鈴口も膨張することが健康の源。生きている喜びである。恥じることはない。身体あっての生きものである。元気を賛美しよう。

不感症やインポテンツの時代には愛の爆発・・・。これは精神論である。
演劇や表現に関わる分野の究極は愛の爆発に向かうのも納得できる。押えることはない。
戦争が爆発する世は悪い時代。ここにエロスと暴力の関係がある。

欲張りにも「極楽少女」は愛と暴力を求めた。生と死である。



今回で61回目の公演だった。完成された演劇公演の経験は一度もない。いつも不完全だと思い続けた。不完全だからこそ続いてきたのだ。
演劇は実験の連続である。完全と思った瞬間に死滅する。
試劇である。舞台を試みている。その形が演劇。そして演劇は刺激的である。
私は寺山修司が、不完全な死体として生きている、という意味をかみしめている。劇も同じことだと思う。
終われば課題が見つかる。それは完全を求めているからだろう。
人は何処へ向かっているのか。死は多面的だ。愛だ。

フルサトへ帰ろう。次の公演はテラヤマ劇へ挑戦する。



最後に、今回は夢桟敷のみならず、客演のコバヤシユカリ、劇団「魂」(はる、希望、雪、雨)、タカハシユウジ(電子ドラムライブ)、キッズ有志(ダンス出演)、人形作家きちくるお。
そして、最早身内とも思えるダンサーの山本真実、中村大輔。馬場真治(音響)
皆さんの共同作業があっての公演でした。
受付のゆいちゃん、田中君。どうもありがとうございました。
何よりもご来場頂きましたお客様に感謝致します。
会場のスタッフ様には心よりお礼申し上げます。

極楽少女の打ち上げ写真

2012-11-12 15:27:46 | 「極楽少女」2012
■11月10日(土)店一軒借り切る。
皆さま、お疲れ様でした。次は11月16日(金)亀井でお逢いしましょう。















昨日11月11日(日)は河原町アートの日。秘密基地へ道具を保管。
昼、長崎の劇団「本当ノート」ADOで観る。夜、ADOのオーナー誕生会参加。
今日、午後より一部荷物を引っ越し先の南町へ運ぶ。その後、1泊2日で山都町へ。
温泉。・・・一時的だが余生の気分を味わおう。

公演終了

2012-11-11 12:11:35 | 「極楽少女」2012
【2日目・中日】■11月9日(金)

午前9時からの集合だったが、公演は夜の7時。午前中は余裕が有り過ぎて隣のラーメン屋で定食をとる。
他のメンバーは3Fで展示会(原画展や人形展)作業。だが、肥後丸を中心に手はいらず、時間を持て余していた。やはり、午後からの集合にすべきだったか。
昨日(初日)は出演者も緊張気味だった。二日目はリラックス。キッズの4名も加わり和やかな雰囲気に包まれる。お客さんも和やかに。
後半の場面では劇を壊したり、再スタートさせたり、混乱場面を作っていた。心配することなく劇として成り立った。





【3日目・楽日】■11月10日(土)

開場の1時間前よりお客さんが集まっていた。お客さんがお客さんを呼ぶ現象があった。口コミの力である。こうなると3日間の公演がもったいないような気もする。
ケータリング(出演者やスタッフの食べ物)の買い物も少なくて済む。差し入れで腹を満たす。
出演者の声が気になっていた。三日目となると声枯れ注意である。
会場入りしてリハの段階で力を落としていたのが効いたのか、その心配はなかった。声は通っていた。
今回はクドシンとタカハシユウジのライブ音楽の演出も試みた。ナマの舞台にはライブ音楽が合う。言うのは簡単だが、やる方は大変。
最終日は元劇団員たちも見に来てくれた。感想は上々だった。県外からの来客もあり。遠いところからの来客にはこちらの方が恐縮する。感謝である。
演劇は旅だ。劇が始まる前から劇は始まっている。そのことを肝に銘じて今後も取り掛かろう。
さて、打ち上げの様子へつづく。







ご来場のみなさま。ご協力頂いた皆さま、外部からの出演者、スタッフに感謝申し上げます。
尚、最早、外部出演とは思えないくらいに内部になってしまっているダンスの山本まみ、中村大輔については今後の関わり、役割を真剣に扱おうと思っています。
又、タカハシユウジ(音楽)、コバヤシユカリの関係も!来年の公演に向けて!
劇団「魂」との合同稽古もありか!
この企画公演の報告書作成も急がなければ!・・・今後は出前劇とテラヤマ30年の劇に向かう。
終わらない。
今日11月11日(日)は道具整理である。未だ、仕事は残っていたのだった。